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セイディはMITの学生。ある冬、彼女は幼い頃一緒にマリオで遊んだ仲のサムに再会する。二人はゲームを共同開発し、成功を収め一躍ゲーム界の寵児となる。だが行き違いでゲーム制作でも友情でも次第に溝が深まっていき――。本屋大賞受賞作家による最新長篇
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Posted by ブクログ
ゲーム✖️恋愛版のソーシャルネットワーク(映画)みたいな話だなと思いながら読み進めました。 厳密には全然違うのかもしれないけど… 仲間と何かを成すってのはやっぱりいい! 「ソリューション」のようなコンセプトのゲームって現実にもあるのかな、このゲームのくだりが1番好き。
セイディ、サム、マークス3人のバランスの取れた世界で、自分のその中に加わりたいと思うくらい、面白かった。
ストーリー性が強い本あんまり好きじゃないけどこの本はめちゃくちゃおもしろかった、メッセージ性の陳腐さも気にならなかった
これは傑作だった。 ゲーム開発の本というとジェイソン・シュライアー著の『血と汗とピクセル:大ヒットゲーム開発者たちの激戦記』という傑作ノンフィクションがある。 AAA級タイトルとは別に、『Stardew Valley』などのインディタイトルも登場するのだが、その開発の様子がまさに『トゥモロー・アン...続きを読むド・トゥモロー・アンド・トゥモロー』にそっくりだった。後半にゲームを持ち込んでくる2人が影響を受けたゲームが『牧場物語』だったりするのも繋がってる気がして感慨深かった。 サムとセイディ、幼馴染2人の一筋縄ではいかない愛と友情の様も良かったが、何よりも自分は創作に対する姿勢にやられてしまった。ゲームクリエイターでなくとも全てのクリエイターに刺さるだろう創作に対する直向きさに心がやられてしまった。 2023年のベスト本の1冊。
『書店主フィクリーのものがたり』がとても好きで、お守りのような本にしていたところ、この本が刊行されたので早速手に取った。 途中かなりトラウマを刺激する場面があって、読み通すのになかなか苦労したが、最後のシーンで二人がまた同じ会話を繰り返すところで感動が一気に爆発した。こんな終わり方ってあるだろうか。...続きを読む 『書店主フィクリーのものがたり』は愛の物語であった。そしてまたこの作品も、深い愛の物語である。
★5 秀才ゲームクリエイターの愛と友情の物語 #トゥモロー・アンド・トゥモロー・アンド・トゥモロー ■はじめに 子どもの頃、友人と一緒にファミコンで遊んだ日々が懐かしい。スーパーマリオ、ゼビウス、ドルアーガの塔、ドラゴンクエスト…数々の名作を思い出す。 大学生の頃はアルバイトで稼いだお金を全て話...続きを読む題作につぎ込み、休み前は友人宅で夜通しで対戦ゲームに入れ込み、初めてつないだオンラインゲームで、見も知らずの外国人と朝までチャットに興じたり。 今ではあまりゲームに時間を割くことは少なくなりましたが、私も本作の登場人物と同じように、ゲームが大好きなひとりなんですよね。ゲームクリエイターたちの物語があると知り、ぜひ読んでみたいと思いました。 ■あらすじ ハーバード大学に通っているサムは、ある日幼馴染のセイディと出会う。彼女もMITに通う大学生であった。彼らは幼い頃にスーパーマリオを楽しんだ仲だった。ゲームに対する愛情とスキルを持っていた二人は、サムの友人であるマークスと共に、自分たちだけでゲーム制作に挑戦する。そして完成した「イチゴ」というゲームは世界中で大反響を呼ぶことになるのだった。 彼らはさらに面白いゲームを作り続けるはずだったのだが、少しずつ価値観がずれ始めていき… ■きっと読みたくなるレビュー 友人、親友、仕事仲間、恋人、夫婦、家族…人と人との繋がりは様々な種類がある。そして人の環境は常に変化し、日々生活をしながら年齢も重ね、さらに価値観や経験値もアップデートされてゆく。本作はゲーム作りと会社経営を通して、人間の色々な絆の形を描いた作品です。 本作は粘り気のある強い文章で綴られており、読者の胸を締め付ける気の利いたセリフが印象的。