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Posted by ブクログ 2012年05月19日
もはや個性が強すぎるを通り越し、とてもクセのある人が何故か集まっている夢見通り。
各章ごとに書かれる人々の日常は、それぞれ何らかの問題を抱えているが、夢や希望を持っている。
しかし、結局思い通りの結果にはならず、とてももどかしい。
だけど、その上手くいかない感じがやけに人間らしくて、しっくりく...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年08月18日
・何を隠そう自分は宮本輝のファンの一人なのだが、少し他の作品と比べるとカジュアルな文体で新鮮で好きな作品が一つ増えた。(おそらく30代後半くらいの作品で、比較的若い頃の作品?)
・今は昔となった商店街内での密な人間模様や、そしてノスタルジックな温かみのある生活感が主人公の里見春太を中心に展開される。...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年02月25日
人間はロボットじゃなくて、血が通っていて、いろいろ不具合があって、それぞれこだわりがあって、、、。みんな「きれい」じゃないよ。ということがよく分かる。
現実は生々しい。
第九章、春太がテープを光子に渡した後の春太の気持ちの描写。(p237)
中でも「前進しなければならない。自分は人間なのだから、前進...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年05月06日
宮本輝さんもこんな話を書くんだ、という感想。
感受性が高いが詩が「幼稚園児」と言われてしまう春太、元ヤクザの肉屋の兄弟、息子が盗癖のある時計屋、ホモのカメラ屋…
絶対に「良い人々との心温まるお話」ではなく、孕ませただの刺青があるだの強烈な劣等感があるだの、喧嘩の連続でモヤモヤした割り切れなさを持ちつ...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年02月28日
「夢見通り」という商店街に暮らすアクの強い人物を描いた群像劇仕立ての連作短編です。
第1章は、30歳で通信教育の仕事をしながら詩人になることを夢見る里見春太の物語です。彼は、美容師の光子にひそかな恋心をいだいているものの、歳のわりに純情な彼は、自分の想いを伝えることができません。その光子は、ヤクザ...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年12月19日
長期に渡って読んでいたこともあり、もはや夢見通りにすんでいる気分。うまいなぁーみんなくどいくらいに特徴的なんだけど、それに見合うだけの悲哀を抱えているから、親身で読めるのかな。うん宮本輝は悲哀がうまいと思う。あと女心。第九章白い垢すんごい好きよ。第三章時計屋の息子も面白かった。うーんひさびさに小説っ...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年03月15日
発刊当時は映画化もされた宮本輝氏の名作。連作短編作品です。
里見春太という主人公の、素直で優しく真面目で、でも不器用で孤独な部分と、彼を取り巻く夢見通りの人々の心模様や生き方が、表も裏も含めてリアルに描かれています。
宮本輝氏の作品には「人物」がしっかりと描かれていて、切なさや愛を感じさせてくれ...続きを読む
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