死よりも悪い運命

死よりも悪い運命

小説・文芸
660円 (税込)

3pt

4.0

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故人となった父母や姉など身近だった人びとの思い出をとおして、悩み多かった家庭生活の秘密を打ち明け、また同時代の作家たちのこと、さらには銃砲所持や民族社会、モザンビークの内戦、地球汚染などの社会的、世界的な問題にいたるさまざまなテーマを、アメリカ文学界の奇才ヴォネガットが、ユーモラスかつ真摯に語るエッセイ集第3弾。スピーチとエッセイと追憶の数々を見事に組み合わせた1980年代の自伝的コラージュ。

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死よりも悪い運命 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    これはエッセイだが、エッセイだからこそ、
    このひとの本音が聞けておもしろい。
    今の若い人にもとても人気らしいのがよくわかる。(米国にて)
    ほかの作品も読みたい。

    0
    2010年11月03日

    Posted by ブクログ

    1991年に出版され、93年に邦訳・上製判として出版された幻の一冊がこのたび初の文庫化となった。カバーは原著の写真を和田誠氏の手でイラスト化されたもので、とても軽やかで好感度がアップしていると思う。また、上製版では割愛されていた「付録の扉のイラスト」が収録されているなど、細かな点でチューンナップが図られていて楽しい。

    肝心の本編はヴォネガット節全開で、ところどころにジョークや軽口も見られ、とても読みやすい。本文中では、15,16章あたりが特に力が入っていると感じた。しかし、全体の内容が重いので、読みはじめればページを繰る手は軽快でも、一度本を閉じると次に開くのに少々のためらいを感じる。

    たとえば、筆者が自殺を図ったくだりや、ナイジェリア訪問記がどうにもつらい。自殺云々のくだりは、その直前まで結構楽しい話題になって、重苦しい話題からやっと開放されたとほっとしていた読者は急転直下の展開にうろたえることになる。これには結構堪えた。また、ナイジェリア訪問については、彼の著書「スローターハウス5」でビリーが無感覚になる描写があるが、それを体現している、とでもいおうか。淡々としている故に恐ろしさが際立っている。リアルだ。

    全体を通していえることは、アメリカ国民に向けて書かれたメッセージを外国人(日本人のわたし)が受け取ることの居心地の悪さのようなものがぬぐえない、の一点に尽きる。そこを意識した上で読む必要がある。まず価値観が違う。習慣も違う。そもそもヴォネガットのエッセイは全部そうなんだけど、いつものヴォネガット節ゆえに油断しないほうがいいかも、と思った。

    とはいうものの、ドイツ系アメリカ人の老作家が16年前に発したこの警告は、21世紀の今なお有効である。耳障りが悪くとも、気持ちが重くなろうとも、そしてアメリカ人でなくとも、読まなければならない本であることには変わりがない。

    0
    2009年10月04日

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