作品一覧

  • わざわざゾンビを殺す人間なんていない。
    3.8
    1巻1,430円 (税込)
    全人類がウイルスに侵され、死ねば誰もが活性化遺体(ゾンビ)になる世界。家畜ゾンビが施設で管理され、野良ゾンビが徘徊する日常のなか、とある細胞活性化(ゾンビウイルス)研究者が、密室の中で突然ゾンビ化してしまう。彼はいつ死んだのか? どうやってゾンビになったのか? 生者と死者の境目はどこだったのか? 騒然とする現場にあらわれたのは、謎の探偵・八つ頭瑠璃。彼女とともに、物語は衝撃の真相が待ち受けるラストへと加速していく。世界もキャラクターもトリックも真相も予測不可能! 極上のゾンビ×ミステリー、開幕。
  • わざわざゾンビを殺す人間なんていない。

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    ネタバレ

    この人は明らかに、作品、作品で自分の作風、文体を自在に変化させている。おそらく遠慮なく物語を書かせれば、とんでもないものを書くのではないか富と思うのです。
    ゾンビという設定を科学の中に落とし込み、それが出現した社会の法体制、揺らいでしまった「死の基準」を司法がどうするのかということまで書いていきます。そしてキャラの設定も抜群。主人公キャラについてはある短編を読まないこと。それから、なんでこんな表紙絵にしたんだ!ということで表紙絵をあまり見ないこと。これが大事です!
    理系出身で博覧強記の方だと思います。そしてその知識をドブにすてない。知識が邪魔になるような読者対象を想定している場合、持っている知

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    2021年02月12日
  • わざわざゾンビを殺す人間なんていない。

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    ダイアローグの小林泰三節(ぎざぎざしていて不条理)はデビュー作から変わらず健在でうれしい。タイトルから哲学的ゾンビの話題か?と思いきや、そうではなく所謂ホラー分野に出てくるゾンビの方だな、とゾンビの踊り食いのスプラッター描写にドキドキしながら読み進めていくと、なぜか次第に哲学的ゾンビ(何をもって人間とするのか?)のモチーフに回帰するという良作。
    そしてラストでは『人獣細工』のあの子が得られなかったトゥルーエンドで美しい〆。長年のファンにとっては青年がなぜヒロインに惹かれたのか、とかはもう気にならないことです。

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    2017年12月15日
  • わざわざゾンビを殺す人間なんていない。

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    ゾンビウイルスから食肉問題につなげるところは見事。ちょっと長いかなって思ったのと最後力技で終わらせたかなってとこもあったけど、瑠璃の秘密が明かされるあたりからラストまでは引き込まれて面白かった。

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    2017年10月01日
  • わざわざゾンビを殺す人間なんていない。

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ゾンビウイルスがまん延した世界。
    描写がグロテスクで飛ばし読みしてしまったところもありましたが、遺体活性化現象、活性化遺体とゾンビという言葉を用いず、これ以上うまい表現があるだろうかと変なところに感心してしまいました。

    ゾンビウイルスが世界に与えた影響、経済や特に食料問題などのことも細かく設定としてしっかり描かれており、実際に同じようなことが起こったらこうなるんだろうなあと思いながら読んでいました。

    瑠璃のキャラクターも魅力的でした。
    瑠璃と沙羅の2人が話す内容から、瑠璃は沙羅のもう一つの人格なのではないかと思っていたのですが、彼を家に招いたシーンで彼の肘が瑠璃の顔に触れた的な描写があり、

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    2022年11月26日
  • わざわざゾンビを殺す人間なんていない。

    Posted by ブクログ

    まずタイトルがインパクト大。内容は設定がかなりアクロバティックですが、勢いにのり一気に読めました。密室の謎、とかよりこの設定自体に重きをおいているように感じました。好き嫌いはあるかもしれませんが、私は面白かったです。でも、グロい表現もあるので、その手のものが苦手な人にはツラいかも。

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    2019年11月27日

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