MEMORY 螺旋の記憶

MEMORY 螺旋の記憶

1,540円 (税込)

7pt

4.0

ホラー作家の失踪、酒蔵関係者の連続惨殺事件、そして九年前の奇妙な依頼。その真相は螺旋の記憶の奥底で蠢いていた。
元刑事の探偵・槙野康平と「捜一の鉄仮面」と呼ばれる刑事・東條有紀の捜査が再び交差する本格ミステリー。
鏡探偵事務所を訪ねてきたのは九年前に奇妙な依頼を持ち込んだ女性だった。そして新たな調査を依頼する。「失踪した息子を探しい欲しい。息子の失踪には前回の調査が関係している」と――。
当時の調査記録を元に調査を開始した槙野だったが、九年前の調査で訪ねた人物が二年前に塩素ガスで殺害されていたことが判明。
一方の東條は、奥多摩の山中で発見された凄惨な逆さ吊り殺人事件を追っており、報道で被害者の身元判明を知った槙野から、その被害者が九年前に調査した案件の関係者であることを教えられるのだった。
本書が出色なのは、作品世界の内側にも、そういう精査をする登場人物がいるということである。このメタ的構造は――槙野や有紀よりも先に、その論理破綻に気づく事件関係者がいるというプロットに結実し、その結果、謎が謎を呼ぶ展開となって、見事である。
『MEMORY――螺旋の記憶――』の大胆な試みが成功だったかどうかは、読後感の爽やかさでも判定できる。われわれは、ちょうど神秘劇の観客のように、戦慄と共にカタルシス感を持って、この恐るべき輪廻転生劇が演じられた劇場を後にするのである。(解説より:波多野健)

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MEMORY 螺旋の記憶 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    大好きなシリーズ。約二年半ぶりかな、首を長くして待っておりました。
    個人的に前世とかに凄く興味があって、チベット密教のダライラマのことなんか色々調べたことがある。この作品にもダライラマのことが出てきてビックリ。
    物語の根底にあるのは遺してきた婚約者に対する深い愛で、それをテーマにしつつ残虐な事件とを

    0
    2020年12月01日

    Posted by ブクログ

    シリーズ6作目。
    毎回オカルトの要素を取り入れながらも、推理を展開する本格的な作品だが、今作はこれまでとは一味違う出来栄えと言った印象。
    これまでは心霊的なものが多かったが、今作のテーマは「生まれ変わり」。
    9年前、所長である鏡が受けた不思議な依頼が9年の時を経て、再び動き出す。
    かつて奥多摩の留浦

    0
    2021年02月15日

    Posted by ブクログ

    奇妙な依頼から9年後。同じ依頼者から、また新たな依頼が。次々と起きる殺人事件や作家の失踪などテンポよく展開が変わってい期、本格ミステリーとして大いに楽しめました。

    元刑事の探偵と女刑事が事件解決していくシリーズで、この作品は6作目です。個人的には、初めての作品でしたが、途中からでも全然楽しめました

    0
    2020年11月12日

    Posted by ブクログ

    04月-16。3.0点。
    探偵槇野、刑事東條シリーズ。
    奥多摩の酒蔵関係者、不審死が多い。9年前の槇野の事務所所長が扱った調査が、意外に繋がっていき。。

    ほどほどのホラー要素、でもミステリ小説としてもしっかりしている感じ。結構面白い。

    0
    2021年04月19日

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