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ワーキングプア、無縁社会、孤独死、引きこもり、自殺者年間3万人超など、気がつけば世界はとてつもなく残酷。だが、「やればできる」という自己啓発では、この残酷な世界を生き延びることはできない。必要なのは、「やってもできない」という事実を受け入れ、それでも幸福を手に入れる、新しい成功哲学である。
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Posted by ブクログ
"自分自身をすべて肯定的にとらえて、自分にあった環境を選ぶことで、幸せに生きることができる。ということを、様々なこれまでの文献を引用しつつ論じたユニークな本。 「言ってはいけない」という著者が書いた新書とほぼ同じ内容。"
勝間和代と香山リカの討論から広がる 「恐竜の尻尾の中に頭を探せ」 「伽藍を捨ててバザールにむかえ」 性格や知能も遺伝で決まる 身体的特徴が許されているのに知能の遺伝はなぜ認められないのか それは政治的に正しくないからである。政治問題になってしまう 貨幣空間、政治空間(友情空間)、愛情空間と3つに...続きを読む大別でき幸せに感じるかは後者ほど大きく感じるが、現代は貨幣空間と友情空間がつながりつつある(評価経済社会) 評判が集まる人が結果的に金銭も手にする。現代は「評価」獲得のやりあい 貨幣空間が合理的でシンプルでストレスが少ない、PTAなどの中間共同体の崩壊で政治空間はほぼなくなり貨幣空間に愛情空間が向き合う「友達のいない世界」が現代 インターネットによる民主化により全体の大きなショートヘッドの中に、細かいジャンルごとのニッチなショートヘッドが続くフラクタル構造が実現している。 比較優位性を考えれば自分の好きで得意な領域を探してその中のショートヘッドになることが残酷な世界で生き残る方法である またその自分のニッチを見つけるためには伽藍を捨ててバザールに出向かなければいけない
著者の論理展開が好きだ。本書はまさに残酷だ。個々人の能力は持って生まれたもので、自己啓発には限界がある。そして自分というものを変えることも困難。ならば、周りを変えるしかない。その方法は……伽藍という閉じたムラ社会を捨て、バザールという開けた空間を目指すこと。情報化社会がロングテールに経済的な可能性を...続きを読む生み出したのだ。
前に進むために
僕も同じく悩みと絶望を繰り返していた。 臭いものの蓋を開けて、戦況の悪さを見つめ直す。 落胆する為ではない、まず、今どんな状況に置かれているか把握する事が、前進の為に必要だと思わせて奮い立たせてくれます。
勝間和代に始まる自己啓発の否定?疑問?からの書き出しは興味深かった。現代社会で幸せに生きるためにはどうすればいいのかを論理建てて解説。最終的にひとつの答えに続く。
★特長 YouTubeの「本の要約」チャンネルで知り、みんなが心の中で思っているが、口に出せないことを言っているような気がして、確かめたくて手に取りました。 ありのままの「私」のままで成功できる哲学 「伽藍を捨ててバザールに向かえ。 恐竜の尻尾のなかに頭を探せ。」 この謎を追っていく。 ★魅力 ...続きを読むこの厳しい時代を生き抜くヒントを、いろんな論文をもとに書き表されている。 ★感想 比較優位理論を知っていれば、 間違った努力をせず、 自分はどこを目指して努力すれば良いか、 分かりやすいと思いました。 伽藍を捨ててバザールに向かうことで、自殺も防げると思いました。 ★オススメの人 自己啓発にハマったことのある方。 仕事や勉強、人間関係に悩んだことのある人。 ■メモ インディペンデントに生きるには、お金と能力(専門性)が必要。 社会進化論 ダーウィンの進化論を人類社会に当てはめた アフリカ、アジア、新大陸の原住民は 劣っている。 進歩的自由主義者たるヨーロッパ人は、 彼らを教導する義務がある。 アメリカ ヨーロッパからの入植者が、 ネイティブアメリカン(インディアン)の土地 を略奪し、アフリカから安価に輸入した奴隷を 酷使して築いた人工国家。 「自由と平等」とはほど遠い。 「適者生存」社会 努力しない者に生きて行く資格はない。 弱肉強食の市場原理主義。 勝間 誰もが大きな可能性を持っていること。 その可能性を訓練(スキルアップ)によって 開発できるという自己啓発理念。 ひとも社会も「進化」するというポジティブ で理想主義的超越思想。 身長体重など身体的特徴のみでなく、知能や学業成績のような認知能力も、環境より遺伝の影響が大きい。 遺伝で顕著 こころの病 統合失調症、躁鬱病の遺伝率は 70〜80パーセント。 精神障害者の子どもは精神障害になりやすい が、これを公の場でいうことは「精神障害者 差別」として厳しく禁じられている。 