さらにはまった。雪風の〈I have control / I wish you luck... Lt.FUKAI〉にやられた~
「人型アンドロイド」とか「中央コンピュータ」でなく、「戦闘機」に意志があるふうに感じるという設定がいいなあ。ジャムの『我は、我である』も最高!『おまえはだれだ』に対する究極の答えだし。
深井さんの精神的成長も物語の軸で、なんのために生きているのか、に対する答えはたぶん一生かかっても普通はわからないんだけど、深井さんはだんだん自分の周りにも人がいるって分かって、関わらずにはいられないことを知るのだ。「他者とのコミュニケーション」がテーマなのかな。
他者とは人間だけに非ず。異星体ジャムも戦闘機も含まれているところが只の小説と違う。
★I have control / I wish you luck ...(p.231)
凄い小説です。これまで読んだ中でも有数かと/こう言っては愛読者の皆さんや、もちろん著者にも怒られてしまうかもしれないけど、この作品はSFのかたちをした純文学とも言えそうな気もします/人間とは/自己とは/知性とは/感情とは/生命とは/生と死とは/自と他とは/関係とは/言葉とは/異種=まったく異なる意思とのコミュニケーションとは/戦いとは/現実とは/深く深く螺旋を描きながら潜っていきすぎぼくには混沌となる/思考とディスカッションと戦闘/これで物語に破綻が発生しないのだから/好きな小説とかゆたかな小説とか楽しい小説とか言うのとはべつに凄い小説ジャンルで凄い/この小説と較べるとほとんどの小説は単純と言える/「である」を使わない文章は好みです。