「スマホ脳」が面白かったので、こちらも拝読。つい最近幸せな出来事があり、それが終わった瞬間に不安に煽られたが、この本を読んで自分が不安になった理由が分かった気がする。自分のメンタルの取説のような本で勉強になった。
要約:
狩猟採集民だった時代、脳の一番大事な仕事は、私たちを「生き延びさせること」であった。そのため、存続危機になることがあれば(危険な動物や虫を見つけたり、群れから離れたり)「不安」を感じさせ、危険を回避できれば「幸せ」だと思わせる「感情」を作ってきた。常に命の危険があった世界で役目を果たすために進化してきた脳は、ここ約一万年変わっていない。つまり、平和な社会で生きる現代とは全く違う構造で脳は機能しているため、タバコよりクモやヘビが怖かったり、SNSで他人と比べてしまうことで自分がヒエラルキーの下になって群から追い出されると誤解したりして不安にさせてしまう。このような不安といった感情が起きるのは、必ずしも病気や欠陥ではなく、脳が今の世界のことをよくわかっていないにもかかわらず、私たちを助けようとしているから起きること。
また、幸せをいつも必ず感じることは無理。ハッピーで明るい感情しかなかったら、人類はもうずっと前に絶滅している。脳の重要な任務は、「あなたを生かしておくこと」であり、幸せではない。人間は、満足する生き物ではなく、ついに不満がある。そのおかげで生き延びてこられたんだから。だから、幸せに期待するのはやめよう。良い人生を送るためには、意味を感じられることに力を注ごう。
どの本でも「運動した方が良い」と勧められるのは、祖先が平均15,000歩歩いて進化してきており、脳もその運動基準を満たした時に一番機能するから。また、「体のコンディションが良い」と危険から自分を守ってくれる確率が上がり、生き伸びられる可能性が上がる。それでストレスも感じにくくなったから。
よって、幸せのレシピは
1 一緒にいて快適で、信用できる人たちに囲まれる。
2 夢中に慣れて、意味を感じられることをする
3 1と2を繰り返す
以上。
個人メモ:
生き残るために、狩猟採集民の大変だった時代の脳みそで生きている。今でも病気をうつされたくないから、病気の人には帰らないようにするし、目の前にカロリーたっぷりの食べ物があればいくらでも食べてしまいます。草むらでちょっと動いただけてびっくりしてしまうし、一人ぼっちになるのも嫌いで、胸の中にいられるように全力を尽くします。サバンナで生まれて暮らすのが1番安全で、1人になったら死んだも同然だったからです。
感情と言うのは、周囲の情報と、体の中の情報脳が「解釈」し、「まとめ」たもの
取るに足らない選択は、直感に頼って素早く済ませるように脳ができている。= 決断が早いのは重要じゃないと思っているから?つまりものすごく時間を掛けて考えるのは、その事柄がその人にとって重要だから?
不安やストレスは闘争か逃走かのモードに入る体のプロセス。不安は防御のメカニズムで、脳が私たちは生き延びさせるための仕組み。今は平和なのに、生き抜くのが過酷だった狩猟民族と同じ頻度で脳に不安スイッチが入るため、現代の人は疲れてしまう。不安はあなたを守るためのものだから、極度に恐れなくていい。
記憶も脳によって作られる。だから自分を生かすために、過去の出来事が事実と違う形で記憶されたり、また常に更新し続ける。これもあなたを守るため。