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日露戦争の最終的な勝敗を大きく左右した“旅順要塞”をめぐる激闘――。第三軍司令官として、かつてない予想外の一大消耗戦を指揮した乃木将軍は、その陥落までに夥しい味方の犠牲を払ったことから、歴史的に非難されるケースが多い。だが、その評価は本当に正しいものだろうか?本書は、露土戦争や第一次世界大戦で起こった、ヨーロッパの要塞攻略戦・築城学をふまえながら、旅順攻防戦と乃木希典を再評価していく画期的な一冊。「旅順要塞はブリアルモン式要塞である」「歩兵の突撃だけが要塞を落とせる」「独創的な乃木司令部の突撃壕」「海軍がまた騒ぎはじめた」「重要なのはどこを攻めるかではなく、どれだけ敵を消耗できるか」「軍司令官の評価はどうあるべきか?」など、決戦場となった二〇三高地戦の真の狙いと、その後の戦いに大きな影響を与えた乃木司令部の“革新的戦術”を明らかにする!『「坂の上の雲」では分からない旅順攻防戦』を改題。
...続きを読むPosted by ブクログ 2011年01月26日
近代史を知るには、軍事的知識が不可欠であることがよく分かる本。旅順攻防戦は無駄に兵士の命を犠牲にした愚かな戦いだったのか。否、塹壕戦では攻守ともに多大な犠牲を要する。その消耗戦に耐えた方が勝利者となる。 日露戦争と言えば、『坂の上の雲』が最も有名だが、司馬遼太郎の軍事的知識の欠如と思いこみ、乃木希典...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年11月03日
「乃木無能」論と言ったら、陸軍に恨み骨髄の元戦車兵著すところの国民的名作『坂の上の雲』だけれども、本当か。
戦争体験のない我々は、戦争を対象化して捉えることが可能になるので、本書辺りを参考に要塞戦の目的とするところは何か、とか、当時の水準は那辺にあるのか、とか、詰まるところ今世紀に入って俄に解放...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年08月23日
司馬史観に侵されている私にとっては『坂の上の雲』『殉死』を読むかぎり、乃木希助将軍を「無能」「ダメ上司やん」「俺の会社にはいらん」的な印象をずっと持っておりましたが、やはり歴史認識は一方通行では駄目でして、まずは疑ってみる事が大事だと思いこの本書を選択したんですが、確かに筆者さんは軍事・兵法に詳しい...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年08月25日
既に5,6回読んでいますが、再読。
読めばすぐにわかりますが、本書の目的は司馬遼太郎による乃木評価への論駁です。目的というかそれがすべてと言っていい。
そのため、ある個所では明確に、ある個所では暗黙裡に司馬遼太郎の言葉(『坂の上の雲』や『殉死』など)を引用して、それに対する反論が述べられます...続きを読む
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