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Posted by ブクログ
食べ物を食べてるシーンが本当に美味しそう。登場人物たちが自分の好きなもの大切に大切にしているところが好きです。人に対してだけじゃなくて、物とか言葉とか時間とか、とても丁寧に扱ってるなぁと感じます。もう好きとかじゃなくて愛だよねという。
蜘蛛とかほんとに苦手だけど、俊国から始まった飛行蜘蛛のお話はなんだか神聖なものにすら思えました。留美子が言うように「けなげ」だなとすら思えたのは、この作品の登場人物たちがみんな良い人間だからかもしれません。
山も谷もなく上巻は終わってしまいますが、味気なさや退屈さは全く感じませんでした。ひとつひとつの言葉に重みやカラーがあるなぁと思います。
Posted by ブクログ
れぞ宮本輝の世界!!
あくまでも私の中での宮本輝さんのイメージですが。
久々に大満足。
特別哀しいできごとがある訳でもなく、ごく普通の日常(多少のゴタゴタはあるけど)が描かれてるだけなのに、なんだか泣けた。
読み終わって幸せな気持ちになれた。
もしも10年前に「10年後、地図の場所でお待ちしています。ぼくはその時、あなたに結婚を申し込むつもりです」なんて手紙をくれた高校生が自分の目の前に現れて、しかも今でも想い続けてくれてたら、それってすごいドキドキだよなぁ。
いい年して私ってばまだ「白馬に乗った王子様」思考があるのかもしれない。。。
宮本輝さんは「日本という国の民度がひどく低下している」って感じてこの本を書いたそうだ。
だから登場人物がみんな、優しくて誠実で大人で愛に溢れてるんだ。
こんな人たちに囲まれて生きていけたら幸せだなぁって思った。
んま、まずは自分が、優しくて魅力的な人間にならなくちゃね。
Posted by ブクログ
家族から重要なピースが欠けてしまったことで幾許かの喪失感を抱えながら健気にそして懸命に生きる登場人物達の人生が交錯し、人間模様が織りなされていく。物語は、青年と、青年が10年前に若気の至りで突発的にラブレターを手渡してしまった女性との間で静かに進行する恋愛を軸に描かれる。
「うまくできるようになってから、人前に出て仕事をしようと思うのは間違いなんじゃないかなァ。失敗したら恥ずかしいとか、間違えたら安く見られるとか考えて、それが礼儀だとか、おくゆかしいなんて自分に言い聞かせる人は、つまりは見栄っぱりで、勇気がないから、せっかく才があってもそれが育たない・・・。」
Posted by ブクログ
約束の冬(上) 宮本輝(著)
人と人の間で、コミュニケーションする。
その中で、約束 がある。
人は、生きている間に、どれだけの約束をするのだろう。
親との約束。
恋する人への約束。
愛する人との約束。
子供との約束。
物語の中に巡らされる約束。
留美子は、少年から、10年後に 結婚しようという
ラブレターをもらった。
その奇妙な申し出をした少年は 誰なのか
そのことが,10年の月日が流れることで 明らかになっていく。
留美子には、妻子あるオトコと 恋愛していた。
そして,そのオトコは 妻子と別れ
留美子と結婚すると言っていた。
そのオトコは言う「ボクは必ず約束を守る」と。
しかし,その約束は 妻の妊娠によって
あっけなく破られることとなった。
留美子は、幼友達の芦原小巻とも、約束していた。
小巻は、若いにもかかわらず、肝臓ガンに侵された。
それでも、留美子との約束が希望となって、生き延びた。
その希望とは。
留美子の弟は、アメリカの大学に行って、コンピュータの会社に
就職したが、木工の修行に転身。
それは、死んだ父親との約束だった。
若い時に時計を壊した俊国の父親の約束。
父親は俊国が 2歳の時に 事故で死んだ。
俊国は 上原桂二郎のもとに,連れ後として成長する。
父親の約束を実行しようとするおじいちゃん。
約束が錯綜し、それぞれが 互いに繋がって行く。
守られる約束。破られる約束。
約束に拘束されながら生きる 人間。
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