◯他の方の感想でも書かれているが、この本を読むと日本人は災害の時に暴動を起こさないということについて、民族とは関係がないのでは、と考えさせられる。
◯もしくはそれ自体を前提とした上で、暴動等の比率の小ささを言っているのだろうか。
◯少なくとも、地獄に仏、地獄に天国とは言い得て妙で、助け合う心が人には
...続きを読むあるんだと思えるだけでも救われる。
◯この本のもう一つのテーマとしては、行政のスタンスであると思う。実に悩ましい。本書で取り上げられているのはアメリカの事例である。銃社会であることから、秩序が失われたと想定される際の危険性の増加具合は日本の比ではない。この場合、州兵が派遣されるのも分からないではない。
◯日本ではエリートパニックがないとは言えないが、軍隊による治安出動がないだけ良い状況なのかもしれない。また、災害対応という点では地方自治体の頑張りもなかなかのものだと思う。
◯奇しくもコロナによって右往左往する政府を見ていると、どこに向いて政策を打ち出しているのかやや疑問である。コロナがなくなることは現実的ではないが、もう少し感染対策を打ち出してからの宣言解除でも良かったのではないか。