可哀想な蠅

可哀想な蠅

1,705円 (税込)

8pt

近所で目撃した光景をツイートしたのをきっかけに絡んできた、粘着質なアカウント。芽衣子は、彼をスマホの中で「飼う」ことに決めるが――。SNSで、会社で、家の中で。どこからか湧いてくる、哀れな人たち。蓋をしてしまいたい感情。日常の裏で誰もが「見て見ぬふり」をしているものを突き付ける、ブラックな短篇集。

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可哀想な蠅 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    表題を含む四話収録。女性二人が登場したら事件発生の前触れである。人物造形や台詞のリアルさ、駆引きに唸る。行間からいい塩梅で嫌味や烏滸がましさが立ち上る。読み応えあり。

    0
    2023年12月11日

    Posted by ブクログ

    なかなかハードな短編集だったw
    どの物語も短でいつ自分においてもおかしくない出来事と感情。だから私はSNSが怖い。
    全然関係ない人がいきなりキバをむいてやってくるにはいやだ。
    関係ない人に状況も知らずに、判断はされたくない。でも、そんな世の中なんだから慣れるしかないのかなw
    残りの話も分かると思いな

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    2023年11月23日

    Posted by ブクログ

    中編が4本の構成でさらりと読めるのだが、女性の視点からの考察にややついて行けない点もあった.化け猫屋敷の「まりこさん」も楽しめたが、最後に読んだからか「呪縛」が考えさせられた.大学を休学して父の介護を担った井之頭麻希とマッチングアプリで男を漁る茅野詩乃.ひょんなことから始まった所謂「いい子」の麻希と

    0
    2024年05月07日

    Posted by ブクログ

    読んでいて不快に似た感情が湧いてくるような、何ともダークな作品でした。(不快と表現するのは本作に対して最高の褒め言葉)
    不穏な空気が漂いつつも続きが気になり、読む手が止められないのが魅力の一つです。本作はもちろんフィクションですが、案外近くに存在していそうなリアルな人間像が不気味さを強めていました。

    0
    2024年04月02日

    Posted by ブクログ

    4篇を収録した短篇集。連作ではないが、どの作品も日常に潜む何気ない怖さを描いている(「重ね着」は除く)。
    冒頭に置かれた表題作は、SNSに動画と共に上げたつぶやきがバズったことから、正体不明のアカウントにつきまとわれる女性が主人公。さっさとブロックすればいいのにと思うが、特殊な思考回路の持ち主のよう

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    2024年02月20日

    Posted by ブクログ

    可哀想、という言葉はなんか嫌だ。結婚できなくて可哀想、ヤングケアラーで可哀想、DVに遭ってて可哀想、猫屋敷で可哀想、蠅で可哀想...本書には可哀想が溢れている。人が「可哀想」と言う時、自分は安全圏にいるというマウントと、そこはかとない見下し感を感じるのが嫌~な気分にさせられるのだろう。そんなブラッキ

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    2024年01月08日

    Posted by ブクログ

    後味の悪さが残る短編集。
    どれも自分の境遇と違うのに、身近にありそうなリアルさを感じる。
    「マリコさん」「呪縛」が印象的だった。
    詩乃って魔性の女?
    弱い存在を守るヒーローでいたつもりが、気付かぬうちに病的なほどの執着心を抱くようになるとは‥。
    あぁ怖っ。

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    2023年12月16日

    Posted by ブクログ

    表題の可哀想な蝿と最後の呪縛が群を抜いて秀逸だった。ちょっとゾワっとするのがたまらない。結構厭な話ではあるけどどこかに眠っている感情が暴露されてく感がたまらなく好き

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    2023年12月12日

    Posted by ブクログ

    情けも容赦もなく切り裂いてくる展開とセリフが最高! 負の要素を清々しく描いた短編集 #可哀想な蠅

    ■きっと読みたくなるレビュー
    武田先生のエンタメ短編集です。いつものとおり女性の本音や冷たい人間関係の描き方が素晴らしい。サスペンスミステリー要素もしっかりありますよ。

    しんどい展開や結末も多いです

    0
    2023年11月21日

    Posted by ブクログ

    「可哀想な蠅」
    「まりこさん」
    「重ね着」
    「呪縛」
    四話収録の短編集。

    ブラック武田降臨。
    やってくれるわ武田さん。

    三話目の『重ね着』は姉妹の会話に辛辣さはあるものの、まだ救いが見える。
    だが他の三編に至っては容赦ない。

    人の心に巣食う負の感情と悪意がこれでもかと描かれ、打ちのめされる。

    0
    2023年10月26日

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