無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
Posted by ブクログ 2024年03月05日
昭和18年6月、瀬戸内海の桂島泊地で謎の爆発で沈没した戦艦陸奥。なぜ事故が起きたかを丹念に検証する作品。
最先端の技術を用い、国と国の争いで抑止力として重要な存在。浮かべる海城の戦艦。しかしながらそれを動かすのは人。帝国海軍の過去の歴史から同種の事故が頻発していることを筆者は知る。
技術の極致、...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年04月15日
戦局が悪化をたどっていた昭和18年6月8日正午頃、広島県柱島泊地に停泊中の戦艦「陸奥」は突如大爆発を起こしその場に瞬く間に沈んだ。
それから26年の歳月を経て、本書は陸奥爆沈の真相に興味を持った著者による執拗な探求の道筋を辿った渾身のドキュメンタリー小説であり、歴史の暗部に光をいれた記録文学の秀作で...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年06月17日
組織論として読むとき戦慄を感じる。
極端な話、組織内の一人の不満分子が何千人もの命を奪い組織を破壊させることができる。
たとえ他のどんな組織より規律が厳しくと統率が執れていたとしても。また、組織が危急存亡の時で困難に取り組むべき状況にあったとしても。
陸奥爆沈という結果に対して、その原因はあまりにも...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年05月06日
吉村昭にしては珍しく、ドキュメンタリー形式の小説。
昭和18年に起きた戦艦「陸奥」の爆沈事件を、それを調べる著者という立場から解き明かしていく。
「陸奥」の話だけでなく、他の戦艦の爆沈事件の歴史を追っている点が興味深い。また、歴史上あった戦艦爆沈事件の原因が、どれも人間が意図してなしたことだという事...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年12月17日
吉村節炸裂!すごい本読んだ!導入部から秀逸です!!
風化の波にさらわれて消えてしまいそうな真実・歴史の暗部を、綿密な取材で掘り起こしていく著者のその真摯な姿勢と執念が見事に結実しています。
陸奥爆沈を通して描かれる社会・軍隊のひずみと人間の心の歪み。
著者なりの、陸奥とともに沈んでいった魂への救済で...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。