町田康のレビュー一覧

  • 告白
    ロックミュージシャンから作者になった町田康の話をどこかで聞いて、本の背景知識全くなく注文。届いたときは分厚さにびっくりして、読み始めては歴史小説という内容にまたびっくり。でも期待に反してどんどん引き込まれた。
    わからないときもあるが、河内弁のわかるような、わからないような文章が気持ちよく進む。
    思弁...続きを読む
  • 入門 山頭火
    とても素晴らしく面白い本。「私が携わっていた頃のパンクロックというものは、下手であればあるほど価値がある、」というフレーズを読んで、上手くなることを避けるパンクスピリッツを捨てられないと思っていたけど、いまのパンクは違うのかも、と考え直す。
  • 口訳 古事記
    audibleで。

    神話が、関西弁になるだけで
    こんなにも頭に入ってくるものなのでしょうか。。。

    始まりのナレーションが厳かにスタートして
    天津神が、お話になるまで
    この本が口訳、それも関西弁!とはつゆ知らず、
    しばらく呆気にとられておりました。

    いやはや楽しい古事記でした。
    是非是非 aud...続きを読む
  • 口訳 古事記
    いや~面白かった! これはちびちび読むより、一気読みが正解だと思う。その神の話だかわかんなくなっちゃうからね~
    『古事記』は50歳にもなって池澤夏樹訳を読んだのが初めてで、こんなに面白いものだったのかと感動したけど、町田康訳は関西弁で、リズムと疾走感がたまらない。加えて、ある神のことを「発達障害なの...続きを読む
  • くっすん大黒
    2024/03/7再読

    くっすん大黒と、河原のアバラ、二篇収録。

    ◾️くっすん大黒
    町田康本人がモデルと思われる男、楠木。
    かつては美男子だったと述懐するが、いまは酒ぶくれで目の下もだるだる、仕事もせず妻に養ってもらっていたが、その妻も先日出て行ったきり帰ってこない。金もないから酒も飲めない。乱...続きを読む
  • ギケイキ③ 不滅の滅び
    引き続き町田節炸裂! 擬古文から自由闊達な現代語、そして極めて現代的な口語、砕けまくりのめっさ関西弁、果ては英語まで駆使して、古典を訳すか! 超絶技巧。そして、原文の隙間を独自の解釈とノリで埋めていく凄さよ。町田康こそ日本語の天才。いよいよ次巻で終了か。
  • 入門 山頭火
    「老パンクロッカーで物書き」である町田康さんによる、俳句界のパンクともいえる山頭火の評伝。
    山頭火入門、ではなく、『入門 山頭火』である。
    町田さんは、山頭火のことはよく知らない、と、言いつつ、村上護さんの著書『山頭火 漂泊の生涯』を主なガイドに、小説家の想像力で、山頭火と併走し、山頭火に...続きを読む
  • ギケイキ2 奈落への飛翔
    面白い、だけでなく分かりやすい
    登場人物のキャラが良い、今まで堅苦しいかった人達に急に親しみが湧いた
  • 実録・外道の条件
    題名に「実録」とあって、更にあとがきでもデフォルメされ、また解説の松尾スズキも「これはほとんど実話をアレンジしたものであろうと推測される。」と指摘している通り、作者≒主人公が出くわしたエンタメ業界に巣くい善人に群がる外道たちの記録ともとれる傑作短編小説集。表面上は穏やかだが心の内では怨讐を露わに呪詛...続きを読む
  • きれぎれ
    売れない画家が「俺」という一人称で語る物語。この画家は俗に言うヘンな人なので頭の中で考えることがヘンすぎて笑える。お見合いをわざと失敗するために、鰻重を肝吸いのように吸う場面は、声を出して笑った。芥川賞を取った表題作の他1作収録。
  • 口訳 古事記
    いろんな古事記をよんだけど1番面白い
    大阪弁なので余計に親しみがわいて読みやすかったのかも
    神々、美人大好きでブスに冷たいよねー
  • ギケイキ③ 不滅の滅び
    3巻も面白かった。
    義経達が追い込まれていって辛いけど、笑いながら読みました。
    早く続きが読みたいけど、結末が辛いから読みたくないような。でもきっと笑いながら読んでしまう。
  • 口訳 古事記

    子供の頃に『日本の神話』を読んで黄泉の国に震え上がったこととか、因幡の白兎の話は可哀想だけど、ちょっとだけ(自業自得では?)とも考えちゃったこととか、いろいろ思い出しながら一気読み。全体的に荒唐無稽なんだけれどもどこかに本質が混ざっていたり、都合よく解釈してきたことが史実として言い伝えられてきたの...続きを読む
  • 私の文学史 なぜ俺はこんな人間になったのか?
    小学生の時に早く歴史の授業が始まらないかと低学年の頃から考えていたの同感。
    そして特にこの中で気になったのは、北杜夫さんの本に関する事が書いてあった辺り。
    影響されて、思わず『船乗りクプクプの冒険』を電子に入れちゃったぐらいだ。
  • 子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答
    2023年39冊目。
    読書って、おもしろい。
    今悩んでいる事の答えに導くような言葉に出会える。

    「実るほど頭を垂れる稲穂かな」のことわざ。実るから謙虚にするのではなく、謙虚にするから実るのである。このことわざの本当の意味を知ることができた。

    「気づきをありがとう」…世の中というところは気づきに満...続きを読む
  • 口訳 古事記
    いやもう町田康最高。
    「古事記」をこんなに楽しく読めるとは。
    どの話が一番よかったって、やっぱりスサノオかな。

    「この須佐之男命というのが父の命(みこと)に命じられた統治行為を一切しない。しないだけではなく、発達障害というのだろうか、成長していいおっさんになり、伸ばした顎髭が鳩尾に達するようになっ...続きを読む
  • 告白
    おもしろすぎやろ〜!と正味2日で読み切った。買ってから読み始めるには8年かかったのに。あかんではないか。

    独特の擬音語、擬態語や河内弁にはくねくねに癖になり、熊太郎の思い考えることとその口から出ていく言葉のギャップに疑問を抱くこと我覚えあり。ここが行き止まりやと思って真っ当な道には引き返せない、そ...続きを読む
  • 子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答
    沈黙に焦る、ありがとうがないと腹が立つ、体育がだるくて嫌い、など普遍的な悩みに作家7名が趣向を凝らして答えた1冊。
    とくにありがとうがない、という悩みに対し、そもそも世界で「ありがとう」をめったに言わない国の人がおり、水くさいと考える人もいるということを初めて知った。自分の考えだけだと決して浮かばな...続きを読む
  • 告白
    とんでもない作品を読んだ。1ページも飽きることなく最後まで圧倒されっぱなしだった。
    読みながら「あぁ、これは自分だ。熊太郎の思弁は自分も考えていたことだ」とヒシヒシと痛感していた。彼が徹底的に言いたいことが何なのかを考え続け、その果てのラストシーンは永遠に心に残り続けるだろう。
  • 子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答
    とても面白い。そして大人も人生の訓示として読むべき?ww私は読むべきだと思います。
    肩の力を抜きながら生き抜く術を教えてくれています。
    回答者様達は、こども向けに言葉を選んで優しい言葉で答えてくれていると思うのですが、内容はけっこう辛辣ですし的を得ています。さすが。
    読んで良かった