サイコパス(精神病質者)は脳の機能的欠損で 明らかに遺伝する。 スポーツ、音楽や芸術の才能は生きていくうえで必須条件ではないが、 知能の差は、就職の機会や収入を通じてすべての人に大きな影響を与える。 知能は「政治的に」遺伝してはならない。 知能の70パーセントは遺伝で決まる。 知能 記憶力(レベル1) すべての人種に共有 概念理解(レベル2) 白人とアジア系が、黒人やメキシコ系 (ヒスパニック)より高い。 白人よりもアジア系の方が優秀。 黒人の子ども 特別学習プログラムを提供しても 知能を上げるのは難しい。 行動遺伝学 「やればできる」ことはあるかもしれないが 「やってもできない」ことの方が多い。 適正に欠けた能力は学習や訓練では 向上しない。 比較優位の理論 他人より優れている必要はない。 自由な労働市場 能力競争で1番にならなくても、 比較優位を活かすことで、 みんな仕事を得られる。 シンボリックアナリスト(クリエイティブクラス) 象徴を操作する人 独創的なアイデアや技術、高度な知識を グローバル展開できる専門家や芸術家。 「投資の成功は儲けた金額の大きさで決まるわけではない」 異なるリスクの投資は、利益という結果だけでは評価できない。 「労働と投資は同じ」 「人的資本理論」 人は誰でも働いてお金を稼ぐ能力を持っている。 私たちはみんな人的資本を労働市場に投資 して利潤(報酬)を得ている。 様々な働き方をリスクとリターンの関係で 一律に評価できる。 ハイリスクのベンチャー企業家は、 成功すれば大金持ち。 ローリスクの地方公務員は安定しているが、 かつかつの生活になる。 それぞれの価値観の問題。 ひとの働く価値=「学歴」「資格」 「経験(職歴)」の3つで評価できる。
ひととひとが弱い絆でつながる貨幣空間でものをいうのは、関係の近い者より弱い絆の紹介であるという。確かに自身の過去を振り返るとそうだった。すでに関係のいい人とばかり一緒にいがちで、交友関係を広げるのがおっくうと感じていたがゆるく顔をだしておくのもありなのかもしれない。
主に進化心理学や行動心理学などの面から資本主義の現在を生き抜くための残酷な真実を紐解く。 努力をすることが能力向上になるのかはたまた無駄なのか? 遺伝子が能力に大きく関わることがわかる。現在は言語・数学的論理能力が優れた遺伝子を持ったものが評価される時代であるため、その遺伝子を持たざる者はその努力...続きを読むをしても無駄である。無駄なことに努力するのであれば、やってもむだ、と割り切り受け入れて他のことへ力を注いだ方がよいと。 また、幸せとは資本主義社会に合わせてお金を稼ぐことよりも、無償であっても評価を得られることの方が喜びや幸福を感じるように進化してきている。 優秀な遺伝子持ちとは競わず、小さなステージ、環境、分野であったとしても、自分の得意で好きなことを行い、その範囲で上位となること。まずは自分が輝ける環境を見つけてそれをマネタイズしていく工夫をすべきなのだ。
コロナ蔓延により、リモートワークが拡大し、働き方も今後変わってくるだろうな。 進化心理学では、人間の脳は進化的適応環境(EEA=Environment of Evolutionary Adaptedness)に最適化されると考えられている。EEAは、大雑把には狩猟採集の石器時代のこと。 社会環...続きを読む境は物凄い勢いで変化してゆくが、進化の速度はおそろしくゆっくりだ。その結果、我々はDNAに刻まれた、石器時代のこころを持ったまま、情報が光速で飛び交う超近代都市のアスファルトジャングルで暮らさざるを得なくなった。 標高5000メートルの高地にも、深さ6000メートルを超える超深海にも生き物は暮らしている。生物は自分に適したニッチ(生態的地位)を見つけることで、過酷な進化の歴史を生き延びてきた。 70億の人間が織りなすグローバル市場も、地球環境に匹敵する複雑な生態系だ。 さあ、ニッチを見つけましょう。
自己啓発というフレームワークは何故誕生したのかを考察した本です。 ↓↓↓ 自己啓発は現代社会においては、財を稼ぐための技術であるが、残念ながら全員が可能な手段ではない。 何故ならば、現代社会では、評価させる能力が限定されており、その能力の低い人はその恩恵を受けにくいからだ。 現代の仕事は3つ...続きを読むに分かれる。 1.稼げる仕事 2.誰にでも出来る仕事、マックジョブをして生活をする 3.自分の好きを仕事にして、生活する 稼げる仕事に就けなければ、マックジョブか、好きを仕事にするかの二択となってしまう。 これは残酷な世界である。
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