子宮頸がんワクチンをめぐる一連の騒動と事実を、真摯に誠実に追った貴重な一冊。
この一冊を書くまでに、事実を知るにつれどれだけ心折れそうになったことだろう。それでも、追い続け書き続けて、そして一冊の本として残してくれたことに感謝しかない。
この手の話で憤りを感じるのは、いい加減にデータを踏みにじる
...続きを読む人が事実を歪曲ものを声高に叫び、それが考えの浅いマスコミによって拡散されていくという事実である。データを丁寧に慎重に扱う人であるほど断定的な物言いはせず、それが誠実さの表れだというのに、その価値が伝わらないのは本当に腹立たしい。
子宮頸がんワクチンについて、真摯に向き合い丁寧に扱われてたデータこの本を見ると理解できる。専門家でなくとも理解できるように丁寧にわかりやすくかいてあるので、どうか敬遠せず読み解いて欲しい。
周囲の大人がワクチンのせいだと思い込み、当事者である少女が本来受けられたはずの適切な治療を受けられず、何年も症状に悩まされることは避けなければならない。
以下の著書の言葉に思いが詰まっていると感じました。
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専門知識を持つ人にも持たない人にももう一度考えて欲しいのは、薬害を訴える人たちに対して、科学的根拠もないのに薬害だと同調することが必ずしも善ではないということだ。長年にわたる訴訟の末、薬害は認められないという結論が出た時、ワクチン被害を信じ、ワクチンを恨んで青春を過ごした少女たちは誰を恨めばいいのか。大切なのは「子宮頸がんワクチンのせいだ」という大人たちに囲まれ、治るきっかけを失ってしまった少女たちが、一日も早く回復することである。そして、がんを予防する安全なワクチンがあったのに、そうとは知らずに接種せず、防げたはずのがんになる少女たちを一人でも減らすことだ。(P96より)
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メモ
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●名古屋市は市内に住民票のある中学3年~大学3年相当の若い女性7万人を対象に「子宮頸がん予防接種調査」を行った。ワクチンを打っている人の方が打っている人よりも、症状のある人の割合が少ない、という結果が得られた。
(2015年12月14日に速報が公表。しかし後日速報は消され、最終報告は出されず、集計結果のみが掲載されている。)
●ウェーバー効果
どんなワクチンでも導入直後の数年は副反応報告が増え、その後、減っていくというもの
●HANS
子宮頸がんワクチン関連免疫異常症候群。
HANSを唱える医師たちの主張は、患者の訴えと印象に基づいており、HANSの診断基準は示されていない。
しかもHANSは「ワクチン接種から何か月、何年経っても起き」「消えてもまた現れ、一度なったら決して治らない」のだという。
●仮説に仮説を重ねて「新しい病気」を作る医師たち
東京医科大学医学総合研究所/霞が関アーバンクリニック 西岡久寿樹氏(HANSの名付け親)
日本小児科学会の前会長 横田俊平氏
日本自律神経学会理事長(2014年当時) 黒岩義之氏
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