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よき時、それはかつての栄光ではなく、光あふれる未来のこと。
いつか、愛する者たちを招いて晩餐会を――
九十歳の記念に祖母が計画した、一流のフレンチシェフと一流の食材が織りなす、豪華絢爛な晩餐会。
子どもたち、孫たちはそれぞれの思いを胸にその日を迎える。
徳子おばあちゃんは、なぜ出征が決まった青年と結婚したのか?
夫の戦死後、なぜ数年間も婚家にとどまったのか?
そしてなぜ、九十歳の記念に晩餐会を開くことにしたのか?
孫の綾乃は祖母の生涯を辿り、秘められた苦難と情熱を知る――。
一人の命が、今ここに在ることの奇跡が胸に響く感動長編!
Posted by ブクログ 2023年10月21日
徳子おばあちゃんが素敵すぎる。筆で書く手紙、90歳で開く華やかな晩餐会、状況が目に浮かぶ!
全ては、徳子さんの教師時代に起因する。徳子おばあちゃんの素晴らしい先生ぶりもさることながら、登場人物全てが素敵すぎる。玉木少年への導き、吃音を治す練習法、人として立派だなぁと感じ行ってしまった。
綾乃の兄弟、...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年03月01日
近江八幡の90歳の徳子ばあちゃんが記念に晩餐会を開きたいと言う。京都の高級レストランでかなり金をかけて。東京で暮らす孫の綾乃から見た家族たちの人生。
素晴らし過ぎる。徳子ばあちゃんがステキだ。大らかなのに細かい所に目が届く。どういう小説なのか説明しにくいが、宮本輝らしい、人生賛歌だった。輝作品読み...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年12月06日
宮本輝さんの本を初めて読んだのは学生時代、錦繍とかすごく大人になった気がしたのを思い出した。
この本も何というか、とても上質な感じ。登場人物も、晩餐会という設定も、料理や建物や会話、すべて。
四合院造りの建物も想像するだけでわくわくした。
綾乃と先輩の関係もよかった。
起承転結は曖昧だけど、それを上...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年09月24日
読み終わったあと、なんとも豊かな幸福感に包まれました。
とくに徳子さんと玉木シェフの関係。
教師時代の教え子だった玉木少年は、幼くして両親が離婚し、母についたものの、その再婚相手から「お前はいらん」と目の前で言われ、祖父母に育てられる。
さらに少年は重度の吃音で、どれほどの思いで生きてきたのだろうと...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年09月04日
あるインタビュー記事で、「いろんな人生が詰まったおもちゃ箱」と述べれています。
法華経妙音菩薩品第二十四
中国伝統の民家、四合院造り
来国俊の短刀
端渓の硯
竹細工の花入れ…など
「見ていると幸福な気持ちになる。それはやがて『もの』ではなく幸福そのものになる。わたしはそういうものを探して...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月23日
4.3
それはやがて、
「物」ではなく、もはや幸福そのもの
となる…
そんなモノたちが
洪水のように溢れてる物語
◯四合院造りの屋敷
◯東山区・数寄屋造りの料亭や茶室
◯来国俊の懐剣
◯端渓の硯 筆 便箋
◯蘭亭序等の臨書の手本書
◯与謝野晶子からシェークスピア、トーマスマン、プラトンまで…...続きを読む
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