ユーザーレビュー 変えてゆく勇気 「性同一性障害」の私から 上川あや 私たちは「多数派」の中で生きていると勘違いしているから、「少数派」に寄り添うということを、どうしても「そこまでするか」となってしまう。 でもこの本の「フツウは多様」というところでハッとしました。一発殴られたような気持ち。 みんな顔も声も性格も違うじゃないか。 多数派って何だよ。基準なんてないじゃない...続きを読むか。 いろんな人がいるからこそ助け合えるし、豊かな社会になる。豊かな社会をつくっていくためには上川さんのような「きめ細かい」取り組みをする人がもっと増えることが必要で、私もその一人になりたいと強く思いました! あらゆる問題を「小さいもの」「その人だけのもの」と捉えず、もっと問題意識を持ち、実態を調べ、声を上げる。諦めるなんて今後ぜったいしないようにしようと思いました! Posted by ブクログ 変えてゆく勇気 「性同一性障害」の私から 上川あや 長らく読みたい本リストに入っていながらそこに安定してしまっていた一冊。読めばいい本であることがわかっていたからかな。そしてそのとおり、さわやかな、勇気がわいてくるようないい本だった。 上川あやさん。彼女が世田谷区議選に出ると報道され話題になった頃は、ちょっとした衝撃だった。自分も彼女のような性同一性...続きを読む障害の人の気持ちをそれなりにわかるつもりでいたから。この本では、そんな彼女が勇気をふりしぼっておそるおそる選挙活動を始めた頃のことから始まる。そしていったん時間が巻き戻って、子どもの頃からのことが書かれる。 大学くらいまでの彼女の環境がけっこう恵まれていたのだなと思った。男の子と見なされることに違和感を感じながらも、そこここで彼女のことを理解してくれているような、好感をもってくれる人がいる。母親も理解が聡い。 もちろん彼女自身は苦しみ悩んだのだけど、一方でこうした人たちが周りにいて過ごしてきたことは、勇気を出して一歩を踏み出す大きな支えになったことだろうと思う。 後半は、性同一性障害者特例法の制定に向けてロビー活動をしたことや、議員としての活動が書かれている。 ロビー活動のところでは、優先すべきことにフォーカスし、ある意味譲歩しながらも一歩前に踏み出す選択をしている。思いだけで突っ走らず、冷静に戦略的に物事を進めることの重要性が素直に理解できる。 議員活動のところでは、小さな声にならない声に心を留め、新たな扉を開いたいくつかの取り組みが紹介される。世田谷といえば、市民社会先進地域のような気がしていたけど、いろいろ指摘すべき点があるもの。そして、わりと働きかけるとすんなり動きだすものだなとも思った。これって、いかに社会が違う立場の人に目を向けていないかということでもあると思う。悪気はないが無関心というやつ。 彼女が世田谷区議になってことしはちょうど20年。LGBT推進法がまた非難されながらも制定されたことで、また一歩進んだといってもいいだろうか。少なくともLGBTQ+などの人が自分らしく生きていくという点では、20年前よりはいい世のなかになっているのではないかな。勇気を出したほうがいいのかもしれないけど、勇気をふりしぼらなくても変わっていくような世のなかであるといい。 Posted by ブクログ 変えてゆく勇気 「性同一性障害」の私から 上川あや 幼い頃から自分の身体に違和感をもっていた著者は、二七歳のとき「男性」として生きることをやめ、やがて「女性」として暮らすようになった。 今、さまざまな困難を抱える人々の声を聴き、見過ごされがちな問題を可視化するために発言をつづける。 誰もが自分らしくのびやかに暮らせる「寛容な社会」を創るための熱いメッ...続きを読むセージ。 孤立を恐れず声を上げて、主張する勇気と手段を与えてくれる本です。 Posted by ブクログ 変えてゆく勇気 「性同一性障害」の私から 上川あや ジェンダーの問題でなくても、弱い立場の人に寄り添い続けるという姿勢がかっこいい上川さん。政治に対する考え方が参考になった。 トランスジェンダーの当事者として自分のことだけでもたくさん困難があったのに、さらに政治家になって社会を変えたい、自分以外の人のためにも働きたいと思えたところをとても尊敬する。 Posted by ブクログ 変えてゆく勇気 「性同一性障害」の私から 上川あや 世田谷区議として活躍しておられる上川さんが性同一性障害と向き合い、乗り越えていかれた半生。 セクシャルマイノリティーだけではなく、様々な問題に真摯に取り組まれていらっしゃる様子が詳細に書かれていました。 とても素晴らしい議員さんだなと感じた1冊です。 Posted by ブクログ 上川あやのレビューをもっと見る