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読めばハマる有吉佐和子。幻の名作長篇 無名の陶芸家が生んだ青磁の壺が売られ贈られ盗まれ、十余年後に作者と再会した時。人生の数奇な断面を描き出す名作、復刊!
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Posted by ブクログ
有吉佐和子さんの本を初めて読みました。読んでいるとき、私が子どもの頃、母が有吉佐和子さんの「恍惚の人」本を読んでいたような場面を急に思い出しました。 有吉佐和子さんは両親とほぼ同世代。この小説の登場人物は、両親が育った時代でした。当時の人たちの考え方・気持ちなど、郷愁を感じながら読んでいましたが、...続きを読むこの作品で繰り広げられる会話の内容は、昭和ならではの考え方もありますが、例えば、相続問題・歳を取ってからの集団旅行など…は、現代でも変わっていないなぁと親近感を覚えました。 また機会があれば、別の作品も読んでみたいと思いました。
初の有吉佐和子さん作品。 読んでよかった。 この手間のかかるまわり道みたいな流れが、なんだかすごく懐かしい気がした。とはいえ、緻密に組み立てられた作品に接することで、楽しみだけの読者タイムではない、なんというか、背筋を伸ばして本を読むというか、ちゃんと本と向き合うというような貴重な時間を過ごした。(...続きを読む実際はいつものように寝る前の読書タイムではあったのですが…)
良い物語を読んだ満足感がある。 たまたま焼き上がった奇跡のように美しい壺がたくさんの人の手に渡りながら、様々な人の生活が短編として描かれる。 一つ一つの短編は、なんだかやけにリアルで、ほっこりしたりギスギスしたり、色んな感情になる。 でも、人生ってそんなものだと思う。 自分の目線からでは毎日...続きを読むが大変でいっぱいいっぱいだとしても、その脇に置いてある一つの壺には、数多くの物語が内包されているかもしれない。 人一人の人生など小さく短いものだなあと考える。 この物語の時代は、戦争の面影を残している。 > 「男だけが戦争したような顔をしてもらいたくないわ。女にとっても、戦争は生涯を変える事件だったのよ。生きて帰った人たちは、忘れることができるのかもしれないけれど、私は何十年たっても忘れることはできないわ。いいえ、忘れるものですか」(p127) > こんな言葉があった。 人それぞれ目線は違って、戦争への見方も、壺の価値も、まったく違うのだ。 私は特に第七話が好きだ。 夫婦が戦争の厳しい社会環境の中で、慎ましく、密かな楽しみとしてディナーごっこをする。そしてそのディナーの夜を指して、こんな台詞があった。 > あの日のディナーほど素晴らしいご馳走はなかったように思うの。(p161) > そんな風に、厳しい中でも寄り添いあって、小さな幸せを見つけていける夫婦でありたいものだと思った。
青い壺がたくさんの人の手に渡り、その度にそれぞれの人間模様が描かれている。昭和51年からの作品だが、物語は全く色褪せてない。
青い壺が色んな人の人生を巡っていく。 特に、悠子が給食のメニューを試行錯誤しているお話が印象に残った。お豆腐入りの掻き卵とすりおろし人参入りカレーライスはしっかり家でテストして上手く行った。ほうれん草スープも上手くいくだろうと、いきなり本番で出してしまった。傲慢だった、と悠子は泣く。マグダレナの優し...続きを読むさに救われた。 マグダレナと母親の54年ぶりの再会は、私では想像もできないほど衝撃的だったんだろう。死に目に会えるように掟が変わったのは良いことだけど、同時に予想外の苦しみも生んでいた。でも、今後生きていくうえで後悔しないための意味のある痛みだと思う。 最後、タクシー運転手の「人助けをした者は悪事を働いても減刑になる」という話は驚きだった。 昔のお話は読み慣れなくて、言葉遣いや漢字の使い方が独特だったり、用語でつまづいて調べつつ読んでいたけれど、短編同士繋がりがあるので楽しく読めた。
私は美術品、と呼ばれる物を一つも所有していない。 持っていなくて困ったことはない。でも、いいものは人を惹きつけて離さない。しかも、わかる人にだけわかるというのが、人の所有欲を刺激し満足させるものなのだろうということを納得させられてしまう。青い壺は名品で、だから長い旅をする。 色々な人の生活と所有欲を...続きを読む刺激しながら。
「青い壺」は、時に高級品として扱われ、時に安物の骨董品として扱われる。 私自身もどこに身を置くかで、大事にしてもらえるか、ゴミのようにされるか、変わってきたよな。 大事にされる場所を求めて、「変わる勇気が必要だな」と思った。きっとそんなメッセージは込められてはないけれど。 『ブレイクショット...続きを読むの軌跡/逢坂冬馬』は、現代版『青い壺』ですね。 SUVの「ブレイクショット」も海外行っちゃってましたよね。
静的な壺とそれを所有する人たちの織りなす人間模様が対比的で感慨深い作品でした。 色々な人生がありエピソードがあり、人々が様々な理由で壺を手放し、次の人がまたひょんなことから壺を所有することになる、その経緯も面白く、最後また作者と対面するところ、その再会のエピソードがまた良いです。中国のウン百年前の壺...続きを読むなんて評されて澄まして戻ってきた壺、制作者の驚きすらも壺は静観しているようで、なんだか壺に人々が翻弄されたような不思議な感覚です。 他の感想にもあるように7話が特に秀逸でした。贅沢って敵だと思っていたけど、これからは仲良くしてみようとおもいます。
こんな風に青い壺が繋がって行く話とは、全く想像していなかったので、新鮮だった。一つ一つのエピソードも身近に感じられるもので、親近感のある話だった。
面白いの一言、少し前昭和50年くらいの話、青い壺を巡るエピソードがとてもリアルで当日の世相や人間関係が、特に家族とか親しい友達の話が、秀逸、著者の博識ぶりには驚く。
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