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精神分析医のアナ・フォックスはニューヨークの高級住宅街の自宅に独りこもって暮らしている。夫と幼い娘とは離れ、広場恐怖症のせいで外には一歩たりも出られない。つらい日々のなぐさめは、古い映画、酒、薬、そして隣近所を覗き見ること。あるときアナは新しく引っ越してきたラッセル家の妻が刺される現場を目撃する。だが、彼女の言葉を信じるものはなく……ジョー・ライト監督、エイミー・アダムス主演映画原作のサスペンス
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Posted by ブクログ
広場恐怖症で酔っ払いの主人公の女性が、どーでもいいようなことを延々独り語りするばかりで、全然進まないお話なのだが、ミョーに面白い(^^ゞ ていうか、お話の舞台も、主人公の家とその近所50メートルくらい(?)で。 ま、下巻で一度だけ、主人公がカフェに行く場面があるんだけど、それも近所w ……という、考...続きを読むえてみれば、この舞台設定でどうやったら話が進むんだよ?というお話なのだから、そもそも話が進むわけがない(爆) なのに、思わず★5つ付けちゃうくらい、ミョーに面白く読めちゃうのは、延々語られる主人公のやや自虐気味な独り語りにテンポとユーモアがあるからだと思う。 井ノ頭五郎のあの語りを思い出しちゃうのだ(爆) といっても、この主人公は「腹が減った」、「よし。店を探そう」とせかせか歩き回るのではなく。 ひたすら家にこもって、メルロー、メルロー、時々、薬。 それ以外は、望遠レンズのついたカメラで近所の家の覗いて、またメルロー……、みたいな(^^; そんな主人公の家にひょっこりやって来て、楽しく語り合ったお向かいの奥さん(?)。 その後、例によって主人公がカメラで覗いていたら、偶然、その奥さんが殺される場面を目撃しちゃう……。 警察に通報しても、酔っぱらいの主人公の言うことは信じてもらえない。 しかも、現れたその家の奥さんは、主人公の家にやってきた女性とは、まるっきり別人。 とはいうものの、その家の旦那が、なぁ〜んか怪しいw アル中の女性が、ある家の中で起こった殺人を目撃してしまうという小説は、前にも読んだことがある。 あれは確か講談社文庫だったから、同じ小説がハヤカワから出たってことなのかな?と思ったら、全然違う話だった。 ていうか、そう、あれは電車の中から見ちゃうんだった(^^ゞ それに、あっちはイギリスの話じゃなかったっけ? ぶっちゃけ、あっちは全然面白くなかったんだけど、これはなかなか面白い。 主人公の行動半径が極端に狭いこのお話に、どう結末をつけるのか? 下巻が楽しみw
横文字表記を、カタカナにするのか?縦書きアルファベットにするのか?横書きにするのか? 物語を楽しむだけではなく、「翻訳」に関する編集者の様々な苦労を聞いて楽しんで、内容を議論して楽しんで、3倍楽しめた本。
精神分析医で広場恐怖症、薬とワインが手放せず、近所をカメラで覗き見ることを止められない。妄想なのか事実なのか判然としない。もやもやとしたまま、過ぎて行く。
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