作品一覧 2011/12/28更新 赤頭巾ちゃん気をつけて 改版 試し読み フォロー 狼なんかこわくない 試し読み フォロー さよなら快傑黒頭巾 試し読み フォロー 白鳥の歌なんか聞えない 試し読み フォロー ぼくの大好きな青髭 試し読み フォロー 1~5件目 / 5件<<<1・・・・・・・・・>>> 庄司薫の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 狼なんかこわくない 庄司薫 "若々しさのまっただ中で犬死しないための方法序説" 庄司薫氏の青春論。 傷つきやすい青春、とか、そういった類いのはなしはたくさんあるけれど、もしかしたらその中で庄司薫ほど、そんな"青春"をまっすぐ見つめた小説家はいないんじゃないか。 傷つきたくない、傷つけたくないという若々しさ、他者を愛することの...続きを読むむずかしさに向き合い、10年間、悩み考え尽くした結果が"赤頭巾ちゃん"なのだと思うともうどんどん愛しくなる。 その人生をかけて、若々しさという壁を正々堂々のりこえて、他者への愛を語る庄司薫、その切実なドラマティックさにわたしはもうすっかり惚れ込んでしまっているのです。 Posted by ブクログ さよなら快傑黒頭巾 庄司薫 再読。 薫クンシリーズとしては2番目に出たらしいのですが、 時間的にはゴールデンウィークまっただ中のお話なので3番目。 (『白鳥の歌なんか聞こえない』が3月のお話) シリーズの他の作品ではつねに余裕綽々であり、 憧れるべき人生のセンパイとして描かれる 薫くんより1世代上のお兄さんとその仲間、 さ...続きを読むらにその1世代上の先輩達が、「男が人生の夢にやぶれる」 ということがどういうことなのかを見せてくれるお話です。 薫くんはそれをいつもの透明な目で見つめ、あわてふためき、 傷つき、怒り、おびえるんですが、それでも、 いつか自分もその負け戦しか待っていないんじゃないかという 「悲壮な戦場」へ出ていくという覚悟を決めるのです。 かっこいいね、薫くん。 この「男が人生の夢にやぶれる」事象ですが、 本が出た時世的に学生運動が深くからんできます。 ここが後年の読者である私などにはちょっとつかみづらい。 とにかく、そういう時代があったのだな、と納得して読み進みました。 この本の出色としましては、 ノンちゃんとアコという相当に魅力的な女の子達が出てくるところ。 (幼馴染みの由美は旅行中で、1回休み・笑) 彼女達を見つめる薫くんが女の子に対して抱く感慨というか感想は 本当にすてきで、ほれぼれするし、山王神社の石段でしゃべったり、 プリンスホテルの高級レストランで(お金を)無理しながら食事したり、 という青春はじける3人の若者のシーンもたいへん魅力的なのですが、 上に述べた主題をめぐる話の流れ的にはちょっと浮いてます。 そこがいいとも思うし、冗長かなとも思いました。 Posted by ブクログ ぼくの大好きな青髭 庄司薫 20年以上前の高校3年生の時に、それまで運動部で 本などろくに読んでいなかった僕に友人が 「赤ずきんちゃんー」を貸してくれて一気に4部作を 読みました。その後の僕の人生観に影響を与えて くれたし、4部作のなかでも青髭が一番好きです。 当時は、庄司薫を読んでいる人はそれなりにいたけど、 最近はほとん...続きを読むどいないのが残念。 是非、若い人に(高校生くらいの人に)、 赤から順番に 読んで欲しいです。だまされたと思ってでも。 Posted by ブクログ 狼なんかこわくない 庄司薫 「優しさ」と「強さ」。「弱者と」と「強者」。強くなるために、誰かを傷つける、若しくは誰かを踏み台にする。そして身につけた「強さ」。その力を多くの人々に還元する。時代は変わっても、思春期の欲望と愛の矛盾をグルグルと回りまわって書かれている。自分にとっては、とっても同感できる作品だった。 Posted by ブクログ ぼくの大好きな青髭 庄司薫 四部作で一番面白い。他人を見ているつもりで他人に見られている、という構図が秀逸。普段暴れ回る小林や由美が、主人公の故郷みたいな優しい印象になっている所も好きです。 Posted by ブクログ 庄司薫のレビューをもっと見る