作品一覧
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3.91巻770円 (税込)平成20年の犯罪件数は253万3351件。被害者家族はマスコミ取材による二次被害で心の傷が癒える間もないが、実は加害者家族も凄惨な生活を強いられる。身内の犯罪を機に失職や転居を余儀なくされるだけでなく、インターネットで誹謗中傷され、写真や個人情報まで流出される。そんな過酷な現実を受け止められず、自殺する人も多い。事件への自らの非力を嘆き激しい後悔に暮れる加害者家族も多いが、そもそも身内の犯罪を未然に防ぐには限度がある。まさに他人事ではない実態を明らかにした、衝撃の一冊。
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
西欧では「個人」が集まって「市民社会」を作ってるのに対して、日本は個々人があいまいな「世間」によって成り立っている。
「世間」においては人権や権利はない。あるのは「お互い様」という関わりだけ。
たしかに、「世間」て日本特有の意味を持った世界観かもしれない。
こんな世界だと、加害者個人だけではなくその家族が叩かれ生きづらい思いをする。自分が今まで通り生活してはいけないんだと思ってしまう。
少年犯罪の親とか加害者が犯罪を起こすにあたって責任がある立場の家族もいるとは思う。でも、関係ない家族まで生きづらくなるのはつらいな。
被害者家族とか、別の事件で被害にあった方の関係者であれば加害者家族に対し -
Posted by ブクログ
性犯罪者の犯行動機や性犯罪の実態、再犯防止の可能性やその手段について、実際の加害者の声を交えながら記した1冊。性犯罪というと加害者の場当たり的な(突然ムラムラして、とか)性的欲求に根差していると思われがちだけれども実際は全く違う。性犯罪はゲームのような感覚だったとある受刑者は言う。「あらゆる手掛かりを探し、様々なケースを推察・想定したり、環境を十分に把握してシュミレーションしたりして、自分の能力を使って犯行の絵を描いていく」「犯行がエスカレートしていくにつれて経験値が増え、自分がレベルアップしていく感覚があった」そして性犯罪は過度のストレスが引き金となって行われることが殆どで「性犯罪の被害に遭
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Posted by ブクログ
■日本の刑務所では性犯罪者が再犯をしないように「指導」が行われている。プログラムはオリエンテーションの後,5つの項目について行われる。
①自己統制:事件につながった要因について検討,特定する。
②「認知のゆがみ」と変容:偏った考え方を修正させる。
③対人関係:対人関係における問題点を改善させる。
④感情統制
⑤共感と被害者理解:被害者の苦しみを考え他者への共感性を高めさせる。
■性犯罪者が軽々と乗り越える「4つの壁」
・第1の壁「謙譲な性的はけ口」:パートナーとの交際などによって満たされている対人関係
・第2の壁「内的なバリアとしての良心」:合意のない相手に性的な関係は強要しないなどの通常の良