受験シーズンは終わったが、超難関と言われる中学校の入試問題とはどのようなものか興味があったので、読んで見た。
今回の本では、超難関中学校のこんな問題を解いているのと思いたくなるような問題を知ることができる。
中学受験とは無縁の人生を歩んできたが、たまに電車で見かける日能研の広告で、
...続きを読む中学入試問題を見かけることがある。出題する中学校もいろいろ考えているのだなあと思った。
「知識」「思考力」「教養」「大人の常識」「読み取る力」の5章から構成されている。
「教養」では慶應中等部の問題を取り上げている。最初には、まさかのフレンチのフルコースの順番とマナー問題だ。大人でも間違える人がいそうな問題だが、慶應を受験するくらいなら当たり前のことなのだろうか。
かと思えば、スーパーマーケットにおける果物販売の仕方について選択肢から選びなさいという問題もある。
スーパーと言っても慶應受験生の親が行くのは成城石井かな。どう見ても安売りしているスーパーのチラシを見比べてママチャリで駆け巡ることはしないだろうなあ。
東大合格者数で有名な東の開成、西の灘に関しても求められる「知識」問題も取り上げている。開成に関しては、受験業界では有名な「東京問題」を取り上げている。
腕試しに関西からわざわざ受験する「開成ツアー」を組んでいる塾がある。塾が優秀な生徒を選んで、旅費などを出して受けさせる所もある。開成としては、行く気のない受験生が何十人も出ては困るので、不満を表明した問題と著者は見ている。
例えば、入り口に大きなライオンの像が置かれているデパートについても正しいものを選ばせる問題がある。答えは三越だ。
東京の地下鉄について、次の文のうち正しいものを1つ選び、記号で答えなさいという問題がある。答えは、東京の地下鉄は浅草〜上野間が最初だが、これは現在では銀座線の一部になっているだ。
東京に住んでいなくても「ブラタモリ」を毎週見たり、地理や地形の本を読むのが好きなら食後のデザート並の甘い問題だな。
超難関中学の入試問題から見えてくることがいろいろあるなあ。