海の祭礼

海の祭礼

880円 (税込)

4pt

日米の青年が見た「鎖国から開国へ」

ペリー来航五年前、鎖国中の日本に憧れたアメリカ人青年ラナルド・マクドナルドは、ボートで北海道の利尻島に単身上陸し、アイヌたちに発見される。不法入国者として長崎に収容されたマクドナルドから、若き長崎通詞・森山栄之助は活きた英語を学ぶ。オランダ語には通じていても英語を習得する者の少なかった通詞のなかにあって、森山はペリー一行の首席通詞を務めるなど、開国を迫る諸外国との交渉のほぼ全てに関わっていく。日本とアメリカ、森山とマクドナルド、鎖国と開国、交錯する運命は時代に翻弄されてゆく――。
彼らの交流を通し、開国に至る幕末期の日本の意外な史実が描かれた、傑作歴史長篇小説。
解説・曾根博義

※この電子書籍は、2004年12月に刊行された文春文庫版を底本にしています。

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海の祭礼 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2014年02月12日

    幕末時に幕府側の通訳として活躍した森山栄之助を主人公とした歴史小説。
    森山は、日本に憧れ利尻島に上陸し長崎で抑留されていた米国人より英語を学び、当時は珍しかった英語を使える通詞としてペリーやハリスの来航時にも活躍する。
    森山は条約の整備等、外交官的な働きもし、当時の欧米列国の外交官にも名が知れ渡った...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    開国史にはいつも出てくる「森山栄之助」。
    彼はどこでどのように外国語を学んだのか、
    どんな人だったのか気になっていた。

    ラナルドマクドナルドと彼の交流は
    自分の経験と重なり、とても心に残った。
    ラナルドにとって日本はどんな風に映ったのか、
    その記述があまりなかったのが残念。
    彼の生い立ちから、日本...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年11月05日

    先日、「ブラタモリ•利尻島」を見ていたら、ラナルド•マクドナルド(1824〜1894)というアメリカ人の記念碑があるということが紹介されていた。何処かで聞いたような…と思っていたら、この作品でした。

    ネイティブアメリカンの血を受けた彼は、日本に興味を持って幕末の1848年に利尻島に単身密入国します...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年06月05日

    読みづらいが、読み応えあり。
    感情やセリフが少ない分、妙に心情が響く。
    歴史に埋もれて名も残らない方々にスポットを当て、調べ上げる作業は大変であろう。
    それを一冊の本としてまとめ上げられたからこそ、こうやって知ることができる。大変ありがたいことだ。

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    Posted by ブクログ 2017年02月21日

    鎖国中の日本に憧れ捕鯨船の乗組み員になり、日本に上陸したラナルド・マクドナルドから英語を学ぶ守山栄之助。オランダ語の通訳(長崎通司)である彼は英語の必要性を痛感し、貪欲に英語を学んでゆく。ペリーやハリスの来航時にも通訳を務め、アメリカのみならず、イギリス、ロシア、フランス等との通商条約締結の矢面に立...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年08月15日

    力作。幕末の通訳、森山栄之助の活躍を通して日本の開国史が描かれている。ラナルド・マクドナルドなど、史料の少ない人物についてもよく描かれている。後半、ペリー来航前後の件は史実の羅列といった感じで、創造性やサプライズ感には乏しいが、森山やマクドナルドがひっそりと息を引き取るシーンは、庶民的で、いかにも歴...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年04月13日

    ちょっと早かった、残念なアメリカ青年の話。開国前夜〜初期の奮闘する通詞の姿に働きマンとして感動。タイトルのみ、あまりしっくりこないが。

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    今こうして日本という国で暮らしていられるのも、歴史に埋もれたこの本の主人公たちのおかげなのだということは知っておくべきだと思った。森山栄之助の人生を通してみる日本開国史。

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    Posted by ブクログ 2017年04月12日

    幕末に英語通辞として活躍した蘭語通辞と、英語を教えた米国人漂流者の物語を通して、幕末の開国の騒乱を描き出す。

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    Posted by ブクログ 2017年04月01日

    外国語を学習するモチベーションにつながる話。淡々と時系列で事実の羅列が続き、登場人物の心の描写はあまり多くない。感情を抑えた筆致。

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