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雪子と対照的に末娘の妙子は自由奔放な性格で、男との恋愛事件が絶えず、それを処理するためにも幸子夫婦は飛びまわらざるをえない。そんな中で一家は大水害にみまわれ、姉の鶴子一家は東京に転任になる。時代はシナでの戦争が日ましに拡大していき、生活はしだいに窮屈になっていくが、そうした世間の喧噪をよそに、姉妹たちは花見、螢狩り、月見などの伝統的行事を楽しんでいる。
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Posted by ブクログ
中巻は、妙子のお話がメイン。 雪子は引っ込み思案で(でも、芯はある)、子供好き、良妻賢母タイプ。一方、妙子は自由奔放、人形製作だけでなく洋裁もはじめ、働く女性の、はしりのようでバイタリティーに溢れている。 幸子ねえさん、妙子の男性関係で(ボンボンの奥畑と写真家の板倉との関係、板倉の運命は可哀想過...続きを読むぎでした)心労がたえません。幸子は姉でありながら、雪子や妙子を我が子を見るような眼差しです。 ドイツ一家の子供たちと、幸子の子(悦子)が遊ぶ様子、ほほえましい。おどり寿司を食べる場面もあり(私は食べたことありません。)本当に上流家庭の話なんだなあと思います。 雪子と妙子の今後はどうなる?幸子ねえさん、ガンバレ!
板倉と災害 この巻は、板倉で始まって板倉で終るので、末っ子の妙子の動向に終始してゐた。またある面では災害の巻として、言葉たくみに水害、風害、病気を読まされて圧倒された。 西洋に人気があるのもわかる気がする。ある時期の人間といふのが、切り出して拡大してみれば誠に波瀾に富んでゐるのは、SFやミステリ...続きを読むなどの大仕掛けを加へなくても面白い物語になることの証左であり、勇気づけられた。
上巻に続き、阪神間とりわけ芦屋の風情ある光景が目に浮かぶ。上巻では雪子がメインに話が展開されていたが、本作では妙子が話の中心となる。 神戸大水害、板倉の病気など鬼気迫る内容も多く、ハラハラしながらあっという間に読み終えた。下巻が楽しみ。
上・中・下、三巻本の中巻。 戦争の影の忍び寄る中、四季折々の暮らしを営む姉妹。 大水害に遭うといった苦難もありながら、彼女たちの日々は続いてゆく。
この本は本当に、登場人物たちが発する上品で小気味良い関西弁の台詞が楽しい 当時の上流階級が贔屓にしていただろう実在の名店が色々登場するのも楽しい 谷崎が描写する食べ物の、なんて美しくて美味しそうなことか、、
上巻では旧家の姉妹たちのはんなりとした暮らしぶりが淡々と語られるに終始していたが、中巻になると雪子の縁談の難航や、幸子の身に悲しい出来事が起きたり、妙子が水害に見舞われるなどが語られ、ゆるゆる続くかと思われた物語に起伏が生じる。 これらが蒔岡家の行末の暗さを象徴するように感じられ、上巻から続く季節や...続きを読む姉妹の美しい描写に切なさが帯びてくる。
鶴子一家は東京へ栄転する、台風大水の被害で建物は被害を受ける、おさく師匠は亡くなる、隣人家族は独逸へ帰る、四季折々と仲の良い姉妹はそのままに、時勢と併せて彼女たちを取り巻く状況は変化していく。 結局、雪子と妙子のお嫁騒動の話題しか書かれてないのだけれど。展開も面白いし、日本の文化情緒と時代性を捉えつ...続きを読むつ言葉遣いも巧みで流れるように読める名文。
「上からダラダラ名家の生活読まされてつまらないなァ」と思ったけど中の後半から一気に面白くなった。 時代の移ろいを妙子という自立した女で激しく書いている。 それぞれの姉妹が、それぞれの強さを持っていて好きになってきた。 「運」という言葉は、科学や医療が未発達だからこそある言葉なのかもしれない。
戦争の足音が忍び寄り、時代の流れには抗えない様相になる中でも、日本の文化的行事や生活様式を変わらぬ価値観で貫いて生きる四姉妹とその家族。我々が生きる現代の日本を思うと、歴史的に見ればほんの数年の第二次世界大戦を経て日本の文化や価値観が劇的に変わったのだと実感する。敗戦とはこう言う事なのかと。。 結婚...続きを読む一つ決めるのも本家の許可が必要とか、戦後仕事も結婚も自由に選べる今を思えば生きづらい世の中だったとも思いますが、引き換えにならない程の今はなき良き日本もたくさんある。 神戸の大水害が実際にあった事とは初めて知りましたが、家のしきたりに逆らい奔放に生きる四女妙子がこの大水害にも巻き込まれて九死に一生を得るなど益々波瀾万丈な人生となる一方、相変わらず結婚が決まらず前に進まない三女雪子の人生がより対照的となってくる様から目が離せない。
上巻がまったりとした雰囲気なので、このまま続くのかと思いきや、事件勃発しすぎでした。 大洪水に縁談、隔離、手術と目まぐるしい。 幸子・妙子・本家とのやりとりで、人の描き方がまあうまいこと。 幸子の、腹は立つけど義理を通さないといけない等、心と頭の乖離がよく分かるし、情に熱いのかと思ったら、身分違いだ...続きを読む、とばっさり切り捨てたり、そこら辺の匙加減が絶妙。 下巻はどういう結末になるのか楽しみ
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