歌野晶午のレビュー一覧

  • 葉桜の季節に君を想うということ
    長い間ミステリーを読み続けていながら、話題作の本書を今まで読んでいなかったのは何故なのか。特段の理由はなかったのだと思うが、今このタイミングで読む機会を得られたことは、結果的にとても良かったと思う。とても美しい題名が、実はとても含蓄のある言葉だったことに気づいた時に、はからずも、これからの人生を新た...続きを読む
  • それは令和のことでした、
    爽やかなYAものやハートフルなものを連続して読んでいると、ガツンとした重いものが読みたくなる。

    歌野さんはお初で、このタイトルに惹きつけられた。読み進めるだけでイヤな気分になるのに、最後の最後に奈落の底へ突き落とされる話から、明るい希望がほんのちょっと見える話まで、どれも読み応え十分だった。

    ...続きを読む
  • 葉桜の季節に君を想うということ
    元私立探偵の成瀬将虎は悪徳商法被害者家族からの真相解明の調査を依頼される。そして人生に疲れ電車に身を投げようとする女性雨宮さくらと出会う。物語はこの2人の恋物語となるが、2人の過去と現在とがバラバラに散りばめられ、最後に一つにまとまってゆく展開に終始引き込まれた。何といっても成瀬の人情溢れる人間性に...続きを読む
  • ずっとあなたが好きでした
    読みやすかったーおもしろかったなぁ
    短編集なんだ。と読みやすく読んでたらまさかのww
    私には新しい展開の著者さんで一気にお気に入りでした。この方、幅が広いわー
  • それは令和のことでした、
    読者をミスリードさせ、物語の根本からその背景をがらりと変えて結末へと持っていく。歌野氏の「葉桜の季節に君を想うということ」にも描かれていたように、読者は思いがけない結末に導かれる。
    「彼の名は、君は認知障害で、無実が二人を分かつまで、彼女の煙が晴れるとき」の4作には見事に予想を覆された。
    他の作品も...続きを読む
  • 葉桜の季節に君を想うということ
    どんでん返し系だと知ってて読んだけど、ストーリーもおもしろいし引き込まれてさくさく進みました。どんなどんでん返しがくるのか楽しみにしていたけど、まさかの叙述トリック!いやあおもしろかった。
  • 葉桜の季節に君を想うということ
    おもしろかった。こんなトリックもあるんですね!
    完全にだまされながら読んでました。
    伏線回収するあたりは『えっ?』の連続。
    切ないようなお話でいて、力をもらえる作品でした。
  • 葉桜の季節に君を想うということ
    友人に勧められて読みました。
    種明かしと物語を終いにかかる後半、良い言葉がたくさんありました。
    人としての生き様として主人公は素敵でした。

    叙述トリック物は好きなんですが、少し無理ある箇所もあったと思いますw
  • 葉桜の季節に君を想うということ
    これは本当におもしろかった。オチを知っている中で再読してもおもしろいのか。再読する際には検証したい。
  • 葉桜の季節に君を想うということ
    「何でもやってやろう屋」を自称する主人公の刺激的な生活からお話はスタートし、悪徳霊感商売の調査依頼を受けたり、女性の自殺を止めたことでの出会いがあり、更に刺激的な様々な事件と、過去が混ざり合って読む手が止まらなくなるぐらい面白かった。
    あらすじに書かれている「必ず二度、三度と読みたくなる究極の徹夜本...続きを読む
  • 死体を買う男
    作中作スタイルの本格ミステリです。
    文庫本のあらすじに「二重三重のカラクリ」とありますが、まさにその通りでした。
    これぞ、本格ミステリという内容でした。
    なぜ「白骨鬼」は書かれたのか。
    そのトリックは、鳥肌ものでした。
  • 葉桜の季節に君を想うということ
    葉桜の季節に君を想うということ

    元私立探偵の成瀬将虎が
    同じフィットネスクラブに通う高校の後輩キヨシの頼みで、彼が密かに惚れている久高愛子の祖父の不審死と悪質な霊感商法の調査を依頼された。
    そんな折、線路への飛び込み自殺を図ろうとしている間宮さくらと出会う。

    前々から気になっていた歌野晶午先生の...続きを読む
  • 間宵の母
    面白くて一気読みしてしまった。
    最初は取り留めもない文章が続くので、わけわからないストーリーだなと思ったがすべて仕組まれたもので読み進めるうちにつじつまが合っていく。
    虐待、貧困など世代をこえて連鎖する不幸というのは確かに存在するのだろう。
    なぜそうなるのかという部分に深く踏み込んだ結果突拍子もない...続きを読む
  • 絶望ノート
    そんな話だったの?
    貴方はこの本を読み終わって、そう呟くだろう。
    斜め上を行く結末。
    予想だにしなかった結末。
    今までに味わったことのない読後感。
    それ書いてしまうとネタバレになっちゃうから、書かないけど。

    凄絶ないじめに苦しんでいる中学生が、
    日々の苦しみを日記に記していき、
    それを偶然?発見し...続きを読む
  • 絶望ノート
    犯罪にフォーカスを当てるのではなく、主人公を取り巻く環境、心情が色濃く描かれていてどのページも面白いと思えた。飽きが来なかった。出来事だったり第三者の発言に対して放った言葉ではなく心の中で思ったことがツッコミのような瞬発性のある面白い言葉で描かれていたので新しい面白さを発見した気持ち。にしても歌野さ...続きを読む
  • 新装版 長い家の殺人
    勢いのある歌野さんのデビュー作。犯人や、トリックを考えながら読み進めるのはとても楽しく、読みやすい一冊だった。プロローグの”マリ”の伏線が面白かった。そう、"マリ"。
  • 密室殺人ゲーム王手飛車取り
    すごい。圧巻。

    こんな非常識的でクレイジーな設定ありなのか?!
    とういうような設定の中キャラクターたちは当然のように探偵ごっこを繰り広げている。

    キチガイな設定で繰り広げられる物語は本当に面白かった。非現実的なのだが、話は現実的なのだ。

    オチも驚愕としか表現できない。

    物語の視点の人に感情移...続きを読む
  • 新装版 正月十一日、鏡殺し
    装丁が違うけどこのタイトルはこの新装版しかないみたいなのでこちらで登録。歌野さんの中では第三期の作品だと。好きな作家さんなんで昔のものから読もうと。第一期と第二期は読み終わった。贔屓目からかどれも面白い。これは著者初の短編集。7つの物語が入っている。ボキャブラリーがないので、どれも面白かったとしか言...続きを読む
  • ガラス張りの誘拐
    先日読んだ誘拐ミステリ「さらわれたい女」も面白かったのだが、この「ガラス張りの誘拐」もやはり面白かった。やる気のない中年刑事の佐原。妻は数年前に通り魔殺人にあい他界している。親子関係がぎくしゃくしていた娘の深雪が誘拐された⁉犯人からの要求は「現金で一億円用意してください」と。しかしその犯人は、身代金...続きを読む
  • 春から夏、やがて冬
    これは面白い
    天性のホームランバッター歌野晶午
    三振もするがこれはホームラン

    スーパーの万引犯の処遇を決める責任者と万引したダメ女の話しなんだけどなんか読みやすいなと思ってた所からの後半怒涛の展開
    完全にこっちが緩い球投げてたとこに打ち込まれたわ

    表紙が「葉桜の〜」に似てたから、あああれ系かな?...続きを読む