作品一覧 2022/04/26更新 田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 タルマーリー発、新しい働き方と暮らし 試し読み フォロー 撤退論 試し読み フォロー 1~2件目 / 2件<<<1・・・・・・・・・>>> 渡邉格の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 タルマーリー発、新しい働き方と暮らし 渡邉格 【動機】働き方や地域経済に興味があったので 「食」や「経済」「お金」などに問題意識を感じていれば、とてもおもしろく読めるのではないかと思う。 働いて利潤を出す「腐らない経済」の話はとてもわかりやすく、問題の一端が見えたような気がした。 くりかえし読みたくなりそうなので ★5。 Posted by ブクログ 撤退論 内田樹 / 堀田新五郎 / 斎藤幸平 / 白井聡 / 中田考 / 岩田健太郎 / 青木真兵 / 後藤正文 / 想田和弘 / 渡邉格 / 渡邉麻里子 / 平田オリザ / 仲野徹 / 三砂ちづる / 兪炳匡 / 平川克美 現在のシステムの潮流でのカタストロフィの生じる前の方向転換を撤退論としている。 コモンの再生と撤退ということで、斎藤幸平が、『資本主義から撤退して里山に行くだけでは不十分。何故ならそのままでは、資本主義が里山を含めた環境を破壊するから。』と言っていたところに納得。彼はだからこそ資本主義は止めなければ...続きを読むならないという。当方はまだ、サステナビリティは社会という形での対応が必要と思っている。戦争、技術進化などに対応する上で、経済を止め切ることはできないと思うため。 撤退とは、単に行くか戻るかの二者択一を意味しない。そのような二者択一を自分に迫っている世界観とは、全く異なる世界観へのパラダイムシフトを意味しているということである。 難しいと考えているシステムの転換は、現代のシステムの思考の中て考えているから。 そのためには、イメージから先に変われ。かえ?とは、目標わ着地点をへんこうすることではなく、現在流通している思考や、言葉遣いそのものを変えるということに他ならない。 Posted by ブクログ 田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 タルマーリー発、新しい働き方と暮らし 渡邉格 筆者の人間性や考えが随所に表れており、多くの共感するところがあった。マスプロの一端を担っている今の自分の仕事に疑問を感じつつあったが、その疑問点への解となりそうなエッセンスが感じられたのが収穫。提供者側が信念に基づいて正しくつくり、利用者がそれに正しく対価を支払う。互いに尊重し合う関係性構築がこれか...続きを読むらのものづくりには求められているように思うし、それがこれからの生き方にも通じるものなのかなと思えた一冊。 Posted by ブクログ 田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 タルマーリー発、新しい働き方と暮らし 渡邉格 資本主義と商い。著者の実体験による体当たりが、この悩ましきテーマに光をぶっさしてくれる。ほんとうの商いって、心地よくて、喜びに満ちたものなんだって、教えてくれる。 金本位制ではなく菌本位制の「腐る経済」というキーワード も秀逸。学者のマルクス解説とは全く違う、血肉が通った労働者そして経営者の立場から...続きを読む、マルクスを実学として読み解こうとする姿にも奮い立たされる。 Posted by ブクログ 撤退論 内田樹 / 堀田新五郎 / 斎藤幸平 / 白井聡 / 中田考 / 岩田健太郎 / 青木真兵 / 後藤正文 / 想田和弘 / 渡邉格 / 渡邉麻里子 / 平田オリザ / 仲野徹 / 三砂ちづる / 兪炳匡 / 平川克美 「まえがき」の内田樹の文章の衝撃たるや。 21世紀末には、総務省の中位推定で、日本の人口は4700万人に。7000万人も減るという。 そして、この事実を国は知ってはいるが、「このシナリオを国民に対して開示する気がない」にっちもさっちもいかなくなってから、我々に、さて、「日本は沈みつつありますが、生き...続きを読む延びる手立てはもうこれしかありませんと手の内を明かす」だろうと。 その時には「強者にすべての資源を集中し、弱者は見捨てる」というシナリオは出来上がっている…。 そうだろうと思う。そうなのだ。たぶんもう出来上がっているのだ。我々庶民はうかうかしてこれからだまされるのだ。 この「まえがき」と白井聡と平田オリザの論考が、特に優れている。この三箇所だけで、この本は⭐️5つだ。 白井聡はあまりにもハッキリとこの本で、誰もがそうではないか?と薄々気づいていたことを明らかにした。「われわれは根本問題の所在をはっきりと認める必要がある。日本の政治が見るも無惨な状態にあるのは、官僚機構が、あるいは政界が劣化しているからだというよりも、そうした堕落を許すどころか、腐敗堕落した勢力をわざわざ選択し、それに権力を与えている有権者の無知と堕落のためだ、という事実が正面から認められなければならない」 とうとう言ってしまった(笑) ここを読んだ時間が寝る前だったので、その日は寝付くことができなかった…。白井さん! 平田オリザの指摘も示唆に富む。 西洋のリアリズムを情緒、感傷的に読み変える日本文化。 この甘美な情緒が産むものは何か。 せめてソフトランディングできたら、と願う。 兪炳匡の「プランB 」が少しでも実現できたらと思うが、この国はできないだろうな…。 兪さんの指摘、「著者が懸念するのは、現在の日本で生まれ育った人が、欧米諸国に留学ないし就職する際に、『基本的人権の尊重は建前であり、本音では揶揄・否定しても構わない』との言動をとりかねない」こと、さらに、「個人を評価する時に、日本では、仕事をする能力と倫理観・価値観を『足し算』によって評価」するが、「欧米での評価方法は、『掛け算』ですので、差別発言がある限り、高い研究実績を乗じても0以下になり」、「特定の大学だけでなく欧米の大学・政府組織・企業から永久に追放されます」は重く受け止めた。 つい最近、映画人をはじめとする文化人のセクハラに関して、その作品までも追放するのか、という発言が、なんと新聞にまで登場したことが思い出される。 言論人でさえ、足し算に疑問すら持たず、掛け算の発想すらない、その程度の知性が新聞をつくる国なのだなと思う。 今回の「撤退」に関するアンソロジーは、しみじみ読んでよかったと思うが、しみじみ悲しくもなる。 Posted by ブクログ 渡邉格のレビューをもっと見る