塞王の楯

塞王の楯

2,200円 (税込)

11pt

越前・一乗谷城は織田信長に落とされた。幼き匡介(きょうすけ)はその際に父母と妹を喪い、逃げる途中に石垣職人の源斎(げんさい)に助けられる。匡介は源斎を頭目とする穴太衆(あのうしゅう)(=石垣作りの職人集団)の飛田屋で育てられ、やがて後継者と目されるようになる。匡介は絶対に破られない「最強の楯」である石垣を作れば、戦を無くせると考えていた。両親や妹のような人をこれ以上出したくないと願い、石積みの技を磨き続ける。秀吉が病死し、戦乱の気配が近づく中、匡介は京極高次(きょうごくたかつぐ)より琵琶湖畔にある大津城の石垣の改修を任される。一方、そこを攻めようとしている毛利元康は、国友衆(くにともしゅう)に鉄砲作りを依頼した。「至高の矛」たる鉄砲を作って皆に恐怖を植え付けることこそ、戦の抑止力になると信じる国友衆の次期頭目・彦九郎(げんくろう)は、「飛田屋を叩き潰す」と宣言する。大軍に囲まれ絶体絶命の大津城を舞台に、宿命の対決が幕を開ける――。どんな攻めをも、はね返す石垣。どんな守りをも、打ち破る鉄砲。「最強の楯」と「至高の矛」の対決を描く、究極の戦国小説!

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塞王の楯 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2024年03月27日

    塞翁の盾

    人が紙に残した歴史には書いた者の思惑が介在するが、土は、石は、大地は何も隠さずに事実を告げてくれる。

    決死の100人だけならば如何なる恐怖にも耐えれるかもしれない。

    たがそこに100人の心弱い者が加われば、瞬く間に恐怖は伝播して200人が慄くようになる。

    人は誰かを傷つけた手で、別...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月13日

    時代小説なのだけど少年漫画を読んでいるみたいだった。成し遂げたい夢、仲間、ライバルが揃い、絶対に諦めない。みんなが活き活きとした、気持ちの良い小説だった。

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    Posted by ブクログ 2024年02月24日

    関ケ原の戦いの小説なのに、スポーツアニメを見ているようなわくわく感と没入感に浸りました。今、油がのりきっている作者の面目躍如でした。ライバル2人によるまさかの続編が出ませんかね?

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    Posted by ブクログ 2024年01月25日

    「じんかん」の読後、また今村翔吾の作品を読んでみたいと思っていた。
    じんかんの読後、歴史に少し興味ありみたいな空気感を出した私やったけど、やはりそこから変化は無い私。

    またもや、もっと歴史を知っていたらもっと楽しめたであろう、塞王の楯。

    が、しかし無知も無知な私でも楽しめた!石垣を積む男が主人公...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年01月16日

    矛盾ー絶対に敵を斃す武器と絶対に敵を防ぐ楯が相対するとどうなるのか。時は関ヶ原の戦い直前に「大津城の戦い」と呼ばれる攻城戦があった。

    都に近く人々が行き交う近江国には、様々な技能を持つ集団がいた。一つは穴太衆、石積みの職能で全国の城郭の石垣を積むことで絶対に破れない城を目指す。その頂点に君臨する達...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年01月08日

    石垣を組むことを生業とする職人たち穴太衆を率いる頭の匡介と鉄砲作りを生業とする彦九郎の技と技のぶつかり合いが戦を通して繰り広げられ、武士による戦話とは違った趣の小説だった。
    望むのはどちらも泰平の世なのに戦により対決する矛と盾、その攻防がヒリヒリする。圧巻の戦国小説。

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    Posted by ブクログ 2024年01月08日

    魅力的な登場人物とストーリー展開に、ページを捲る手が止まらず、寝不足になってしまった。胸の熱くなる一冊。
    人を率いるということがどういうことか、成し遂げる人とそうでない人の差は何なのか、いろんなことを考えさせられた。

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    Posted by ブクログ 2024年01月06日

    圧巻の時代小説。めちゃくちゃ面白い!
    お城を見るたび、昔の人はこんな城壁を重機も使わずにどうやって積み上げていたんだろう?
    そんなことを思ったものです。
    石工職人の技術とプライドが余す所なく書き綴られた戦国時代小説です。

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    Posted by ブクログ 2023年12月26日

    まるで実際に戦場となった大津城における石積みをその場で経験してきたかのように書かれており、臨場感たっぷりです。
    攻める側と守る側の視点が交互に入れ代わるので、今どういう状況で何をしようとしているのかがわかりやすいです。
    なにより次の展開が気になります。
    攻め手が策をめぐらし城を落とそうとする。
    対し...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年12月16日

    塞王の生き方、弟子に託する思いに完動した。人は誰かを傷付けた手で別の誰かを守ろうとする。とても共感した一節だ。

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