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Posted by ブクログ
主人公世良順哉は身分を隠し社会的成功を収めた産みの母である森末美雪と再会します。
なぜ自分を捨てたのかこだわり続ける順哉の前に、19歳の少女の飛び降り自殺から物語は始まり、その後、死んだはずの少女から自分宛に手紙が届きます。ホラー小説的です。
「因果具時」・・・・睡蓮は、水に浮かぶ植物ですが、その根は水中のどろの中につかってます。
蓮に込められた、そして人間の宿命にまつわる、諦めとも高潔さとも神秘性とも言い換えられる崇高さをもって、泥の中から汚れに染まらず生き抜き、花を咲かせる清々しさを、この小説によって訴えたかったのでしょうか。
終盤近くでタイトルに睡蓮を選んだ意味に気が付き、いつもながらのタイトルの付け方の妙に感動ながら、睡蓮が咲くいろんな国でこの花が神聖化され、宗教観を抱かせるまでに崇められてきた理由までわかった気がしました。
Posted by ブクログ
さすがと言いますか、読み始めると引き込まれてしまいます。やはり宮本さんの文章は私の波長に合うようです。
しかし、アウトラインを書こうとすると悩んでしまいます。息子と母親の再会の物語。両親の離婚に隠された秘密。このあたりがメインストーリーなのですが、その他に"十七歳の少女の目の前での自殺"および"内なる女性"というもう二つの流れがあります。少女の自殺は伏線として意味のあるものですが、あまりに扱いが大きすぎるように思えます。更に内なる女性については、この設定が何故必要だったのか理解に苦しみます。
もう一つ、私が宮本作品から離れ始めた理由−−物語りの流れと無関係な"世間に対する怒り"−−が少し顔を出してるようです。
もう少し整理すれば、綺麗な作品になったろうに。そんな気のする作品です。
Posted by ブクログ
主人公は、赤ちゃんの時、母に捨てれた。でもけっして不幸ではない、父や養母は優しかった。自分の家庭もあり、大切にしていた。けれど彼にはひとに言えない秘密もあった・・・。
てな感じの、不思議なはなしで。
会社で、若い女の子の自殺の場に遭遇し。
それに関して、また、気がかりな出来事もあって。
捨てられた母に、自分を隠して逢いに行く。
同僚の生き方にも刺激を受ける。
思い返せば、盛りだくさん。ぎゅう、ぎゅう。
でも、感覚的にはそうでもないんだ。
重い重いはなしなようで、そう感じさせない明かりがある。
いろいろ起きたけど、ひとって、日常って、けっこういろんなものを抱えているもんだよなと思わされた。
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