半生の記

半生の記

407円 (税込)

2pt

日本が破滅に向って急速に傾斜していった時代、金も学問も希望すらもなく、ひたすら貧困とたたかっていた孤独な青年松本清張。印刷所の版下工としてインクにまみれ、新聞社に勤めてからも箒の仲買人までしながら一家八人の生活維持に苦しんだその時代が今日の松本文学を培(つちか)ったのであった――。本書は、社会派推理小説の第一人者である著者が若き日を回想して綴る魂の記録である。

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半生の記 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年08月06日

    松本清張、唯一の私小説
     結婚の馴初めなどは一切書いてゐないが、立派におもしろかった。清張は私小説が苦手で、これも気に入らなかったとしてゐるが、私には十分な私小説に思はれる。小卒の人間の苦心惨憺たる半生が、「或る「小倉日記」伝」同様に、端正でくどくどしない文章で瑞々しく語られてゐる。
     苦労人で、後...続きを読む

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    購入済み

    小気味良い文章

    2022年09月28日

    わかりやすい短い文章でサクサクっと読めました。
    飾らないウソがない文章っていいものだと思います。

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    Posted by ブクログ 2022年07月12日

    松本清張原作の映画を見てるような気になった。
    まだ作家として途上にあった頃だから、ほぼ作家になるまでの話だけど、人生そのものが、その後に書いた小説の礎になったことが、強烈に伝わってくる。
    頁数は決して多くないけど、情報量半端ない。

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    Posted by ブクログ 2020年07月18日

    松本清張自身が、作家になるまでの自身の半生をつづった自伝的作品。恵まれない家庭環境、生い立ち、親と家族の家計を子ども時代から支え続けた筆者の境遇などが描かれている。

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    Posted by ブクログ 2011年08月16日

    「砂を噛むような」孤独で呪縛された半生を淡々と書いてます。終戦後の経済状況とかは今からだとなかなか想像しづらいですが、その孤独については現代のひとたちにも訴えるものが大いにあるんじゃないでしょうか。私も清張先生の孤独が手に取るようにわかる気がしました。

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    昭和の大作家、松本清張が松本清張になるまでの半生。地位を確立してもなお、にじみでるコンプレックスに「人間・清張」を見る事ができます。

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    Posted by ブクログ 2023年04月09日

    「松本清張」が作家デビュー前までを回顧した自叙伝『半生の記』を読みました。

    『表象詩人』、『溺れ谷』、『新装版 遠い接近』に続き、「松本清張」作品です。

    -----story-------------
    著者を育んだ故郷・小倉の記憶、そして父母のこと、兵役や仕事のことなど……。
    いかにして「作家・...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年02月14日

    作家というのは出生から恵まれた環境の人が多いと思ったがその真逆であった。箒を売りに行ったりしたところで後の記事のネタが生まれたのだろう。それにしても壮絶な人生だ。

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    Posted by ブクログ 2016年07月17日

    実に誠実で素朴な私小説。
    清張が何ゆえに 文学の道に進んだのか
    本のわずかな動機だった。
    その動機を最大限活かした。

    清張が、印刷の下働きをしているときも
    朝日新聞に勤めているときも
    『なにかがたりない』『なにかがむなしい』
    と感じながら生活していた。

    しかし家族の生活を支えていかなければならな...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    これも「清張入門セット」。『西郷札』『半生の記』を読んでから『砂の器』を読もうよ。この入門セットを読んでおくとおもしろさが断然違ってくるはず!

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