陸奥爆沈

陸奥爆沈

572円 (税込)

2pt

連合軍の反攻つのる昭和18年6月、戦艦「陸奥」は突然の大音響と共に瀬戸内海の海底に沈んだ。死者1121名という大惨事であった。謀略説、自然発火説等が入り乱れる爆沈の謎を探るうち、著者の前には、帝国海軍の栄光のかげにくろぐろと横たわる軍艦事故の系譜が浮びあがった。堅牢な軍艦の内部にうごめく人間たちのドラマを掘り起す、衝撃の書下ろし長編ドキュメンタリイ小説。

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陸奥爆沈 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2024年03月05日

    昭和18年6月、瀬戸内海の桂島泊地で謎の爆発で沈没した戦艦陸奥。なぜ事故が起きたかを丹念に検証する作品。

    最先端の技術を用い、国と国の争いで抑止力として重要な存在。浮かべる海城の戦艦。しかしながらそれを動かすのは人。帝国海軍の過去の歴史から同種の事故が頻発していることを筆者は知る。

    技術の極致、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年08月10日

    昭和十八年六月八日、戦艦陸奥爆沈。
    死者、千百二十一名。
    筆者の努力により、次々に明らかになる謎。
    果たして、ひとりの軍人による行為で、一隻の戦艦が瞬時に沈没したのだろうか。
    今も残る謎。
    証拠は、塵となって消えてしまった。

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    Posted by ブクログ 2014年04月15日

    戦局が悪化をたどっていた昭和18年6月8日正午頃、広島県柱島泊地に停泊中の戦艦「陸奥」は突如大爆発を起こしその場に瞬く間に沈んだ。
    それから26年の歳月を経て、本書は陸奥爆沈の真相に興味を持った著者による執拗な探求の道筋を辿った渾身のドキュメンタリー小説であり、歴史の暗部に光をいれた記録文学の秀作で...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年06月17日

    組織論として読むとき戦慄を感じる。
    極端な話、組織内の一人の不満分子が何千人もの命を奪い組織を破壊させることができる。
    たとえ他のどんな組織より規律が厳しくと統率が執れていたとしても。また、組織が危急存亡の時で困難に取り組むべき状況にあったとしても。
    陸奥爆沈という結果に対して、その原因はあまりにも...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年06月03日

    あの潮の流れが入り組んだ瀬戸内海で1000人超の死者が出る大惨事。戦時中の海軍の膝下で起こったこの出来事を海軍がいかにして機密事項にしてゆくのか。
    浜で遺体を焼くシーンが印象的でした。後半筆者の独特の切り口から、ある仮説に至る。

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    Posted by ブクログ 2013年05月06日

    吉村昭にしては珍しく、ドキュメンタリー形式の小説。
    昭和18年に起きた戦艦「陸奥」の爆沈事件を、それを調べる著者という立場から解き明かしていく。
    「陸奥」の話だけでなく、他の戦艦の爆沈事件の歴史を追っている点が興味深い。また、歴史上あった戦艦爆沈事件の原因が、どれも人間が意図してなしたことだという事...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年12月17日

    吉村節炸裂!すごい本読んだ!導入部から秀逸です!!
    風化の波にさらわれて消えてしまいそうな真実・歴史の暗部を、綿密な取材で掘り起こしていく著者のその真摯な姿勢と執念が見事に結実しています。
    陸奥爆沈を通して描かれる社会・軍隊のひずみと人間の心の歪み。
    著者なりの、陸奥とともに沈んでいった魂への救済で...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年12月31日

    昭和18年、岩国市柱島泊地で発生した戦艦「陸奥」の謎の大爆発。記録文学の第一人者が、昭和44年に残存する資料やインタビューを通じて、謎解明に挑む。地道な調査を通して見つけ出した事実とは?意表をつく展開で一気読み。これぞドキュメンタリーという傑作

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    Posted by ブクログ 2021年03月06日

    ドキュメントタッチの作品で、著者自身が取材を進めていく様が描かれている。旺盛な取材力で、この時期に後世に残してくれたのはありがたい。戦艦が、多種多様な人間を詰め込んだ容器と形容したのは慧眼。2021.3.6

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    Posted by ブクログ 2018年11月28日

    陸奥の爆沈原因の探求よりも、それを探るうちにドンドン出てくる明治から昭和にかけて海軍軍艦が起こした数々の爆発事件。その発生状況や原因および海軍内での処理方法が興味深い。

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