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佐藤優が選ぶ、よりぬき米原万里 ロシア語会議通訳、作家、エッセイストとして活躍した米原万里の作品を、激動のロシアで親交を結んだ盟友・佐藤優がよりぬいた傑作選。 メインディッシュは、初公開の東京外語大学卒業論文、詩人ネクラーソフの生涯。 ロシア、食、言葉をめぐる傑作エッセイ、単行本未収録作品などをロシア料理のフルコースに見立て、佐藤シェフの解説付きで紹介する。 没後10年米原万里を偲ぶオリジナル文庫。
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Posted by ブクログ
米原万里の作品群から佐藤優が編んだ選集。 米原万里は少女時代をチェコのソ連学校で過ごし、ロシア語通訳者として活躍、のちに物書きとなった人。 親は共産党員で地下活動が長かったという。通訳として国際舞台での実体験も豊富であり、読書量は一晩に7,8冊は軽いという知見の持ち主。 ゆえにエッセイもそんへん...続きを読むの文人が雑感を書くものとは一線を画す面白さだった。 (選集だからそう思うのかもしれないが) 政治や文化に対し批判精神を持ち、自身の考えが基盤にしっかりあることが感じられ、心地よい。 他の著作にも興味を惹かれた。
米原万里さんのエッセイが好きで、何冊か読んでいる。本書は、佐藤優さんが編纂した一冊。東京外国語大学の卒業論文が掲載されているのも、本書の特徴。 今度、本屋さんに行ったとき、久しぶりに米原さんの書籍を手にしてみたいと思った。
付き合いのあった佐藤優が米原万理の作品を紹介している。米原作品を読む前に読むと参考になるだろう。東京外大ロシア語学科の卒業論文も含まれていて、ネクラーソフの生涯について書かれてある。ネクラーネフって初めて聞いたが、米原万理が選んだのはよくわかる。
米原万里さんの多才さを 1冊に 凝縮した本。軽快なエッセイから始まり、原点としてのロシア文学研究、翻訳者や小説家のプロとしての考え方など 出版社の編集者だったら、人気のある 楽しいエッセイを集めて、営利優先となるのでしょうが、佐藤優さんは 米原さん そのままを 本にまとめたかったのかなーと感じ...続きを読むました
エッセイ集。出色は「金色の目をした銀色の猫」。ロシアで偶然見かけた子猫を日本に持ち帰る話なのだが、チンチラの可愛さ、外国から生き物を迎え入れる際の面倒なドタバタ劇、周囲の手助けの暖かさがビジュアルで「見える」。 優れたエッセイは、人間の可笑しさ、弱さ、悲しさが、鮮烈な情景と共に立ち上がってくる。そ...続きを読むして風景が、登場人物の感情の動きが、一瞬で心に刻まれる。魔法に近いものがある。そういうエッセイのお手本として真っ先に思い浮かぶのが、小林秀雄の「人形」。先のエッセイはこの名作に比肩すると思う。
米原万里没後十年を迎えた、今年2016年、米原さんをしのぶ本や、エッセイの傑作選などが何冊か出版された。 これは、佐藤優氏の編による一冊。 私は、佐藤優氏に関する知識が無かったので、単に「米原万里のエッセイの傑作選」だと思って読み始めた。 読んだ事のある文を見つけて懐かしむのもいいな、読んだ事のな...続きを読むいものが収録されていたら嬉しいな、そんな気持ちで。 目次は、コース料理に見立てられ、それにふさわしい、米原さんの文章が紹介される。 この、フルコースメニューに沿ってというのは、最近の流行だ。 しかし、そういうオシャレな流行スタイルをとっているにしては、何か政治思想のにおいがする。 作家の傑作選の編者は、普通、最初のご挨拶と、締めのご挨拶くらいしか書かないものだと思っていたが、コース料理の合間合間に、「シェフのご挨拶」が顔を見せる。 つまり、「米原万里」は料理の素材であって、出来上がった料理は、“シェフ”佐藤の作品。 この本は、そういう本だと私は思った。 それをどう捉えるかは、読む人次第だ。 正直に書きます。 私としては、「別に、あなた(佐藤氏)の事を読みたいわけではない」 純粋に米原万里を読みたいのであれば、今だっていくらでも手に入る。 ただ、大学の卒論などはなかなか読めないかもしれないが。 買ったまま、積ん読状態の米原作品が何冊かある。 まず、それらをきちんと読まなくては、と反省させられた。
イタリアのことなら、内田洋子さん ロシアのことなら米原万里さん。 と言っては軽くまとめすぎ?と思うくらいの 膨大な知識と経験から数多くの本を執筆。 2006年5月死去。 元ロシア会議通訳、作家、 1959〜64年少女の頃プラハのソビエト学校に学び、 日本に帰国後はロシア語で受験できるからと 東京外語...続きを読む大ロシア語学科卒 東京大学院ロシア文学修士課程修了 豊富な知識と、持ち前の読書家で 膨大な知識からの通訳はさぞ国にも大きく貢献したに違いない。 そんな米原さんと、長年交流があり 「上からの声」というほど、信頼していた米原さんの著作から 佐藤優が責任編集。 楽しいと軽く読み進めるばかりの内容ではないが、 なかなか見えないロシアの内情がうっすら見えるような 内容に。 二人の交流にも、興味津々。
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