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読めばハマる有吉佐和子。幻の名作長篇 無名の陶芸家が生んだ青磁の壺が売られ贈られ盗まれ、十余年後に作者と再会した時。人生の数奇な断面を描き出す名作、復刊!
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Posted by ブクログ
有吉佐和子さんは『紀ノ川』以来だが、今読んでも引き込まれる文章で上手いと思う。この本は青磁の壺が作家の手を離れ人から人へと渡っていく話で、読みながら幾つもの人生を垣間見るという新鮮な驚きがあった。 見事な青磁色の壺が焼き上がった。古色付けで生計を立ててきた省造の思いを知る妻は壺をデパートに売ってし...続きを読むまい…〈第一話〉 定年退職した寅三は、妻から渡された青い壺を持ち上司へ御礼に出向く。かつて自分がいた席に座り、書類に判子を押す寅三にやるせなさを覚えた〈第二話〉 持ち帰った青い壺は上司の妻の花器となり〈第三話〉 遺産相続話は身につまされた〈第四話〉 50年ぶりの同窓会に参加する70歳の弓香。仲間との珍道中が微笑ましくも滑稽だった。青い壺の値段が三千円というオチは流石〈第九話〉 第十三話でやっと省造と巡り会うが、青い壺の旅はこれからも続くのだろうか。 人生の悲喜こもごもが余すことなく描かれていて、本当の豊かさ、物の価値と人の幸せについて考えさせられる作品だった。 第十二話が心に残った。 還暦を過ぎたシメさんは大病院で清掃婦として仲間と働いている。患者に貰った凋れたバラの花を生き返らせ、乾燥させて花びらの入った枕を作る。甘い香りに包まれ眠るシメさん。今の自分に満足して生きる幸せな女性だなぁと思った。
なんとなく松本清張の文体に似ていたり、テンポは向田邦子のドラマみたいなところもあり、どんどん読み進んでいく。面白い。
一昨年か、原田ひ香の帯文「こんな小説を書くのが私の夢です」がバズりブーム再燃とのうわさを聞きつけ。 壮年・老年期に入った市井の人々が織りなす群像劇。 決して爽やかではなく、ねちっこい嫌味や妬みが言葉の端々ににじみ出る。でもこれが人間らしさだよな、としみじみ思うのである。 劇的な展開はなくなんてこ...続きを読むとない日常の一部を切り取っているだけのはずなのに、ここまで人間心情の細部を浮き彫りにする描写は、嫌悪感と快楽を同時に与えてくれる。 時代性もあり戦争前後の体験が随所に語られる。 戦争による凄惨な生活と、それ以前の豪奢な生活のコントラスト。その延長線上になんとか留まれた人々が本作品では多く焦点を当てられている。そこに映る、現前されない醜悪さみたいな、なんかドロッといた気高さを感じる。 各短編における青い壺登場シーンが、恐ろしい。急に現れる。物語に大きく寄与するわけでもなく、平然とその場に存在する。不気味である。 青い壺の製作過程を知っている読者は、登場人物たちの滑稽さを俯瞰した視点で、くすっと笑える仕組み。でもちょっと待って、私も誰かからしたらその嘲笑の種になっているのかも。あぁ、恐ろしい。
青い壺が色々な人に渡り、渡り着いた場所での様々な人間模様を、ゆったりした気持ちで読めた。昭和の前半の話であるが、令和でも変わってないなーという場面が数多くあり、これだけAIが発達し、情報社会になり、便利な世の中になったのに、人間の感情は変わらないんだなと思った。読み終わった後、どこか安心した気持ちに...続きを読むなった。
青い壺が、色んな人の手に渡っていくのが、上手く描かれていて、評判通り、大変おもしろかった。 またこの時代の話を、久しぶりに読んだ気がして、懐かしい感じもした。
古い作品だけど、感動的な話だった。 去年で45刷の重版の作品で、自分が生まれる年に発行された作品だったが、本屋で紹介されていたのをきっかけに読んでみた。 わらしべ長者ではないが、青い壺が主人公の如く、持主から手を離れて、盗まれたり、贈られたり、海外までいって、最終的には、十余年の果てに壺が色合いを増...続きを読むして(成長)して、持主と生き別れの肉親の如く再会を果たす13編からなる短編作品で、基本的に、各話の登場人物に壺を引き継ぐ形で話が紡がれていく。 個人的な意見だけど、敢えて持主に戻るという14編がないのは、作者の読者の想像に任せるという意図も感じて、終わり方まで想像力に富んだ古典の名作だった。
有吉佐和子さんの短編は初めて読んだ。どの話もごくごく短いものだが流石に読ませる。 昭和の作品なので時代背景が各所に窺える。派手さはない。描かれているのは登場人物達の日常とそれにともなう細やかな喜怒哀楽である。そしてそこに青い壺がある。 第一話で生み出された壺が様々な人の手を経て最後の第十三話で生み出...続きを読むした省造のもとに戻ってくる。「いつの間にあんなにいい古色がついたのであろう」と省造は思う。キレイな終わりかただと思う。 個人的には第九話の高齢女性達の同窓会の話が好きだった。高齢女性の心理描写とか登場人物に言わせる言葉とか有吉さんは本当にウマイ。その場面が目に浮かぶようだった。
サクサク読める。 色んな人の人生の傍らにある青い壺。大切にされたりされなかったりして人生を見つめる壺。
有吉佐和子の凄まじい洞察力と表現力に驚かされた。 青い壺は、タイトルの通り「青い壺」を中心に物語が進んでいく連作短編である。 壺の持ち主が変わるたびに、その周りにいる人々の日常や人生が語られていく。話の内容や登場人物の会話から、おそらく戦後から昭和40年頃の日本が舞台だと思われるが、まるで自分がその...続きを読む時代を生きていたかのように情景が浮かんできた。 欲、見栄、嫉妬など、誰の中にもある感情を否定せず、「人間らしさ」として自然に受け容れて表現しているところに、この作品の魅力と温かみを感じた。 登場人物の心理描写がとても繊細で、自分こそが青い壺になり、登場人物たちを静かに観察しているような気持ちになった。また、その時代に日本で作られた壺であるのに、別の人の手に渡るたびに、これは唐物だの、大昔に作られたものだの、テキトーなことを言われる壺が滑稽に思えた。人は信じたいものを信じるし、誰しも、ものの見方に偏りがあることを改めて実感させられた。 読み進めるうちに、時代が変わっても変わらない人間の本質が浮かび上がってくる。夏目漱石、森鴎外、芥川龍之介、太宰治……など、日本文学が見つめてきた人間の普遍性と通じるものを感じた。
省造が焼いた青い壺が、流れ流れてスペインにまで行き、そしてまた戻ってくる。 その間、壺は人々の人生の一端を黙って見続ける。 ただ静かに。 思うのは骨董の真贋のあやふやさ。 骨董ではなくとも大切な贈り物として手から手へと渡った青い壺。 割れもせず良い古色が付いたのは、人の悲哀や笑い、諦めや老衰などを...続きを読むその壺は吸い取っていったからではなかろうか。 本物の浙江省の青磁を見たくなる。
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