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第130回芥川賞受賞作品。高校に入ったばかりの“にな川”と“ハツ”はクラスの余り者同士。やがてハツは、あるアイドルに夢中の蜷川の存在が気になってゆく……いびつな友情? それとも臆病な恋!? 不器用さゆえに孤独な二人の関係を描く、待望の文藝賞受賞第一作。
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Posted by ブクログ
2004年第130回芥川賞受賞作 初版は2003年、丁度20年前。 芥川賞受賞19歳という最年少記録はいまだに破られていない。 冒頭の「さびしさは鳴る。」という一文は有名だが、時期を逃して未読のまま時は過ぎ…。 いやー、語彙力なくて申し訳ないが、すごい。 19歳かよ、本当かよ。 まだスクール...続きを読むカーストなどという言葉もなかった頃に書かれたこの『蹴りたい背中』。 入学したばかりの高校で、クラスの序列から外れ、どのグループにも属さない少女の葛藤…脳内でずーっと独り言を呟き続ける気持ちや、たまに口を開くととんでもなく鋭い言葉が出てしまうところなど、もう場面が目に浮かんでくる。 にな川と絹代との関係などからも、主人公ハツの自尊心の揺らぎや苛立ちなどが痛いほど伝わる。 主人公の気持ちがちっとも分からない、という人は、順風満帆な高校生活を送った(送っている)人なんだろうなぁ…ある意味羨ましい。 2023.8
「若さ」は大人になるにつれて、良い感情、良いイメージしか抱けないものだ。しかし、真っ只中にその身を置いている人間にとっては、決して明るいものばかりではない。クラスで孤立している少女が、同じ立場の少年と交流を持つことによって生まれた感情を丁寧に綴っているこの物語は、あまりにも刺々しく、痛々しい。決して...続きを読む触れて欲しくない、それでも誰かに分かって欲しいという反発し合う感情を抱える主人公に、自分の過去が重なる部分も多かった。なにより、心に秘めるもやもやを的確に表す描写が素敵。
表現はとても上手だと思った。現代日本語を上手に使って、なんとも言えない心情や情景を美しくもリアルに描かれていた。異性感での「好き」「嫌い」ではない感情。ハツがにな川に対して抱いていそれは、恋でもあり嫉妬でもあり友情でもあり嫌悪でもあり優越感でもあり劣等感でもあり。。ハツ自身無駄に頑張る友人関係には飽...続きを読むき飽きしている一方独りは嫌だというなかなか難しい想いを持っており、にな川に対して非常に複雑な感情を持ってしまったのだろうか。蹴りたい背中、そういうことねー。
読みながらずっとモゾモゾ感が止まらなかった。 高校一年生の1学期。クラスのどのグループにも属していない長谷川と、にな川。 二人は似ているようで違う。 人に無理して合わせるくらいなら一人でいた方がいいと思っている長谷川に対し、推しに夢中になるあまり、周りはどうでもいい、にな川。 にな川に比べたら自分の...続きを読む方がマシだと思いつつも、一人でいる時間に自分なりの言い訳めいた理由を心の中でつぶやいている長谷川がイタイ。 自分の内側ばかり見ている‥‥存在を消す努力をしているくせに完全には消えたくない‥‥縄跳びの八の字でうまく縄に入れないようにうまく会話に入れない‥‥ これは高校生の話だけど、イタイ長谷川に共感できてしまう大人の私がいる。 大人になった私は場数を踏むことで要領が良くなっただけだし、目の前の世界が全てではないから思い詰める必要はない、と自分を納得させることができているだけ。 「認めてほしい、許してほしい」 「人にしてほしいことばっかりなんだ。やってあげたいことなんか何一つ思い浮かばないくせに」 高校生のお話、それも若い人が書いたお話。共感できるかなぁ?なんて思いながら読み始めたこの物語に、大人の私がこんなに共感している。それに対してモゾモゾしてしまいます。
あ
とてもよい
1行目からわかる表現力の深さと感受性の豊かさ。 なんて素敵な描写をする人だろうって、引き込まれます。 尊敬する人から勧められた私にとってとても大事な思い出の1冊です。
むき出しの自意識
オサーンになってしまうとリアルに感じることは難しいけど、たしかにこういう自意識のかたまりみたいな時期もあったような。 思い出すとこそばゆい。 このストーリーに反発を覚える人の気持ちもわかる気がする。
あー間違いない!私も 蹴りたくなりましたよ。 なんとまあアホらしい 背中。 耳元で囁かれてる気が するからと 片耳だけのイヤホンで うずくまる背中。 アイドルオタクの何が 悪いのか?と、 当人からすれば放って おいてくれよ!という ことなんでしょうけど、 目の前のそのモッサリ した無防備...続きを読むな背中を、 アイドルと二人だけの 世界に旅立ってるその 背中を、 足蹴にしたくなるこの 衝動は、 学生時代から変わらぬ 感覚と言いますか、 実際じゃれあいのなか 友だちの背中を蹴った 記憶がうっすらと(汗 あ、学生時代と言えば、 好きな人を知らず目で 追って、 その人が少しでも動く とあわてて目を逸らす 片思いのあるある。 端から見ればバレバレ でした(笑 そう、ご多分に違わず 恋ゴコロに気を取られ、 他人から見えてる自分 の背中に不注意極まり なかった私を思い出し、 あ、どちらかといえば 私も蹴られる側だった じゃないか、と。 まあ、もはやすべてが 時効ということで・・・
決して蹴られたいんじゃないですよw ってな事で、綿矢りさの『蹴りたい背中』 西加奈子さんの匂いもする様な人間模様。 周りから孤立させられても自我を貫き通す事が出来るのがある意味、強さじゃないかと。 19歳の時に醸し出す最後の一文『はく息が震えた』にわしが震えたw 2018年3冊目
10代で書いたのがすごいが、10代でしか書けなさそうなリアルな痛々しさがあるなあ、絹代ちゃんがいい子なのが救い
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