作品一覧 2015/04/24更新 猫とともに去りぬ 試し読み フォロー 羊飼いの指輪 ファンタジーの練習帳 試し読み フォロー 1~2件目 / 2件<<<1・・・・・・・・・>>> ロダーリの作品をすべて見る
ユーザーレビュー 猫とともに去りぬ ロダーリ / 関口英子 児童文学のような文体であり、非現実的なストーリーはまさに童話でありファンタジーである。ただその中にはさまざまな社会批判や人生の矛盾が描かれているのが面白い。 濃厚なアイロニーを通して描かれる短編小説集だ。ファンタジーのフレームに入っているので平気でリアルを超えることができる。たとえば猫になったり...続きを読む、魚になったり、神々や宇宙人と交流することも可能なのだ。 ただ、そういう不思議な世界を描いているように見えて、実は現実社会が抱えている様々な問題を描いているといえる。社会の描き方は微細さを追求するだけではなく、虚構を使ってその本質を照射する方法もあるということを再認識した。 Posted by ブクログ 羊飼いの指輪 ファンタジーの練習帳 ロダーリ / 関口英子 全20編の短い物語にそれぞれ3つの結末。どの結末が気に入るか。どれも気に入らないか。自分の好みがよくわかる。最後に作者が選んだ結末とその理由もあり、物語の届け先を考えた真摯な姿勢に尊敬の念が深まる。私は、基本的にハッピーエンドや道義にかなう結末が好きだけど、ピノッキオの話だけは、被雇用者の存在が気に...続きを読むなって結果的に必要悪を容認した。間違っている。そう断言する作者に、その通りだなと反省する。 Posted by ブクログ 猫とともに去りぬ ロダーリ / 関口英子 御伽噺・イタリア風味。シュールリアリズム系の短編集かと思ったら、予想よりずっと優しい世界だった。根っからの悪人はほとんどいないし、多少意地悪な人間も死ぬことはなく災難に逢う程度。そして善人は必ずささやかな幸福を掴むことができる。ロダーリは確かに児童文学作家ではあったが、それ故に彼の作品はただの子供騙...続きを読むしでは終わらない。彼は戦前からファシズムを批判し、戦時中もレジスタンスとしての地下活動を続けてきた。自国が過ちを犯していると理解する、社会への優れた先見性を持つ作家だったのだ。そんな彼が書く、やさしくユーモアに溢れた文章の中に込められた現代社会への痛烈なアイロニーは、確かに現代を生きる私たちの胸にも強く響いてくる。 Posted by ブクログ 羊飼いの指輪 ファンタジーの練習帳 ロダーリ / 関口英子 とてもいい本です。 結末が3つに分かれていて、読者がどれも気に入らなければ自分で作ってみよう、という形式の本。 結末が別れていても物語は楽しめるし自分で考える楽しみがあって、ロダーリの本の中でもかなり面白い方。 解説にあった受け手と送り手では物語のコードの受け取り方が違う、という話は目からウロコだっ...続きを読むた。 本編もそうだが解説で引用してある「ファンタジーの文法」を読むと創作をしてみたくなる。想像力が大切であるとロダーリは語っていたようだ。 私も本を読むばかりではなく昔のように少しは書いてみようかと思う。 Posted by ブクログ 猫とともに去りぬ ロダーリ / 関口英子 感想は、「たのしい!おもしろい!変!」 そんな短編集です。 ユーモアがあって、ついにやにやしながら読んじゃう。 一気にだいすきな本になりました。 また数年後に読み返したい。 とにかく突拍子もない本なんです。 設定も、展開も、キャラクターが考えることも、台詞も。 予想もつかないことが起きる。 作者...続きを読むのロダーリは、とっても想像力豊かで、発想が自由で、人と違う視点から物事を見られる才能を持っていたんだなあと感じます。 何事も、決まった形に収まらない。 そんなところが夢があって、 わくわくして、 各所に散りばめられたユーモアに笑っちゃって、 でもぴりりと風刺も効いた本です。 とっても素敵。世界を楽しくさせてくれる本に出逢いたい人にオススメします。 今、わたしの最上級の褒め言葉をこのレビューに詰め込んでます。 Posted by ブクログ ロダーリのレビューをもっと見る