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Posted by ブクログ
2015年、44冊目は長らく積読だった曽根圭介。
あらすじ:静岡県警富士署、一杉研志巡査部長は沼津署管内で起こった幼女死体遺棄事件の捜査本部へ応援で詰めることとなる。事件は元小学校教師の自供で一応の解決を迎える。しかし、元刑事、宇津木は一杉に一枚の紙を渡す。そして、二年後、またしても幼女殺害事件が起こる。
500p弱、久々、一気読み。面白かった。『熱帯夜』の複数視点が織り成す展開、今回も叙述トリック系かと思いきや、どちらかと言うと、『沈底魚』に近い感触。冤罪を絡めて、警察機構(日本の行政機構)に対しての辛辣さが表れてる。
ラストは「えっ?コレで終わるの?」と思うかもしれないが、読んだそれぞれの人がそれぞれの展開を考えさせるような造り。自分は、逆にこの終わり方がシックリきてる。一杉が一皮剥けて、ネクスト・ステップに踏み出す感じが出てると思う。まぁ、好み分かれる大きなポイントだとも思うけど……。
Posted by ブクログ
小説やドラマの世界でありがちなパターン。
警察の権威やメンツを守るためには、真の犯人かどうかは二の次。
絶対に守らなければならないのは「捜査は間違っていない!!」ということだけ。
誰のための警察なのだろう?
犠牲となった者は浮かばれない。
遺族も、ずっと犯人でもない人間を怨みながら生きていかなければならない。
結局真犯人は誰だったのか。
それはこの物語にとって些細なことでしかない。
「間違いと認め正すことが出来るのか」
それこそが曽根さんの言いたかったことのような気がする。
出来れば続編を書いてほしい。
何とも中途半端なまま幕を閉じた物語を、どこかですっきりと終わらせてほしい。
Posted by ブクログ
大どんでん返しがあるのかな~と期待していたけど、特になし。静岡県東部が舞台の中心となるので、このあたりに住んでいるのであれば一度は読んでみても、損はないとは思います。ドラマ「ごめんね青春」的な、内容は薄いけどご当地ネタで盛り上がるような感じで。
警察の取り調べに関する問題も浮き出てきている。200p~から、取り調べに望む警察官としての矜持が格好良く語られているけど、それは現実でも言われそうな言葉だと思うし、こういう考えがあるから解決できた事件もあるのかもしれないけれど、やっぱり「推定有罪」の原則をたどるしか、人間による過ちを防ぐ方法はないと思うのだよね・・・
「被疑者が落ちる瞬間ってのはな、空気が張り詰める。ペンの転がる音、瞬き一つで、流れが変わる。それほど、微妙なもんなんだ。部屋の中は、塵一つまで、完全に俺がコントロールする。誰にも、邪魔はさせねぇ」p202
Posted by ブクログ
原題は『図地反転』。最初落丁かと思ってしまった・・くらい、評価が分かれる新鮮な終わり方。まるで打ち切りの少年漫画の最終回のよう・・・。
でも、誰が犯人で動機があーだこーだ、警察組織の体制がどーとかがメインの話ではなく、どのように冤罪が生まれるのか、人の記憶のいい加減さを伝えたかったであろう話なので、これはこれで有りだと思う。
冤罪に立ち向かう女弁護士や家族問題を抱えるアパート大家、独自に事件を追う元刑事の宇津木、そして本ボシと思われる人物など、登場人物への掘り下げも個人的には物足りなかったけれど、一体何を信じればいいのか、誰を信じればいいのかわからないままにしたかったっていう目的があったのであれば、大成功だと思う。
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