読めば読むほど、人の心の深みに入ってしまう感覚に陥ってしまい、感情移入が半端ないのよ。 様々な過去の経験から、少しだけ偏った性格を持ち合わせた彼ら。大人が端から見ていると、もっと相手の気持ちを考えて仲良くやれよって思うかもしれませんが、それだとモノづくりなんて成功しないんですよね。個々の想いと情熱をぶつけることで、はじめて最高傑作が生みだされる。 そして出会った頃から異性としても惹かれ合い、誰よりも相手を思いやる気持ちはあるにも関わらず、いつも喧嘩が絶えない。相手のことは誰よりも知っているのに、自分と相手の間にある食い違いを理解し、それを調整しようとする意思がない。友情も愛情も超えた精神的な部分でつながっているのに、決して幸せにはならない。ゲーム制作という夢が実現して、経済的にも成功しているのに… ゲームでハッピーエンドを迎えるのは容易ですが、人が幸せになるのは、本当に難しいですね。しかし彼らの努力はしっかり目に焼き付けました。「よくがんばったね」と、彼らを抱きしめたくなる、そんな素敵な作品でした。
ゲームをラブレターにするかのようなボーイミーツガールな出だしから一気に心をわしづかみにされた。 甘酢なジュブナイルものかと思いきや、展開は意外に重くなっていく。サムとセイディはソウルメイトだが、誤解やすれ違いも多く、結局それが種明かしや解消されないまま進んでいくのが、人生の話だなと感じた。(そしてわ...続きを読むたしはマークスも大好きだったのでかなり落ち込んだ。) 現実では無理でもゲームの中なら乗り越えられること、二人が進んできた道のりを愛の轍として見られるようになることー読者も最後までいっしょに経験させてもらった気がする。 おそらくインテリでリベラルでサブカルおたくの筆者。他の著作も読みたいし、絶対に上手く映画化してほしい!
冒頭でゲームとかプログラミングのジャンルとわかり、難しいと楽しめないので嫌だなと思っていたけど、一気読みだった。 任天堂とかドンキーコングとか、実在の名前を挙げてくれるので、どのくらいスゴイものなのか、イメージがわきやすい。 また、何より心理描写が素晴らしい。サムとセイディの心のゆらぎが(相手には...続きを読む話さないものの)、可能な限り言語化されようとしている気がする。 訳者さんも好きだし、そのおかげもあるのかも。 若い二人がゲーム制作に没頭し、成功していく前半と、失敗も経験し、意見が食い違っていく後半。 前半で無敵の二人を見ていたぶん、後半がひどくもどかしく切ない。 著者の既刊も読んでみよう。
なんだか最近レトロ・ゲーム愛が止まらない。年とった証拠か。 そんなゲームの制作を背景にした男女の物語があると聞いて読んでみる。うーん、男女の友情?愛が一周回って友情ってなる? 中身はそんな薄っぺらな話ではなかった。80年代から2010年代付近までのゲーム開発に情熱を傾ける人々の物語であり、その時代ご...続きを読むとに変わっていく愛についての物語でもあった。男女の愛が一周まわって友情になんかならないから悲劇も生まれるわけだけれども、そんな中でも結局尊敬しあい支え合って生きていく姿はなんだかホッとするとともにとても切ない感じです。 登場人物の一人に、愛とは結局のところ何ものだ?と語らせています。「進化のために競争を忘れてまで他人の人生の旅路を楽にさせてやりたいと願う不合理な欲求でないとしたら、いったい何だ?」これについてはドーキンスがその著書「利己的な遺伝子」の中で既に答えを出しているように思える。そこを乗り越えての物語になっていたらもっとハードな作品になっていたのではないかと思います。それでも十分に胸にせまる作品であり、また読んでみたくなります。傑作。代表作でもある「書店主フィクリーのものがたり」も読んでみようかな。 さらに、自分でもゲームを作ってみたくなります。やっぱりゲームはプレイするより作る方が面白いのかもしれない。
めーっちゃ良かった‼︎2024年に読んだ本暫定1位かもしれない。セイディ、サムとゲームを中心にしたドーヴ、マークスの人間模様の描き方良い〜ゲームには詳しくないけどわくわくして読めた‼︎
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