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Posted by ブクログ
全19巻という長さに少し身構えていましたが、読み始めると梁山泊の男たちと一緒に戦っているような感覚になり、気付けば最後まで夢中で読み進めていました。
梁山泊に集う108人は決して正義の英雄ではなく、それぞれが過去や信念を背負いながら、自分なりの理想を貫こうともがいています。
だからこそ、一人ひとりに感情移入してしまい、誰かが散るたびに、本当に仲間を失ったような喪失感がありました。
戦いや軍略の描写は圧巻ですが、それ以上に印象に残ったのは、人を信じることの難しさと、志を次の世代へ託していく姿でした。
登場人物が非常に多く、前半は人物関係を整理しながら読む必要があり、戦が続く巻では少し冗長に感じる場面もありましたが、読み終えて振り返ると、一番心に残っているのは戦いではなく、人が何のために生き、何を後世へ残そうとしたのかという生き様でした。
歴史小説というより、一人ひとりの人生を描いた群像劇として、これほど心を揺さぶられた作品はそう多くありません。
正義とは何か、志は誰のために受け継がれるのかを考えさせられる、圧倒的な熱量を持った大河小説でした。
Posted by ブクログ
とある偉い方にお勧めされて読み始めた北方謙三版『水滸伝』(全19巻+読本)は中国・宋代末の乱世を背景に、各地に散らばる好漢たちが「替天行道」(天に代わって正義を行う)という志のもとに結ばれ、 梁山湖畔の要塞・梁山泊を拠点に腐敗した宋という国を打倒するために戦う物語。梁山泊に集う108傑を中心に多様な人物が登場し、戦と政治の両面が緊張感のある展開で描かれる。 中国で伝わる水滸伝とは異なる点も多く、北方水滸伝では「108傑は一堂に揃わない(戦死者が出る)」「妖術的要素は廃されて、公孫勝などは暗殺や諜報を担う闇軍として描かれる」「梁山泊軍は朝廷には入らない」など、より現実的な歴史小説として再構築されている。 読み終わって、好漢たちの熱い生きざまと死にざまの描写が強く残る。替天行道という大きな志は同じくしつつも個々の信念がぶつかり合いがあり、己の矜持を守りながら生き、そして死んでいく姿に読み進めるほど胸を打たれた。読みながら呉用の振る舞いに苛立ちを覚えたり、呉用に対する李逵の苛烈な行動に思わず溜飲が下がったり、解珍や韓滔、杜興という渋いジジイがいたり、林冲って最初はもっと穏やかじゃなかったかな、、、さらに楊令や張平の成長物語として読みどころも、読む楽しさも大きく、理想と現実の間で変化していく心理や行動には夢中になって読ませる力を感じる。三国志とはまた異なる中国文化の魅力が濃く表れている点も興味深く、三国志ほど語れる同好の士が多い作品ではない印象ながら多くの人に読んでほしいと強く感じた。 一冊四百ページ弱の全十九巻と長編ではあるが、2月初めに読み始めて3月中旬には読み終わった程度には読みやすい。 続編の『楊令伝』(全15巻)、『岳飛伝』(全17巻)や、歴史的には少し前の『楊家将』(上下)、『楊家将血涙』(上下)、岳飛伝よりもっとあとの『チンギス紀』(全17巻)と関連作も多く、北方謙三による一連の歴史小説に浸かりたい人も是非。
Posted by ブクログ
説明不要の北方謙三版水滸伝。
一巻冒頭の一文で痺れる。最高。読み出したら止まらない。
今んとこ北方謙三氏は「三国志」「史記」「楊家将」「絶海にあらず」と、わりと国を作る側のお話ばっかり読んでいたので、水滸伝の民視点がとても新鮮で楽しい。
一般市民が「これじゃいかん」という気持ちで立ち上がるんだけど、最初が小さな一歩だし、志はデカいがどう動くべきかわからない→
そのモヤモヤ感とかもうまく表しているなぁ、と思う。
宋江も晁蓋もカリスマはあるけどスーパーヒーローじゃない。それがいい。
あ、でも林冲はヒーローだな(笑)カッコいい。
安道全と白勝と林冲のやりとり、好きだなぁ。魯智深のリクルートの旅も。
これから19巻までわくわくで読み進める!楽しみ!
Posted by ブクログ
北方「水滸伝」は4度目の再読。WOWOWでドラマ化したようだし(キャストを見るとミスマッチがひどい...)、「森羅記」が連載中なので大水滸伝シリーズを最初から読破すると決心した。「水滸伝」全19巻、「楊令伝」全15巻、「岳飛伝」全17巻、「チンギス紀」全17巻、「森羅記」既刊2巻+今後刊行分の合計70巻超であり、他の本も読みながらなので多分来年まで掛かるだろう。
とにかく初めて北方謙三の「水滸伝」を読んだ時は衝撃的だった。私を含めて大半の日本人は吉川英治の「水滸伝」「三国志」が大好きでそれに慣れ親しんできた。もちろん数多の作家が「水滸伝」を書いてきたが、いずれも吉川版を越えるものではなかった。しかし北方「水滸伝」は違った。宋江、晁蓋はもちろんのこと、林冲、魯智深、史進たち英雄豪傑108人や敵までもが人間臭く生き生きと描かれており、所謂「キャラ立ち」が従来の「水滸伝」とは段違いの読み物になっている。最終的に生き残る人物は原典とは異なるし、楊令という新キャラを生み出したこともあり、全く新しい「水滸伝」だと感動したものだ。本作での北方謙三の最大の発明は「替天行道」という旗印ではないだろうか。志を同じくする者たちが集まりベクトルを合わせるには志を表現したスローガンが必要だ。このキーワードがあることによって、他の作家とはレベルの違う新しい「水滸伝」を生み出せたのだと思う。
圧倒的な迫力と詳細な描写にあっという間に引き込まれ全19巻を読み終えたのは2005年。もうあれから20年以上が経ったことになる。
さてこの第1巻は出会いの章だ。宋江チームと晁蓋チームが顔を合わせ、将来の梁山泊の核が結成される。この先の話の展開が分かっているにも関わらず、これから読み進めるのが楽しみだ。
Posted by ブクログ
WOWOWでドラマが始まると知って、原作のある映像作品は、‘読んでから観る’のが好きな私は、まずは2巻まで購入
読み始めたらおもしろい!おもしろいけど、登場人物が多すぎて、1ページ読む間に2度3度と登場人物紹介ページに戻らないと進まない(笑)
1巻読み終わった時点で、キャラクターや背景がしっかり明らかになった人物は10人くらいか……このあと、まだ続々と魅力的な人物が立ち上がり、あちこちでまだ種のままの事柄がどんどん大きくなってゆくのが楽しみ!!
もろもろ忘れないうちに、どんどん読み進めるようにしたいと思います……19巻までコンプリートできるのか
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