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滅亡を前に、人類はどう生きるべきか?ベストSF2010第1位、日本SF大賞受賞新世代日本SFの金字塔、ついに電子書籍化。地殻変動で陸地がほぼ水没しても人類は武器を捨てなかった。さらなる絶望的な環境激変は、この星のすべての命に対して決断を迫る。
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Posted by ブクログ
地球規模の大災害の後、人工的に人類や他の生命体を作り変えて無理矢理凌ぐ…という発想は、原作版ナウシカを彷彿とさせる。
地球環境の変化を経た未来の世界。大きな戦争を経て、人類も変化している。地上民と遺伝子を変え、海に生きる海上民。彼らは双子で産まれ、人と「魚舟」として共生する。海は資源豊富だが、戦争の爪痕がそこかしこに残り、彼らを苦しめている。 壮大なスケールと、ありそうでない設定をもとに書かれた物語。地上民の官僚...続きを読むでありながら官僚っぽくない青澄を中心に、国家の謀略や生物学的危機を乗り越えていく。語り手は彼のパートナーである人工知能で、この設定が下巻でよい仕事をする。語り口は少し重いけれど、ひとつひとつの描写が的確でイメージしやすく、ひとつの映画のようでとても面白い。
人類に壊滅的被害を与えたリ・クリティシャス後、海面が約250メートルも上がってしまった25世紀の地球が舞台。地球の地表の多くが海底に沈み、生き残った人間は、わずかに残った地表に暮らす陸上民と広大な海に暮らす海上民に分かれて暮らしていた。 海上に住む海上民は海上での生活に身体を適応させており、彼らは人...続きを読む間の遺伝子操作により生み出された「魚舟」と呼ばれる生物を海の上で人間が生活する空間として利用していた。 陸上民と海上民との対立やごく普通にAIを身体に埋め込んだ人間の生活、そして身体を遺伝子的に改造された海上民の魚舟での生活などが詳細に描かれており非常に面白い。将来あり得べき未来を今見てきたかのように描写されている。 主要な登場人物は、海面上昇のため日本列島ではなく日本群島になってしまった日本政府の外交官の青澄誠司、海上民であり海上船団の女性オサで高齢であるも年を取らない謎の女性ツキソメ、そして海上民出身で異形の姿をした海上警備隊の隊長ツェン・タイフォンの三人を中心に話が進んでいく。 本書は、海面上昇後の過酷な地球環境や病潮(やみしお)と呼ばれる謎の疫病との戦い、人間を補佐する知的生命体(AI)の利用状況など、科学的にもリアルに描写しながら、過酷な運命を生き抜く人間の生き様を描いた一級のエンターテイメント作品として楽しめる。 ストーリーテリングも非常に巧妙で興味深い。物語の内容が非常に重厚でページ1枚1枚に込められた情報量が多いのでサクサク読めるという物語ではないが、ページを繰る満足感が非常に高い。 このような過酷な状況の中、地球にさらなる危機が訪れ、全人類が絶滅する可能性が極めて高いとの研究結果が出される。 人類に止める手立ては無く、宇宙へ人間を脱出させるような技術はすでに過去のものなり、今は無い。人類は座して死を待つだけなのか・・・。 以下、下巻、期待度MAX。
「深紅の碑文」とセットで読んだ方がよい。ただし、「深紅」ほうが内容がハード(グロい)の苦手な人は注意です。
面白い。 上級のSF作品であり、一部においてありうる未来の形かもしれないと思わせる。 衝撃が忘れられない作品。
初めての世界観、聞きなれない言葉の数々、頭の中で映像化しながら進みました。とんでもない世界の話なのに、いちいち心に引っかかるのは、どうしてなんだろうなぁ。特に陸上民の「iプローブ」が気に入りました。これって常に自分の中にいるもう一人の自分。アイデンティティーなんじゃないかな?なんて引っかかるわけです...続きを読む。人間の欲とか自己実現とか生き方とか、盛りだくさんで書ききれないけど、ストーリーも下巻でどうなってしまうのか、先は気になるのに遅読です。自分の処理速度が、R.Rやナンシーくらい凄かったらいいんだけど。
久々で本格SFを読みました。短編でこの世界にはちょっと触れていたが、おもしろい。長いお話で、難しいところもありますが、引き込まれました。 まだ、お話しはプロローグなので、今後どうなっていくのか非常に楽しみです。 椎名誠の「水域」みたい。 全世界が海に沈んだ世界の地球のお話。
(上下巻あわせた感想です) 舞台は地殻変動による海底隆起によってほとんどの陸地が水没してしまった25世紀の世界。人類は陸地に暮らす「陸上民」と、海での暮らしに適した身体となった「海上民」に分かれ、それぞれの社会を形成していた。 日本政府の外交官・青澄と、彼のアシスタントである人工知性体マキは、陸上...続きを読む民と海上民の間で深まる対立の仲裁に奮闘するが、近い将来地球に訪れる更なる危機が、彼らの運命を大きく変えていく、という物語である。 陸地が海に沈みゆくお話としては小松左京『日本沈没』や映画『ウォーターワールド』がすぐに思い浮かぶけど、SFの設定という点ではこれら先行作を凌駕している印象で、細部まで練られた世界観はとても興味深かった。 個人的にいいなと思ったのは陸上民と海上民の対立構造が、現代社会の国家間のパワーゲームとリンクしているように感じられた点で、過酷な状況下でも互いの相容れない言い分がきっちりと描かれているあたりが、物語に厚みを加えているように思う。戦闘シーンも迫力があるし、場面転換が上手いので上下巻という長さを感じさせずに一気に読めるのも素晴らしい。 ただ主人公の青澄の言動に関しては、外交官とは思えないほど純粋まっすぐで、あまりのピュアさっぷりに読んでいて正直鼻白んだ。以前『破滅の王』を読んだ時にも感じたんだけど、せっかくこれだけスケールの大きな物語なのに、作者の意図をあからさまに反映させた主人公の「本音」が物語のリアリティを損ねているように思う。 それにしても、日本SF大賞も受賞したのに発表から10年以上実写化もアニメ化もされなかったのは結構意外。やっぱり震災の津波を想起させるからだろうか。間違いなく映像向きの作品なのに何とももったいないなあと思う。
上下一括感想 下巻にて 凄まじいほどのシミュレーション その全ては、「今」の延長… 地球の息吹に対して、 人間の科学の無力な事、 ましてや、 政治や経済活動の愚かさ。 どうなる……これから……
ここではまだ伏線を張っている段階。それでも一筋縄ではいかない人物たちの絡まり合いが読ませる。とはいえこの手のポリティカルフィクションを読んでると感じるのが官僚機構の救いのなさだよなあ。以前、高橋和巳や埴谷雄高といった戦後の左翼作家を読んでいて、彼らが揃って「電子計算機」を使って官僚機構(と代議制)を...続きを読む全廃するという構想を語っているのに驚いた記憶があるが、やっぱりそれしかないと言う感じになってくるね。
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