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ある朝書斎で死体を見つけたら――そんなクラリサの空想は現実となった。平穏に暮らしていた彼女だが、ある日、夫の前妻と結婚した男の死体を客間で見つけたのだ。そこに通報もしてないのに警察が現われて、あわてて隠した死体が消失し……複雑怪奇な事件の顛末は? 傑作クライム・コメディ。
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Posted by ブクログ
殺人事件は、基本的にコメディ。 クラリサは、死体を見つけた。どうやら夫の前妻の子が手を下した可能性がある。もう少しで夫が外交上の要人を連れてくる。隠すしかない! 叔父や友人に協力を頼んで死体を隠したものの、謎の人物の通報により警察がやってくる。死体を隠した扉を開けられてもう終わりかと思ったら、そこ...続きを読むに死体がなかった。さあ、クラリサはうまく警察をごまかせるのか? 人が1人死んでいるドタバタ劇。出てくるキャラクターのクセが強いのはクリスティーのお約束。手がかりはちゃんとセリフやト書きの中にあり、犯人がわかってから読み返すとなるほどと思う。どこかで上演してくれないかな。
ねずみとりより面白い 展開はいきなりすぎるけれど、 エルジンは結局なんだったのだろうか… 絡みが余りなかったなぁー
シナリオ形式を初めて最後まで読めた。全然苦じゃない!最後までのスリリングな展開と舞台設定が変化するたびに創造も膨らむあたりで飽きなかったのかも。一気に読んだ
戯曲なので頭の中で 舞台を想像しながら読むのも楽しい。 誰々が上手から登場、とかね。 外交関係の仕事をしている夫の 前妻が結婚した男が書斎で死んでいた。 彼はその直前、前妻の実娘を連れ戻すと おどしをかけに来ていたのだ。 犯人はその娘に違いないと思ったクラリサは なんとか隠蔽しようとするのだが。 ...続きを読む と、倒叙モノっぽく始まって 死体を隠したところで 誰かの通報で警察がやってきて あっさり発見されちゃう。 ところが事情聴取をしている間に その死体がまた消えてしまうのだ! セットは客間と死体を隠す奥の書斎だけなのに こんなスラップスティックな話ができるんだ。 もちろん見えていないところでも 事件は進んでいるので それを会話で上手に騙してくる。 また日本版が上演されたら見てみたいです。
明るい死体コメディ。 戯曲のいいところは早く読めるところ。 だけど、かなり想像力がないと、うまく鑑賞しきれない。 クラリサが明るいので、いろんなものがボヤけているけど、笑っていいのかよくわからないストーリー。 怪しいやつがやはり怪しかった。 舞台で見てみたら印象が変わるだろうな。
戯曲は、自分で演じるか、演劇の裏方として関与しているときでないと、ピンと来ないことが多い。 アガサクリスティの作品も、映画などで見た作品は、戯曲を読んでも理解できるし、映像を思い浮かべることができる。 でも、映画も舞台も見たことがない作品では、自分たちでやろうと思わない限り、つまらない。 ...続きを読む本作品も、そう思って読み終わったら、解説で似たようなことが書かれていた。 作品を演じてみると、なにげないト書きに、伏線があったり、 演じてみると、楽しい舞台にすることができる。 俳優や監督の解釈と、主張により、楽しいものにすることができる。 であれば、この戯曲も、自分の人生に照らして、あるいは、 自分が今演じている生活に照らして呼んでみたらどうだろう。 義理の子供とはいえ、子供を守ろうとする義母。 名づけ子を守ろうとする叔父。 2人の視点で読み直すのもよい。 家つきの庭師。 ある家の秘書。 この2人の視点で読み直すのもよい。 判事と執事の立場での読み直しはうまくできなかった。 ヘンリーとオリバーの立場での読み直しもあまりうまくはできなかった。 ピパの立場での読み直しは簡単に済んでしまったが、 もう一ひねり違った読み方ができるかもしれないと感じた。 3つの読み方をしてみると、どう演じればよいかが想像できてきた。 なんとか、全員の立場での読み直しはしたので、どこかで舞台に上げたいと思う。 あるいは、舞台をしなくても、読み合わせだけでもよいかもしれない。 それぞれの配役の感想を聞いてみるのもよいかもしれない。 ps. フレンチウィンドウという表記は、翻訳によってはフランス窓と訳しているものもある。シリーズで、訳語の統一はしていないのだろうか。
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アガサ・クリスティー
加藤恭平
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