アブラクサスの祭

アブラクサスの祭

363円 (税込)

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東北の小さな町の寺に勤める僧・浄念は、躁鬱に苦しみつつ薬と酒の力を借りて法要をこなす毎日。不惑間近となったいま、学生時代にのめり込んだバンドへの情熱が心を占める。やっと実現にこぎつけたライブのステージで、強烈な恍惚感とともに降りてきた啓示の正体は……。精神を病みロックに没入する僧が、祝祭の只中で感じた歓喜と安らぎ、心のひそやかな成長を描く芥川賞受賞第一作。

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アブラクサスの祭 のユーザーレビュー

3.4
Rated 3.4 stars out of 5
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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    かつてロックを志していた躁鬱の僧侶。
    思考は強烈な視覚イメージに。

    躁と鬱
    有頂天と金輪際
    あるがままとないがまま
    正と邪

    両極を行ったりきたりしながらライブへと。
    ライブの強烈なカタルシスに啓示を受けるがきっとその一瞬だけなんだろうな。
    だって祭りやもん。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    病と音楽って、似てる。躁鬱でヤク漬けのロックな坊主の話。出てくる音楽はほとんど分からないのに面白い。音楽って毒にも薬にもドラッグにもなるよね。で、環境そのものでもある。


    これ読んで気付いたけど、私も躁鬱の気があるんだなぁ。ただ、幸か不幸か私には病に深く落ちていけるだけの才能がない。病は深く強烈に

    0
    2013年11月05日

    Posted by 読むコレ

    心に闇を抱えた僧侶の変性意識の描写が息詰まるようです。この結末は救いといえるのだろうか?

    0
    2012年09月06日

    Posted by ブクログ

    善であり悪である神アブラクサス。それに象徴されるのは善も悪一体化した世界である。最後のライブシーン。主人公の浄念はまさにその一体化を体感する。
    このライブシーンはまさに「祭」のよう。
    人間は六道を漂うひげのようなもの。「あるがまま」ではなく「ないがまま」である。浄念は躁鬱、分裂病であると自認している

    0
    2012年03月18日

    Posted by ブクログ

    映画をみてから原作を。より掘り下げて補完出来た。
    視点が切り替えで、変わってないようで巡ってる、ことが感じられるような。

    0
    2011年01月23日

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