三陸海岸大津波

三陸海岸大津波

小説・文芸
478円 (税込)

2pt

その時、沖合から不気味な大轟音が鳴り響いた――「ヨダだ!」大海嘯ともヨダとも呼ばれる大津波は、明治29年、昭和8年、昭和35年の3度にわたって三陸沿岸を襲った。平成23年、東日本大震災で東北を襲った巨大津波は「未曾有」ではなかったのだ。津波の前兆、海面から50メートルの高さまで上り家々をなぎ倒す海水、家族を亡くした嘆き、地方自治体の必死の闘い…生き延びた人々の貴重なインタビューや子どもたちの作文が伝える、忘れてはいけない歴史の真実。

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三陸海岸大津波 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    購入済み

    教訓

    「天災は忘れた頃にやって来る」という言葉がありますが、私も含めて今住んでいる場所にかつてどのような災害が有ったのかを調べて準備していた方は多くなかったのでは無いかと思います。自らの身に降りかからなければ、実感することは出来なかった多くの事。幾度となく繰り返される災害に対し先人は伝えようと石碑等を残していましたが、時が立つにつれてそれを意識する人は少なくなりまた多くの人が同じ様に被害を被る。とても残念なことです。現代は過去よりも映像等も含めて伝えていくことが容易になっているかと思いますが、それをどの様に受け止めて備え、起こった時にどの様な行動をするかで運命が分かれるのではないかと。

    #タメになる

    0
    2025年02月24日

    Posted by ブクログ

    昭和45年に、明治以降の、三陸海岸で起きた3回の津波について調査、聞き取りをした記録。
    実際の津波はもっと多く発生しているが、大きかったものが3回らしい。
    犠牲者は明治29年は26360、昭和8年は2995、昭和35年は105名。いろいろ対策をして、犠牲を減らせるようになっている、今後は亡くなる人もいなくなるのではないか、というセリフがある。
    2023年3月に読んでいるので、その予測が裏切られていることがらわかる。
    被害のたびに対策しても、それでも被害があるという事実を忘れずに、自分も準備しようと改めて思った。

    0
    2023年03月12日

    Posted by ブクログ

    すごい記録!
    この本が出版されたのは、2004年。2011年6月に12刷。
    津波がどんなふうに襲ってくるのか、映像も写真もない、文章だけの表現は本当にこわい。当時の教職員が熱い思いで児童生徒に記録させているのも、それを紹介してるのも、凄いとしかいいようがない!

    0
    2023年02月10日

    Posted by ブクログ

    事実が淡々と書かれているところがいい。三陸海岸の自然やそこに住む人々の暮らしが好きって著者が話しているところも好感が持てる。
    チリ地震津波について被害があったことは知っていたけど実際の様子は初めて知った。私自身は自分の地域にも他の地域にも知り合いの古老となる人はいないので、たとえ悲惨なものだったとしても過去にあった体験を教えてもらえる話は有り難い。明治、昭和の三陸地震の住民の声を基に短かめにまとめられていて被害の様相を比べながら読んでいくのにも分かりやすくてよかった。

    嫌な予感がして起きるんだけど「冬の日や晴れてる日は津波はこない」という迷信を信じて、それで安心してもう一度眠りにつく部分もとても気持ちが解る。
    真夜中だし暗いし寒いし明日もあるし、と思うと実際やりかねない。そして普通にありそうな行動一つで生死が決まってしまう。

    0
    2022年08月11日

    Posted by ブクログ

    この地の古今の資料、関連する海外の災害記録、生き残った方々の生の声。
    丁寧に集められ誠実に書いた本書からは、長い間隔をとりながらも繰り返し襲う津波と人知との攻防の様子が迫ってくる。
    本書が世に出たのは、東日本大震災発生の40年も前。これほどの経験をしてきた三陸海岸に、なぜ住み続けるのか?という傍観者の疑問にも、一定の答えを提示してくれている。
    官民一体となって懸命に施してきた対策を易々と凌駕し、数々の漁村を壊滅させた、あの大津波。その後引き起こされた、ある意味人災とも言われている大きな事故。今後も三陸海岸に生きていく人々はどうすれば良いのか?同じ国土に生きる我々は何をしたらよいのか?
    いつ来るか分からない恐怖に備えるためにも、読みつがれるべき一冊だと思う。

