口笛をふく時

口笛をふく時

555円 (税込)

2pt

4.0

汗くさい中学生小津と平目、そして彼等のアイドルの女学生・愛子。稚ない青春の日々。しかし戦争はすべてを変え、海軍士官の愛子の夫も、召集された平目も死んだ……。時はたち、小津の息子、野心家の医師・鋭一は、癌の新薬の人体実験にある女性患者を選ぶ。それは偶然にも、愛子であった。小津父子の断絶、美しくも懐かしいものの消失。感動の長編小説。

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口笛をふく時 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2019年03月07日

    二つの川があって、その二つの川がやがて合流して大きな川になるような壮大な物語でした。戦争の時代を生きた父親と、現代を生きるその子との葛藤そして、善とは悪とはを問いかける内容です。
    年代からいえばワタシは子の年代にあたるのでしょうが、描かれている父の心情はまことに共感のできるものでありまし...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年04月07日

    戦前に灘中に通っていた父と、大病院で癌患者を担う息子。戦争と医局の力関係という、それぞれ大きな力の元、一人の女性によって人生が交わっていく。

    医療系で真面目な方の遠藤周作であるが、かなり読みやすい部類だと思われる。戦時中の灘中(今の高校)で、平目という同級生と出会い、成績不良で挫折し、戦争によって...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年01月21日

    うーん。分からなかった。
    私にはよく分からなかった。
    平目と小津の行動も、鋭一という人間も、何一つ理解も共感もできなかった。
    ただ、ほんの少しの記憶の切れ端の関係に、大切なものを、光をみるような、戦争というものは本当に体験した人にしか分からない絶望をもたらしたのだと。そしてそれらの気持ちは、戦争を体...続きを読む

    0

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