ジャック・マーのこれまでを12章に分類し、それぞれの観点から述べた本。章の中も小分けにされており、どこからでも読み進められる構成になっている。
ジャック・マー、アリババについては昨年の上場に加え、ソフトバンクの孫社長が出資をしていることでも名が知れている。しかしながら、ジャック・マー自身の考え方や
...続きを読む生き方、またアリババの経営史については残念ながらほとんど知らずじまいであった。
本書を読んで、ジャック・マーの人生が決して順風満帆ではなく、その時々で決断を下してきたからこそ今があることが分かる。また、彼が国内外のトップリーダーに成長できたのは、彼らと同じくバイタリティやスピード感にあふれていることも伺える。
本書からすれば、ジャック・マーはそれほど本を読んでいないということらしい。逆に、私自身は本を読まない日はないというくらい本に支えられた生活を送っている。衝動に駆られて、でないことはせめてもの救いだろう。
いつ会えるか、またもう会えないかもしれない人たちに触れ合えるそんな機会を提供してくれる本があるからこそ、本書にもこうして出会うことができた。行動を伴わない知識は自己欺瞞だが、知識を行動へと促進できるなら、本との触れ合いも実際の人と同じくらい強烈なカンフル剤に成りうるに違いない。