    0
    2022年06月15日

    Posted by ブクログ

    知らなければならない。知って正しく恐れなければならないことがある。
    南三陸海岸大津波。
    この言葉ですぐに思い出すのは衝撃的な3.11の圧倒的な自然の猛威とそれによってもたらされた甚大な被害。
    あれだけでなく、過去に幾度となく襲ってきた津波。そしてその度に壊され失われる家や船やひと。人間関係や仕事。
    自然の激しさと人間の無力さを痛感しながら、それでも生きる、その土地を選び生き抜く人々の覚悟に言葉を無くす。
    記録文学の持つ力をまざまざと感じた。
    昭和の桃の節句に襲った津波を生き抜いた子どもたちの作文が胸を打つ。
    日本人として必読の書のリストがあるとしたら、必ず入れなくてはならない一冊だと思う。

    0
    2022年01月30日

    購入済み

    祈り届かず

    筆者は祈りにも似た気持ちで、連綿と続いてきた防災意識が人々を守ってくれると信じていたのだろう。しかし現実には、その象徴である田老町の防潮堤をあざ笑うかのように、津波は遙か上を越えていった。期せずして、筆者の詳細な記録が平成の大震災の恐ろしさを際立たせる結果となっていることが、唯々つらい。

    0
    2020年10月20日

    Posted by ブクログ

    実地に赴き足で稼いだ取材内容が淡々と綴られている。
    映像や科学的な記録がないに等しい時代。当時を知る人がいない今となってはとてつもない資料的価値があるだろう。
    可能な限りのデータ情報と人々の体験談の両面から浮かび上がる津波の実態。
    取材により導き出された考察がいかに真実に迫っていたか、3.11を経験したからこそよくわかる。
    多角的、立体的な視点が素晴らしい。

    0
    2026年03月10日

    Posted by ブクログ

    出身地では、子供の頃から30年おきに津波は来ると言われていた。えー、本当?と友達と言い合っていた。東日本大震災が起きて、未曾有の大津波が起きたとき、いや本当だったんだ…とそれを教えてくれた塾の先生の顔が浮かんだ。
    本書では明治、昭和8年とチリ沖地震の3つの記録が書かれている。懐かしい地名がたくさん出てくるし、淡々とした表現なのだが、津波の威力がこれでもかと伝わってくる。
    チリ沖地震が、本書では一番最近の津波で被害も他の2回と比べて小さかっただけに、充分な対策で津波の被害は減っていくだろうというような締めくくり方だったが、後書にある講演会からわずか数年後にまた凄まじい津波が襲ったことを吉村昭先生が知っていたら、どう記しただろうと思う。
    しかしこれだけ高頻度で津波が襲ってくる土地に、よく住んでいたものだとちょっと呆れた。明日も同じ日が続くと思うバイアスってすごい。

    0
    2026年02月28日

    Posted by ブクログ

    明治29年(1896年)、昭和8年(1933年)、そして平成23年(2011年)。
    改めて巨大津波の恐怖を感じるとともに、巨大津波は数十年~百数十年と日本列島を割かし頻繁に襲っていることに気づかされた。
    (後でネットで調べると、平安、室町、江戸時代等、過去にも巨大津波が日本を襲っていることが分かった。)

    自然の予兆(急に豊漁になったり井戸水が枯れたり)ってゆうのは、大事なメッセージだなあって本当に思った。
    そういった過去の貴重な証言がとてつもなく貴重な情報だということに気づいて、自分の足で津々浦々足を運んで情報を集めてしっかりとまとめ上げた吉村昭、流石!信頼できるなあ!
    (なんせ東日本大震災の前にこの本を書き上げている。本当にすごいと思う。)

    一方で、では海から離れた高台住居と巨大な防潮堤が津波の解決策なのか、というと必ずしもそうではなく、多様な意見があると思うので、時間は遅れるだろうけど、短期間での決断は分断を生むだろう..............、と思い、色々大変な問題だなあと考えさせられた。

    0
    2025年05月18日

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