冒頭に紹介されていたサイボウズの動画「大丈夫」を見てまず泣いてしまった。
私は大丈夫だろうか、ちゃんと君を愛せているだろうか、自分を愛せているだろうか
毎日感じてた。苦しい。
人事制度を作ることはとてもクリエイティブである。
しかし浸透させるには文化も変える必要がある。
でも会社によって時代に
...続きを読むよって最適な風土は違う。
制度の目的が浸透していれば、制度を悪用する人は出てこない。
制度の目的について議論し、共有し、共感していれば有効に運用される。
何が何より大事なのかを明示することで風土は作られる。
例)育児する人だけが優遇されているという声に対して、子どもがいなくなる→次の市場がなくなる→育児は長期的な顧客創造業務→よって仕事の方が優先されるはずがない、ということを伝える。
自分は今の会社しか知らないため、コロナが起こってリモートワークが普及したように、世の中の流れや必然性がやってこない限り制度を浸透させる方法はないと思っていた。
ここに制度を浸透させている会社があった…。
多様な働き方の部分だけでなく、サイボウズがどう企業として成長してきたのかも含めて、最初から最後までとても勉強になる本でした。
◆メモ
・理想を実現するためなら、どんなリスクであろうと受け止める覚悟を決めること。その理想以外のすべてをあきらめるということ。
・保身に時間を費やすのではなく、再度理想に向かって粛々と行動し続ける覚悟。
・自分は自分のベストを尽くす。それで無理なら諦める。
・理想への強い思いがあれば、人は努力する。
・理想は、目指す気持ちが湧いてこそ理想。(買収したあらゆる事業に興味を持とうと努力はしたが無駄だったと、青野さんが言っていて興味が持てない仕事があることは普通であり悪ではないと思えた。)
・「効果」「効率」「満足」「学習」
・幸福感を失ってまで無理に成長を求める必要はない。そもそも人はし続けることはできない。それぞれのライフサイクルに合わせて成長すればよい。
・ダイバーシティは日本人、男性等1つのカテゴリてして多様性のない塊として扱われる。
・部下には質問責任、上司には説明責任。伝える努力なくして自分の思い通り動いてくれるわけがない。
・自立した個人とは、次の行動を自ら意思決定して選択して進んでいく。
・チームのメンバーは、コミュニケーションをとる、共通の理想を決める、役割を分担する、互いの仕事の進捗を確認する、フィードバックし合う、相互に調整をする。
◆気になったら人事制度、多様性の考え方
・残業してもよい、ある程度は残業してもよい、残業なしもしくは時短の3パターン。
・妊娠判明時から産前休暇、時短勤務も可。
・育休に入る前に複数の職務を経験させる。その方がスムーズに復帰できる。
・子どもの看護休暇、日数は特に定めなし。
・2010年から在宅勤務。
・リーダーは現場を知るべきだとよく言うが、リーダーは先にチャレンジすべきだ。
・子育てを通じて、教育、医療、福祉、自治体、政策、少子化問題、仕事中心の生活では経験できなかった社会について学ぶ機会を得る。