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Posted by ブクログ 2020年08月09日
上巻では旧家の姉妹たちのはんなりとした暮らしぶりが淡々と語られるに終始していたが、中巻になると雪子の縁談の難航や、幸子の身に悲しい出来事が起きたり、妙子が水害に見舞われるなどが語られ、ゆるゆる続くかと思われた物語に起伏が生じる。
これらが蒔岡家の行末の暗さを象徴するように感じられ、上巻から続く季節や...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年07月06日
鶴子一家は東京へ栄転する、台風大水の被害で建物は被害を受ける、おさく師匠は亡くなる、隣人家族は独逸へ帰る、四季折々と仲の良い姉妹はそのままに、時勢と併せて彼女たちを取り巻く状況は変化していく。
結局、雪子と妙子のお嫁騒動の話題しか書かれてないのだけれど。展開も面白いし、日本の文化情緒と時代性を捉えつ...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年09月30日
細雪を読んでいる間中、ずっと不思議だったのですが、どうして、延々とひとつの家庭の毎日を眺めるだけなのがこんなに面白いのでしょうか。さすが文豪。
上巻のときに、もしや…と思っていたことが本当になりました。4人姉妹(といっても長女はほとんど出てきませんが)の中だったら妙子が結構好きだなーと思ってたので...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年07月01日
中巻。昭和13年7月3~5日の阪神大水害にはじまる。細かな描写。「海のよう」だったらしい。読むだけで怖い。
その大水害で妙子を助けた板倉と妙子の恋愛の結末。
相変わらずの安定した物語力。
谷崎の描く「蒔岡家」という一家を見つめ続けることで、「家」というものがどのようなものなのか、感じられるような気が...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年01月27日
中巻では、隣に住んでいたドイツ人が帰国するなど、戦争の跫音が次第に大きくなってくる。もっとも、蒔岡家は世間に比べればその影響は決して大きくないように見え、それでいて後に崩壊することが予期されるような不思議な穏やかさを纏った生活が描かれている。季節ごとの風流な行事も鮮やかで、起きている事件の哀しさや...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年03月06日
上巻より濃密な中巻です。この巻のお気に入りシーンは、酢豆腐というギャグを言ったにも関わらず姉妹たちに全く通じずにスルーされた貞之助です。貞之助兄さん好きなキャラです。冷静で頭の回転も早く、何より妻の幸子のことをとっても大切にしてる感じ。幸子はほんと良い旦那さん捕まえましたね。
今回はあまり雪子に目立...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月30日
戦争の足音が忍び寄り、時代の流れには抗えない様相になる中でも、日本の文化的行事や生活様式を変わらぬ価値観で貫いて生きる四姉妹とその家族。我々が生きる現代の日本を思うと、歴史的に見ればほんの数年の第二次世界大戦を経て日本の文化や価値観が劇的に変わったのだと実感する。敗戦とはこう言う事なのかと。。
結婚...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年12月01日
上巻がまったりとした雰囲気なので、このまま続くのかと思いきや、事件勃発しすぎでした。 大洪水に縁談、隔離、手術と目まぐるしい。 幸子・妙子・本家とのやりとりで、人の描き方がまあうまいこと。 幸子の、腹は立つけど義理を通さないといけない等、心と頭の乖離がよく分かるし、情に熱いのかと思ったら、身分違いだ...続きを読む
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