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Posted by ブクログ
伊坂幸太郎大好き人間で、店頭にこれが並んでいるのを見た時からずっと早く読みたいと思ってた!家にスペースがなくて文庫にならないと買えないと待ってたけどオーディブルに入ったのでそこで拝聴。
しょっぱなから、これだよこれ!と言いたくなるような急展開。小説の冒頭というのは度々取り沙汰されるけど、表紙をめくって1発目、漫才で言うつかみの部分であっと声が出るような事件が起こって、私たちをグッと引き込んでくれる。
小説に限らず大御所になると、スタートから面白くなるまでもグッとためることができる。消費者側がこの人の作品なら面白くなるだろうと待ってくれるからだ。どんどん章が長くなってるワンピとか。勿論それも、より重厚なストーリーを展開してくれてるということで悪いことでは無いが、これだけ人気作家になっても変わらず初手からエンジンを全開にかけてくれる伊坂に嬉しくなってしまう。
過去にどこかで、伊坂の描く世界は、現実の仙台を舞台にしながらも少しファンタジーが混ざる、イーハトーブなのだという話を読み、その通りだと思ったことを思い出す。私たちはまさに、ふとしたきっかけで穴に落ちてちょっと何かがおかしい世界に迷い込んだアリスのように、伊坂の作る世界を探索することになる。
複数視点を交差するオムニバス形式の物語展開は伊坂の十八番と言っていいと思うが、今回もそれが遺憾無く発揮されている。
そしてラストまで読み切った時、自分がオーデュボンの祈りで初めて伊坂を読んだ時のことを思い出した。伊坂の作品はどれもだーーいすきなのだが、オーデュボン、重力ピエロ、フィッシュストーリー、アヒルと鴨のあたりの読後感が本当に大好きだ。穏やかな5月の風が吹いたあとのような爽やかさ、それは作品内での謎、ミステリが解決したという爽快感もあるけど、そういうのとはまた違うというのは、読んだ人ならわかってくれると思う。なんとも言えないやさしい気持ちになって、読んでよかった、と思えて、ちょっとページを戻ってあれこれ照らし合わせてみて、暫しその作品の世界観に浸る。それができたのが嬉しかった。そう思うと、私がとりわけ好きなタイプの伊坂作品の要素がふんだんに詰め込まれてて、ほんとに素晴らしい作品だったな。
伊坂先生、あと100年生きて毎秒新作出してください。
旬な話題と
変わらず軽快な文面の著者たる
久々の小説でした
やり投げとバスケットの旬な話も入り
最後は怒涛の伏線回収
やっぱり小説はエンターテイメントと
再認識させられました
もちろんほろっとした涙もあり。
Posted by ブクログ
主人公の主婦が夫を殺してしまったところから始まる物語。
そのような衝撃的な冒頭から繰り広げられる展開、そして登場人物達が語る世界観や台詞にどんどんと引き込まれていった。と、同時に、どんどんと混乱、というか整理できない状況のまま進んでいくストーリーに、ページをめくる手が止まらなかった。
そして最後まで読んでいくと明かされる事実、伏線回収に、
「ああ!確かに!」
「だからか!」
となる。その答え合わせの感覚がたまらなく面白かった。
しかし、終盤、ページ数でいうと300ページあたりからの、作品として一番盛り上がる場面はもっとページを割いたほうが良かった。あまりにも短かったので、話が盛り上がりきらないまま終わった印象が強い。
いや、十分面白いんだけどね。
Posted by ブクログ
実は…伊坂幸太郎さん初読みなのです!
なんとなく避けていたのか、手にするタイミングがないままでおりました。
なので…異次元世界彷徨う感じがなんとなく村上春樹テイストだなぁと思いながら読み進めたのですが、これか伊坂ワールドなのでしょうか?
殺人事件が起きながらもあまり現実味がないままどんどんストーリーが展開。
ジャバウォックの概念はさておき、隠蔽された施設でヒトが人体実験されている設定なんかは、きっと現実にあるのだろうなぁ。
現実味がなさそうで暗に現実を描いているハズと邪推してしまった。
親切と暴力というヒトの本能についての考察や、その暴力性は取り憑かれたせいだとすることで納得しようとするヒトの習性など、考えさせられることも多い。
ヒトは『人を助けると気分が良くなる』という性質がプログラムされているとのことだけれど、それができない人は、ある意味遺伝子欠陥なのかもしれない。
ちなみに私は最近、自身がビタミンB6や葉酸を代謝する遺伝子の欠陥があるのではと疑って論文を読み漁っている。だから、誰もがどこかの遺伝子欠陥があって、暴力性が顕著になるパターンもあるのかも…などと思う。
様々な伏線回収という意味でも読み応えがあったけれど、ストーリー以外のところで色々考えさせられるのもまた楽しかった。
食わず嫌いだった伊坂幸太郎さん作品。
また読んでみてもいいかもな。
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