ユーザーレビュー 現実はいつも対話から生まれる ケネス・J・ガーゲン / メアリー・ガーゲン / 伊藤守 しきりと出てくるのは、この世に絶対的なことなどないが、それぞれの文化の中では真実であると言うこと。 正直この考え方にはとてもしっくりきている。人それぞれが異なる思想を持っていて、異なる動機で異なる行動をする。それを受け入れられないとか、間違っているとかって言うのは簡単だけど、それってつまらないよなっ...続きを読むて思う。 その行動や思想はどこからくるものなのか?その人の文化的背景はどんな世界を構成しているのか?そんなことを想像してみると、自然と対立ではなく、対話というコミュニケーションに変容していくのではないかなって思う。 また、この思想の面白いところは、完全という存在を否定することから、他の思想との対立を交わしているってところ。全ての思想や営みに対して、それは真の意味での真実ではない、なぜなら真実などないから的なスタンスになるけど、構成主義はその押し付けにはならない。多様性を認めた上で振舞って、その限定的な真実を生かしていくっていうことなんだよね。 この世に正解なんてないよ。なんてことは何度も言われてきているけど、むしろその世界でどのように構築してもいいってことだから、むしろワクワクしてきているけど、それって少数派なのかな。正解がないことに不安を覚えるのが普通の感覚なのかな。、。 なお、コーチングにおいて大いに役立つ内容でもあった。文化に限らずその人の背景まで思いを馳せて話を聞くスタンス、その人の見え方っていうものがあって、それはその人によって作られている。個人主義に近いけど、この人がどのように構成していくかによって、世界の見え方は変わってくる。そして自分もそう。そのようなメタ的な構造を意識できることはコーチングマインドに近いものを感じるよね。 Posted by ブクログ 現実はいつも対話から生まれる ケネス・J・ガーゲン / メアリー・ガーゲン / 伊藤守 「善」と「悪」、「正義」などの概念は、その人が所属するコミュニティにおいてのみ当てはまる、人為的に作られたもの。当てはまらない人を排他的に扱ったり、自分の正義を他のコミュニティにも押し付けようとするところから、軋轢が生じる。また、自分自身が他のコミュニティに触れることで、自分を今まで苦しめていた束縛...続きを読むから解放されることもある。AかB かで譲れない対立があるなら、押し付け合わずに新たなCを対話でみつけることが創造的解決。今まで漠然と感じていたことが言葉で説明されていて、すっきりした。 Posted by ブクログ 現実はいつも対話から生まれる ケネス・J・ガーゲン / メアリー・ガーゲン / 伊藤守 現実と思っていることは全て社会的に構成されたものであるとする社会構成主義。こうした考えを持つことで、ファシリテーションやコーディネートの姿勢が大きく変わりそう。ただ、個人に属する思想から抜け出すことは、無意識も含めてハードルが高く、協働の道のりは厳しそう Posted by ブクログ 現実はいつも対話から生まれる ケネス・J・ガーゲン / メアリー・ガーゲン / 伊藤守 ガーゲンによる社会構成主義入門。 何言っているのだかわからないものが多い社会構成主義、というか、分かりにくくなくては社会構成主義とはいえないくらいの勢いの本が多いのであるが、これはかなり分かりすいと思う。 ガーゲンの「あなたへの社会構成主義」もかなり分かりやすいと思ったんだけど、これは思想書なれ...続きを読むしているわたし的な感覚みたいで一般的にはかなり難しいものだったみたいで、わたしの感じる分かりやすさがどこまであてになるかはこれまたわからないのだが。。。。 こうやって、わからないと繰り返すことも社会構成主義的にはなんらかのディスコースなんだろうとか、思いつつ。。。 訳がなぜかコーチ・エイのディスカバー21なので、?な気持ちになり、もしかすると「超訳」で必要以上に分かりやすくなっているのではないかという疑いもなくもないが、きっとそんなに変な訳ではないはず。(本文中には、本の最後に参考文献があるみたいな記載があるが、巻末に参考文献リストはなかったりするところは疑問) 「あなたへの社会構成主義」を読んでいるので、内容的に驚きはない。とてもコンパクトにまとまっているので、頭を整理するのにとても役にたった、という感じ。 特に、4章のナラティブやアプリシエイティブ・インクワイアリーなどの実践的な手法との関係、5章の社会構成主義への代表的な批判への回答は頭が整理できたな。 帯に「ここに対立を超える鍵がある」とあるが、ほんと、そうだ、と思う。 ただ、実践は相当に高度だな〜。 社会構成主義を学んでみようというときは、まずは、これを最初に読むといいと思う。 Posted by ブクログ 現実はいつも対話から生まれる ケネス・J・ガーゲン / メアリー・ガーゲン / 伊藤守 〇社会構成主義とは 私達が「現実だ」と思っていることは全て「社会的に構成されたもの」 意味は関係性の中でつくりだされる ➡️多元主義の下、対話で世の中の問題も再構成できるのでは 私ももとからこの社会構成主義で世界をみています そして対話やコミュニケーションを通じて、より多くの人が社会を創る主体にな...続きを読むってほしいと思っています その具体的な方法がなにか、実践していくのはとても難しい 学生のうちにたくさん考えて行動いて探究していきたいです Posted by ブクログ メアリー・ガーゲンのレビューをもっと見る