宮城谷昌光のレビュー一覧

  • 三国志名臣列伝 蜀篇
    三国志に登場する名脇役たちについて、先に出た『魏』編に続いて、ここでも7名の人物を紹介している。取り上げているのは、関羽(かんう)、張飛(ちょうひ)、諸葛亮(しょかつりょう)、趙雲(ちょううん)、李恢(りかい)、王平(おうへい)、韓禕(ひい)、であった。もちろん、その中では劉備について触れられた箇所...続きを読む
  • 公孫龍 巻一 青龍篇(新潮文庫)
    面白かったです。
    太公望、白圭や孟嘗君、張横などなど、魅力的なキャラが活躍する宮城谷先生の活劇を好んで読んでますが、この本はその流れを感じさせてくれました。
    読みやすくスピードのある展開で、一気に読み切った感じです。
    宮城谷先生の活劇主人公は、優れた能力をもって天に愛されてる、レベルの違う人に見える...続きを読む
  • 楽毅(四)
    キングダムにでてきた楽毅。
    中国、春秋戦国時代。
    戦国の七雄でもない小国・中山国から斉へ留学、趙、魏、そして燕で活躍する名将・楽毅。
    直接的に歴史が変わるほどの活躍があったわけではないけれど、楽毅の活躍は素晴らしくて、歴史の流れを変える働きとなっていて、すごいな。

    各国の思惑、駆け引き、利害の対立...続きを読む
  • 重耳(下)
    古代中国、春秋五覇の一人、晋の文公である重耳。

    親子で、兄弟で、国同士で、滅ぼし滅ぼされで‥なんかもう‥な時代。
    亡命生活19年。
    重耳自身の強い思いというより、臣下たちの強い思いに導かれるうよに覇者となっていくところがおもしろいなと感じました。

    春秋時代の「中国の伝統的な情意...続きを読む
  • 孟夏の太陽
    中国春秋時代の晋の重臣を務めた趙一族のお話。

    一族を何代も存続させ、繁栄させる難しさと厳しさ。
    継ぐ子供が優秀とは限らないし、そんな時でも支えてくれる良い臣下に恵まれるためには「徳」が必要。
    滅亡しそうになった時、命がけで趙家を守った臣下たちにも心打たれました。

    そうしてつないでい...続きを読む
  • 草原の風(下)
    後漢の光武帝、謙虚で思いやりとまごころのある皇帝の物語
    あまりの立派な生き方に本当に感動しました
    こんなに徳のある皇帝がいたのですね
    「善は、積み重ねてはじめて善になる。」
    「強くないこと、豊かでないことを、耐えるのではなく、その弱点こそ長所であると考え、それをもって強いもの、豊かなものをしのぐとい...続きを読む
  • 三国志名臣列伝 魏篇
    三国志に登場する名脇役たちについて、魏に関わる人物7名を紹介している。恐らくは正史を踏まえつつも、空白を歴史作家としての論理と想像で埋めた、歴史短編小説集といったところ。なぜこの7名なのか、という後書きなり解説なりが欲しい気はした。なお、7名とは、程昱(ていいく)、張(ちょうりょう)、鍾繇(しょうよ...続きを読む
  • 馬上の星  小説・馬援伝
    英雄と言うと豪胆な人物という印象があるけど、本当の英雄はこの馬援のような、民の為に自分の力を尽くす人のことを言うのでしょう。争ったり、競ったりするのが嫌いな人間を本当に勇気づけてくれます。
  • 諸葛亮 <上>
    若い頃三国志を読んだ。劉備玄徳の生涯と策士である諸葛孔明さらにここでも登場する多くの登場人物達、本書はその諸葛亮の生涯が宮城谷氏独特の語り口で語られる。各章は切れ目なく語られる。亮の青年時代が出て来て面白い!三国志を読んでいるからこそ面白いのかも知れない!
  • 諸葛亮 <下>
    上下巻読み終えて三国志に登場する諸葛亮とはイメージが全然違っていた。この二巻の方が史実に近いのであろうと思わざるを得ない!最終章であの有名な言葉が出て来て何故かホットした。曰く「死せる諸葛(孔明)生ける仲達(兵)を走らす。」の一文が出て来て嬉しかった!
  • 公孫龍 巻三 白龍篇
    中国、戦国春秋時代の廃皇子で商人に身を窶して国々をその知恵と人徳で渡ってゆく公孫龍。
    2巻めから大分経ってしまったけれど読み始めるとすぐこの小説にのめり込める。
    高貴な少年を助けたり、智将の誉れ高い楽毅と共に戰場で知恵を出し合ったりと、月刊誌の連載らしい読みどころがそれぞれの章に盛り沢山。
    この本の...続きを読む
  • 公孫龍 巻三 白龍篇
    本書が出る迄に約3年は経過している。待ちに待っていた。続きが出て完結するのに後何年かかる?小生の方が先に完結してしまいそうである。公孫龍が生きた時代から三国志の時代になるのだから一生かけて読まなければならない。著者の知る語彙の多い漢字には何時も感心させられる。
  • 呉越春秋 湖底の城 三

