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満たされない大学生活を送っていた井沢直美の日々は、アプラDT社にアルバイト入社したことで一変した。直美は航空機搭載の量子コンピュータで、占い・カウンセリング事業の計画に加わることになったのだ。直美たちの不安は的中し、占い事業は頓挫。だが……小佐薙たちは、起死回生の計画を企んでいた。それは、量子コンピュータを使って「神」を作り出すことだった! 果たして、人間に神を作り出すことはできるのか!? 渾身のSF長篇(全二巻)(解説・八杉将司)
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Posted by ブクログ
人は神を生み出せるのか?という疑問に量子コンピューターを駆使して挑んでいく本作。同著者の『神様のパズル』のスピンオフとあったので、オマケ程度の内容かと思って読み始めたが、全然別の物語で大変楽しめた。あえて言えば、『神様のパズル』を読んでいれば最後にちょっとニヤリとできる程度で、未読でも全然問題なく楽...続きを読むしめる内容。 機本伸司氏ならではというか、「神様を作る」という壮大なプロジェクトを4+2人でやってしまおうというユニークなシチュエーションが可笑しくて笑ってしまう。量子コンピューターやAI、スパコンにグリッド・コンピューティングといろいろなコンピュータを駆使した展開も面白い。 ただ、「神」を目指さなくてもフライデーは十分にカウンセリングができる能力があったのではと思ってしまったのはナイショ。セールスポイントとし「神」を目指すことが重要なのかな。 他作でも思うが、著者の作品は盛り上がりや盛り下がりのバランスというか構成が素晴らしいなと感じる。読み始めるとなかなか止められないのは困りものだが・・・。 余談だが、読み進めていくと自分は作中の小佐薙氏と宗教観がよく似てるなぁと感じた。救われるための信仰なのに、なぜ他の信仰を認め合えないのか、という作中でなげられた疑問も日常でよく感じる。登場人物ごとにいろいろな宗教観が設定されているのも面白い点。
グループで何かを作り上げるパターンは好きなので、出だしからぐいぐい引き込まれたけど、あとで考えると、神を作るにも、整理不足でメンバーでイメージがあっていないまま話が終わった気がする。
採算の取れない量子コンピューターを使った占いビジネスから、神を作ったカウンセリング・ビジネスに転向を図るベンチャー企業アプラDT社。そこでアルバイトしている腑抜けた女子大生という、一つ一つの素材自体が矛盾や課題を抱えた突っ込みどころ満載の設定に加えて、意図的に作ってある隙もあいまって関連本を次々に読...続きを読むみたくなってしまいます。 テーマはてんこ盛り。 AIをユーザーインターフェースにしないと訳がわからない量子コンピューター(しかも、計算精度を上げるための方法が抱腹絶倒)。神、宗教を考え定義する過程で人間とは「自分」とは何かを定義しなければならないという、これまた解けない問題でAIがスタック。科学者ドーキンスの指摘を逆手にとってエンターテイメントしています。あまり聞かなくなってしまったグリッド・コンピューティング、宗教団体とテロ、弱小ベンチャー対国家の陰謀、暗号解読と世界の危機、兵器化する量子コンピューター、おまけに薄ぼんやりした女子大生直美の成長。 まずは、量子コンピューター関連本読んでみるかな。
神様シリーズ本編にも名前が出てくる企業とか団体がぽろぽろ出てくるので、なるほどなぁと思うところもあり。「神様のパズル」のあの台風の日に、まわりではこんなことが起こってたのか、という結末に。
この作家の作品はいつもそうなんだけど、テーマは、宇宙や神様や地球滅亡などとすごいんだけど、展開がしょぼい。 すごいテーマにしょぼい展開・・・なんだかねえ。。。 今回の話は、量子コンピューターを使って、神様を作ろうというものだけど、もういいや
上巻でAIにかなり深遠な命題を与えたのでどのような自己解決に持っていくのかを楽しみにしていましたが、結果はちょっと期待外れ。 途中までロジックの部分はさておき周囲をじっくり煮詰めていたのに、後半の展開は強引かつ急ぎ過ぎた印象で、なんとなく失速感がありました。
量子コンピュータを使って神様を作ろうってお話。 ストーリーの前提条件は壮大なんだけど、その過程がお粗末な感じがしました。 そもそも量子コンピュータなんてものに馴染みがないだけに、理論やらなんやらを書かれてもはっきり言ってチンプンカンプン。 そこにきて登場人物の無理矢理な思考などが積み重なると、物語の...続きを読む中盤あたりでは多少イライラもしてきました。 そういった導入部分を終えると、話もいくらかサクサク進むのですが、無茶無理ぶりは相変わらず。 巻末あたりは、別シリーズを読んでると、「あ、なるほどね」というところもあり、それだけでも読んでみていいかなと思う作品でした。 と、いうわけで上巻は★2つ、下巻は★3つにしました。
予期された未来は!?
電子の神様作り後編。今度は米軍まで絡んで空中大騒動が巻き起こる。直美たちは世界戦争の危機を阻止できるか!? 終盤友情出演の沙羅華と綿さんにはほっこり。出番ちょっとだけですが、ポジションは美味しいところを持っていく。 ある意味、神様のパズルシリーズの姉妹作になってますね。電子化されるのも頷ける。
#タメになる
「神様のパズル」では宇宙の誕生の謎に迫り、「パズルの軌跡」では人の生きる意味に迫ったシリーズですが、今回は、神様の存在について迫ります。 その人の人生観によって答えが変わってしまう命題に対して、科学的アプローチから一般解を導き出そうとする姿勢は、賞賛に値します。 持論、自説を自由に盛り込める創作物語...続きを読むならではの面白さを久し振りに堪能できました。 今後も、タイムマシンを製作することは可能か? 子宇宙は存在するか? 超能力は獲得できるのか? 霊は存在するか? なんて問題ついて、科学的アプローチで独自の解を楽しませてくれるシリーズとして続いてくれると嬉しい。
口頭ですきかって議論していた内容で「じゃよろしく」された人工知能が、矛盾をかかえてパンクしちゃう。あぁ、システム屋がよくやっちゃうデスマーチプロジェクトみたいだ。上巻でシステムへの考慮が粗かったのはこの伏線だったのかな? で、上巻はイライラしながら読んだけど、下巻はシステムの話とかも風呂敷をひろげき...続きを読むった状態ですっきりしていたので、話の展開はスムーズに進み、すらすらと読めた。 機本さんの作品は結構、大企業であるライバルと小規模である自分達とで直接対決、という下りがあるんだけど、ご多分に漏れず本作も対決してくれた。しかも、穂瑞沙羅華が乱入してたなんて。アダルトサイトにまぎれこませて、グリッドコンピューティングさせるのは神様のパズルの時と同じで相変わらず。(まさかその時のじゃないよね?)
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