学生時代に麻雀にハマったサイバーエージェント代表取締役社長と、麻雀の経営や出版を行う雀士の2者による運について言語化された本。
麻雀の観点からを説明するにあたり藤田氏が入っている理由は、麻雀における運やツキの流れ、勝負勘といったものは、仕事に置き換えて解説できるのでは?という仮説からとのこと。「2
...続きを読む0年間無敗の男」の会長の言葉を、藤田氏がビジネスマン向けに翻訳し分析している。
運を雀士という観点から独自の言語化をしているのが面白い。科学として分析しきれてはいなく、体感から得た経験を実生活で生かせる形に落としているのが良かった。運という、かなり難しい分野をここまで言語化できているのはかなりすごいなと感じつつ、かなりの死線を乗り越えてきたのだなと言葉の節々から感じた。
お題に対して、対話形式というわけではなく、2者それぞれが説明していたので、考え方の違いについて知れて面白かった。読者が経営者でなくとも、心に響くことは必ず書いてあるし、時には心にグサッと突き刺さる内容が端的に、でも論理的に書かれていて良かった。
学問から扱うと、実は書いてある内容は違うのかもしれない。でも、運を読むこと、感じること、呼び寄せる場面が多いでだろう麻雀を生き抜いた二人だからこその言葉がわかりやすくて理解しやすかった。
以前に、藤田氏の著書『渋谷ではたらく社長の告白』でも感じたが、文章能力(訴求力)が高い。これも、創業当時からブログをつづけているからなのだろうか。
また、恩師(メンター)や趣味(麻雀のことだけどある意味仕事?)からのつながりがこの著書を書くまでに至らせたとしたら、その点でも人と人のつながりはどこになにをもたらすかわからない、その点でも可能性の大きさを知れて良かった