    相変わらず楽しみ

    とても読みやすい。宮城谷さんといえば難解な言葉回しが見られるが、今回はありません。
    久しぶりに続きが気になっています
  • 三国志名臣列伝 蜀篇
    久しぶりの三国志ものと宮城谷昌光さんの著作。やっぱりおもしろい。
    中国古代史のおもしろさは宮城谷昌光さんの「太公望」を読んで知った。
    そのあと、「史記」「春秋左氏伝」などを読み漁り、年表まがいのものを作ったなあ。
    三国志はその前から読んでいたけど、宮城谷さんの書物を読んでより深まったように思います。...続きを読む
  • 太公望(上)
    三国志や春秋戦国時代をさらに遡り、時代は殷。暴君紂王が悪虐の限りを尽くし、天も人も新たな風を求めた世において、後世にも不滅の光芒をはなつ人物があらわれる。王朝の殺戮から逃れた羌族の少年、太公望がそのひとである。

    中国史においては、三国時代や春秋戦国時代が有名で多くの書物やゲームでも題材にされている...続きを読む
  • 三国志 第十二巻
    吉川英治の三国志で描かれていた超人的な諸葛孔明のいない淡々とした物語は退屈だったが、孔明死後の自分の知らなかった物語が凄く面白く、十巻以降は一気読み。
    三国時代の主役であった魏呉蜀、どの国も結局は統一できずに司馬氏の晋が統一、この物語以降その晋も統一を維持できず南北朝時代に入り、漢人ではない辺境の野...続きを読む
  • 三国志名臣列伝 蜀篇
    『三国志』に登場する人々のうち、蜀に属した人物たちを主人公にした短編集。

    関羽、張飛、諸葛亮…と綺羅星のような名前が並ぶけれど、その最盛期の一場面を描くのではなく、それぞれの履歴全体を概観するものであるからか、各短編には面白さと同時に無常感も漂う。

    ただ、その分、老いてもなお青年らしさを感じさせ...続きを読む
  • 三国志名臣列伝 魏篇
    『三国志』に登場する人々のうち、魏に属した人物たちを主人公にした短編集。見慣れた名前もあれば、あまり馴染みがない名前もあるけれど、どの短編も読み応えがあった。張遼、鍾繇、曹真などは、爽やかな生き様を感じさせて、特に良かった。 
  • 三国志名臣列伝 蜀篇
    三国志は若い頃読んだ。確か吉川英治の本だったように記憶している。三国志名臣列伝魏編に続く2冊目蜀編だ。登場人物にも覚えのある人物が登場していて楽しかった。三顧の礼など覚えがある。次も期待います。
  • 草原の風(下)
    後漢といえば、末期。そこからの三國志という流れを楽しむことしかしていなかったけれど、本作に著される後漢の成立も、とても面白かった!
    解説の方も話されているように、頭から終わりまでのまとまりが非常に良い。どの作品もそうだけれど、本作は特に一個人としての皇帝という所が良かったのかもしれない。

    中間、い...続きを読む