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一九三〇年,日本統治時代の台湾に生まれた蔡焜霖(ルビ:さいこんりん)は,読書が好きな少年で,教育者になることを夢見て育った.戦争の色濃い時代は日本の敗戦で終わったが,戦後は国民党政権による新たな支配が始まり,ある日,町役場で働く焜霖のもとへ憲兵が訪ねてきて…….白色テロの深い傷を描いた台湾の傑作歴史コミック,第一巻.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.
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Posted by ブクログ 2023年07月23日
日本統治時代に生まれ育った子。故郷のことば台湾語、政府としてやってきた北京語、50年という長い統治で現地に根付いてしまった日本語。マルチリンガルに育ち、日本統治下とはいえ、絵のタッチが示す子ども時代は牧歌的でもあり洗練されている
太平洋戦争、なんて今は言わないのかもしれないが日中戦争に日本側として訓...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年08月18日
この漫画は、日本統治時代の台中に生まれた蔡焜霖(さいこんりん)を主人公に戦後台湾の白色テロの時代が描かれている。
第1巻は戦争に負けた日本が撤退。国民党政権による新たな支配が始まり、2・28事件を経て1950年代からはじまる白色テロの時代開始までが描かれる。町役場で働いていた焜霖のもとへ憲兵が訪ね...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年07月02日
訳あって、3巻から逆読みしています。統治などの社会的変化の激しさが印象的です。3度も青年期までに大きな変化があり、価値観が変わっていて、とてもハード。おおきなより広い家族も含めた人間関係が支えにはなったのかもしれません。それでも社会の不条理に耐えるうる関係にまでなっているのはそれを大事に思いはぐくむ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年10月13日
ブックガイドとか書評で複数回目にする機会があり、それは読んどかないと、ってことで。マンガだから取っつきやすいってのも大きい。台湾有事を頻繁に見聞きするけど、その歴史はと問われると、殆ど知識が無いことに気付き、情けない思いにとらわれる。その点、読み易く漫画で描かれた本書は重宝する。物理的な距離感のみな...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年06月29日
白色テロ時代の台湾について知りたくて。
政治犯の疑いをかけられ、10年間を収容所で過ごし、出所後は出版人として生きた蔡焜霖氏。温かく楽しげな幼年時代と、重苦しい緑島収容所生活の隔絶が、描線の変化でも表現されていて、読んでいて胸にせまった。たくさんの国で、過去にも現在にも、こういう理不尽があることを思...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年06月14日
1930年台中に生まれた蔡焜霖の少年時代を描いた漫画(?)。
淡々と日常が描かれていておりリアルに感じた。戦争がいつの間にかはじまって、終わって、新しい時代が始まって。
市井の人々が、いつの間にか、でも確実に時代の流れに飲み込まれていく様が、悲しい。あっという間。サマーキャンプに参加して国民党に入党...続きを読む
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