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ノストラダムスの予言を知った私と瑞恵は、「世界を救うために全力を尽くす」と誓った。「今でも世界が滅びるって信じてるの?」――世界は今この瞬間も、終わり続けている。私の命はいつだって死へと向かっている。それでも、生きる意味はあるのか。迷いながら生き延びる伊吹の心の軌跡を辿り、同時代を生きる魂に問いかける、渾身の書下ろし長篇小説。
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Posted by ブクログ
なんだかとてもよく分かる気がする。 真剣に生きるということ。 真剣に生きるというのは実は辛いことだ。 人は、常に真剣でいることは難しい。 真面目でいようとすると、真剣になれない時の自分を責めてしまうこともある。 主人公と私は同じ年。 なんとなく主人公と自分が似ているとさえ思った。
それでも人生は続く。 濃い。300ページ以降は一言一言が深い。 特にP.340は必読。 終わり続ける、というタイトルは秀逸。
タイトルに惹かれて読んだ本。 ノストラダムスの予言に怯えた少女がその後どう生きたかを描き、人生とは何かを作者なりに伝えた本。 ノストラダムスの反論やいくつか出てくる宗教に対する反論など、作者の考えが如実に表れて、「なるほどね。」と思いながら読むことが出来ました。 共感できる部分も出来ない部分もあると...続きを読む思いますが、生きていくということをもう一度考えるきっかけになると思います。 悩める人におすすめ。
「ノストラダムスの大予言」は中学生の頃にやっぱり熟読したけれど、この作品の登場人物のように「世界が終わる」と思い詰めたりはしなかった。そこがピンとこないので、登場人物の言動にたびたび無理を感じてしまった。しかし、自分が周りとしっくりこない、そんな時期、特定の思いや感じ方にとらわれて苦しい思いをする、...続きを読むその感じはよくわかる。大学の文化系サークルの青臭い感じも懐かしい。これだけゴツゴツした思考の流れをぐいぐい読ませる著者の筆力はすごい。たいした力業だ。ちょっと高橋和巳を思い出した。
この小説は、久々に私に大きなインパクトを与えてくれました。 ここで描かれているストーリーは決して読んでいて心地の良いものではないのに、 ラストは実に感動的です。 著者の書き下ろしだそうですが、東日本大震災を経て感じたことを 一息に書いたのではないかと想像するくらい、 文章に‘熱’を覚えました。 ...続きを読む気になる作家がまた一人増えました。 他の作品も読んでみようと思います。 今年もあっという間に終わりですが、 それにしても、あえて意図したわけでもないのに、 阪神大震災が出てくる作品を4本、しかもオウム事件も登場する作品を 立て続けに2本読むという、不思議な体験をしました。 来年はどんな作品と出会えるでしょうか。 感性の赴くままに作品を選んでいく予定ですが、 素敵な出会いがありますように。
前半、無理かもしれないなと読むのをやめようかと思いつつ、どう終わるのか知りたくて読み進め、結局最後まで興味深く読めたのはやっぱり作家さんが上手なのかな。 それにしても、前半は特に、気持ちがザワザワしてなんとなく不安感を感じる本だった。
1999年、7月……あの予言どおりには、世界は終わらなかった。私はまだ生きている──。 ノストラダムスの予言を知った私と瑞恵は、「世界を救うために全力を尽くす」と誓った。「今でも世界が滅びるって信じてるの?」――世界は今この瞬間も、終わり続けている。私の命はいつだって死へと向かっている。それでも、...続きを読む生きる意味はあるのか。迷いながら生き延びる伊吹の心の軌跡を辿り、同時代を生きる魂に問いかける、渾身の書下ろし長篇小説。
ノストラダムスの予言通り1999年に世界が終わると信じてしまった1969年生まれの少女が「その時」を超えるまでの物語。 小学生時代は親友と共に世界を破滅から救おうと考え、高校時代は親友との距離に悩み、大学では「世界救済委員会」のサークル内で人間関係に悩み、社会に出てからも自分と世界との関係の狭間で揺...続きを読むれ動く主人公。 冒頭を読み始めて「苦手かも」と思ったものの、読みすすめたらぐいぐい引き込まれた。 彼女の考えが私にとって「痛い」のは私が「口先原理主義者」で彼女の考えがよく判ると共に「そのように」生きてこなかったから。 終章で主人公は一応の決着を見るが、この先も彼女は周りの人々に影響を受けながら傷つき、傷つけ生きていくのだろう。 「みんなが一人で一人はみんな」なのだから。
人に影響されやすい主人公・伊吹。ノストラダムスの大予言を信じて、破滅を回避するためにたくさん勉強して何か世界を救う役に立つような人間にならなくちゃ、と真剣に言っていた親友は高校に入って間もなく死んでしまい、その喪失から立ち直れないまま大学生になる。なりゆきで入ったサークルで、大予言を信じる根拠をこと...続きを読むごとくへし折られ・・・。 主人公と親友との出会いから30歳頃までの長い期間を描いた小説。 ノストラダムスの大予言を信じていた人って実は結構いたんじゃないかな。この主人公も途中からは懐疑的だけど、サークルで完全否定されるあたりの描写は何だか可哀想なくらいだった。でもこれがあったからこそその後は軌道修正できたんだと思うけど。 大学生活の半ばからは恋愛絡みの人間関係のゴタゴタが主軸になり、結構生々しい。 1999年以降どうなるのかと思いきや、それまでの展開を思うと割と地味な感じで終わった。でもそこが却って現実的でいい。 作中で実際には一度も出てこなかったサークルの創始者・東堂さんが伝聞の話だけでもすごく面白そうな人物だったので、実際出てきてほしかった。
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