五声のリチェルカーレ

五声のリチェルカーレ

550円 (税込)

2pt

昆虫好きの、おとなしい少年が起こした殺人事件。犯罪の低年齢化が進む今日では特に珍しくもない事件と思われたが、唯一動機だけは、少年も堅く口を閉ざしていた。家裁調査官の森本が接見で得たのは「生きていたから殺した」という謎の言葉。被害者は誰でも良かったという無差別殺人の告白なのか、それとも――。少年は何故、そして誰を殺したのか。最後まで隠されていた事件の〈真相〉を、あなたは見破ることが出来ましたか? メフィスト賞受賞の気鋭が技巧を尽くした表題長編に、短編「シンリガクの実験」を併録。

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五声のリチェルカーレ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2010年07月10日

    加害者の少年の「生きていたから殺した」という謎の言葉をめぐるミステリー。再読必須の仕掛けも巧妙だが、そのトリックとテーマ、虫や音楽に関する蘊蓄が見事に融合している。大満足でした。

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    Posted by ブクログ 2011年12月27日

    この本の中における本当の“擬態”を、私は最後まで気づかなかった。
    三声でも四声でもなく、まさしく五声であった。

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    Posted by ブクログ 2011年12月13日

    昆虫好きのおとなしい少年が殺人を犯し、家裁調査官の森本が
    動機を語らない少年に四苦八苦する様を、少年は昆虫の世界を
    背景に過去を回想し、音楽マニアの森本は、事件の構図を
    リチェルカーレという音楽形式に当てはめて解こうとする。
    最後は読者だけが「五声のリチェルカーレ」を認識しているという
    にくらしい演...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年09月11日

    動物の進化の仕方については興味があり、作中の昆虫の解説はかなり面白く読んだ。いじめの描写はちょっと辛い。でも現実も、この程度のことはあるのだろう。  音楽は詳しくないけど、たぶんこのタイトルは秀逸。結末は予想をはずれていなかったけど、最後まで飽きずに読めた。併録の作品は・・・なんだか某サイトのまとめ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年05月05日

    『同級生の刺殺事件』という凶悪犯罪を起こしたのは、昆虫好きの大人しい、クラスでも目立たないタイプの少年だった。
    「生きていたから殺した」と謎の動機を語る少年。少年との対話を元に、闇に包まれた事件の真相を追う家裁調査官の森本。そして少年による“事件の回想”が始まる…。

    読後すぐに「あっ、いつの間にか...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年03月05日

    表題作の長編と短編1作併録

    「五声のリチェルカーレ」
    昆虫好きの少年が殺人罪で逮捕された。「生きていたから殺した」という供述の真意とは。
    少年の学生時代が描かれることにより判明する真相とは?

    「シンリガクの実験」
    ある少年が学生時代に「実験」と称して行った行動と、そしてそれによって起こったニヤッ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年02月10日

    現代社会のアンファン・テリブルがテーマ。

    1回読んだだけじゃ解らないので再読してみるも、仕掛けが凝っていて
    まだ全貌が捉えられてない気がする。かなり細緻に富んだミステリィ。
    これは2度読み推奨。というか、初読で解る人はいるんだろうか。
    (結局声部はいくつなんだろう、ってね)

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    Posted by ブクログ 2011年07月16日

    2010/1/30 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
    2011/7/15〜7/16

    初めての深水作品。表題作と「シンリガクの実験」の2作からなる文庫書き下ろし。
    「五声のリチェルカーレ」は昆虫好きのおとなしい少年が起こした殺人事件の裏側を描く。なかなか口を開かなかった少年がやっと話した動機は「生...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年10月24日

    深水黎一郎による、学芸タッチの中編ミステリ。
    デビュー作から考えると、特異な起承転結はないが、代わりに文体や表現、セリフ等で所々個性を滲ませている感じがした。
    様々な学術的知識やエピソードをはさみつつ、話の構成は緻密で、上手くまとまった作品だと思う。
    ただし、少し文章は硬質すぎるか。自分の好みの問題...続きを読む

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    Posted by 読むコレ 2013年02月27日

    「ウルチモ・トルッコ~」を当時読んで以来だなー。
    思ったほどトリッキーな作品じゃなくて意外と拍子抜け。
    被害者も動機も明かさないまま、容疑者である少年と
    家裁調査官とのやりとり、そして少年の辛い日々の
    回想...という2つの場面が交互で展開され、
    ラストには予想しなかった結末が...。とい...続きを読む

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