例えば、糖質ゼロダイエット。
例えば、キャベツダイエットやリンゴダイエットなど、特定の食材だけ食べるとか、あるいは食べないというダイエット。
世の中には何百、何千といった数のダイエット法が蔓延している。
この『ダイエットの科学』、乱立するダイエット法や“健康そう”で“素晴らしい”健康食品に警鐘を鳴ら
...続きを読むすことから始まる。
そこまでは比較的良く見受けられる“現代の食に対する啓蒙本とさして変わらない。
ただこの本の面白いところは、様々なダイエット法、そして油やお酒など、一般的に“悪”とされている食材を切り口に、腸内細菌に焦点を当てて論じているところ。
この本を読めば「太りやすいって聞くし、この食材は食べない!」とか「〜さんが痩せるって言ってたから私もこの方法を試す!」と言った考え方がいかに短絡的かが分かる。
たとえこの本の中から明日から使えるダイエット法が見つからなかったとしても、そういった短絡的な思考から解放されることは保証します。
食べたものが自分の体にどのように作用していたのか、とか、自分の腸内細菌の状態は唯一無二のもので、「この成分を取れば体に良い」というのは文字通り個人差があることとか、食に対してもっと真摯に取り組めるようになるのではないかと。
文庫本に比べて文量、内容的に少し読み応えがありますが、いつもトピックを読んでくださっている皆さんにおすすめの本です。
気になった方は是非。